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東北最大級の総合マウンテンリゾート蔵王温泉とは?その歴史に迫る

更新日:2021年9月16日

山形県にある「蔵王(ざおう)温泉」のある蔵王エリアは、冬場のスキーと樹氷をはじめとして、夏も比較的涼しい環境でのトレッキングを楽しめたり、秋には山肌を染める見事な紅葉をロープウェイで眺めたりと、1年中魅力の尽きない東北最大級の総合マウンテンリゾートです。今回は、そんなアクティビティーの疲れを癒す拠点となる、蔵王温泉の歴史に迫ります。

新型コロナの影響により、各施設の営業状況は変更の可能性があります。詳細は公式HPをご確認ください。らくらく湯旅では引き続き読んで楽しめる温泉情報を発信していきます。

蔵王温泉とはどんなところ?

提供:山形県

蔵王温泉は、山形県の山形市南東部、蔵王連峰の西麓に位置する温泉です。標高880mの高さにあるため、古くは最上高湯(たかゆ)や高湯と呼ばれました。山形県の白布(しらぶ)温泉、福島県の高湯(たかゆ)温泉と共に奥羽三高湯の一つに数えられます。

蔵王温泉の源泉は、酸性・含硫黄-アルミニウム-硫酸塩・塩化物泉で、きりきず、やけど、糖尿病、高血圧症、動脈硬化症などの効能があります。

強酸性の湯である蔵王温泉の温泉は、美肌に良いとも言われ古くから「美人の湯」としても親しまれてきました。

「上湯」、「下湯」、「川原湯」という共同浴場がある温泉街に沿って酢川(すがわ)が流れ、上流には温泉を祀った「酢川温泉神社」があります。

提供:山形県

自然豊かな蔵王温泉の春は、鮮やかな新緑やミネザクラに、秋は、ナナカマド・ミネカエデなどをはじめとする高山植物の紅葉に彩られます。

国内有数の規模を誇る蔵王温泉スキー場を併設しており、冬は、スキーのメッカとなり、蔵王独特の樹氷は、蔵王地蔵(じぞう)山を中心に、神秘的な別世界を作り上げます。夏は避暑と登山目的で観光客が訪れます。

蔵王温泉の歩み。その歴史とは?

提供:山形県

蔵王温泉の歴史は古く、「貞観(じょうがん)15年(873年)6月酢川温泉神社に従五位下(じゅごいげ)を授ける」という記録が古記にあるため、1,000年余の歴史があると言われています。

蔵王温泉の始まり

口碑(こうひ)によれば、蔵王温泉の始まりは2説あり、景行(けいこう)天皇の代の日本武尊(やまとたける)の家臣が発見した説と、源義家と来客の案内をしていた炭焼の藤太が発見した説があります。

日本武尊の家臣が発見した説

日本武尊が蝦夷征伐(えぞせいばつ)のために遠征していた際、家来であった武将の吉備多賀由(きびのたがゆ)が毒矢に当たって負傷してしまいました。

負傷した多賀由は遠征の途中で現在の「蔵王温泉」付近で綺麗な山桜を見つけ、その山桜の枝を観賞の為に折ったところ、木の根元から温泉が湧出。

多賀由がその温泉に負傷した部分を浸けると、たちどころにその傷が癒えたと言われています。

温泉の発見当初は「多賀由」に因んで「多賀由(たがゆ)温泉」と呼ばれていましたが、「多賀由温泉」が転じて「高湯温泉(たかゆ、山形弁ではたがゆ)」と呼ばれるようになりました。

江戸時代から大正時代

江戸時代になると、蔵王権現(ざおうごんげん)への西側登山口としてにぎわい、現在のような総合リゾート地の片鱗が早くも見え出しました。

大正時代には麓の集落と温泉を結ぶ道路が開通し、街灯なども整備され、観光地としての発展をしてきました。

昭和時代

提供:蔵王観光開発株式会社

1956(昭和31)年に山形市に編入され、蔵王温泉と呼び名が変わり、スキー観光が盛んになりました。

1962(昭和37)年には、蔵王エコーラインが開通し、翌年には蔵王連峰が蔵王国定公園に指定され、さらに翌年には日本百名山の1つに蔵王山が選ばれるなど、蔵王エリアは観光地としてますます注目を集めるようになりました。

古くからの旅館に加え、ホテル・ペンション・民宿なども相次いで開業し、東北最大級の総合マウンテンリゾートとなっています。

蔵王温泉の歴史に触れられる!おすすめスポット2選

1. 酢川温泉神社

提供:蔵王温泉観光協会

蔵王温泉街の上部にある蔵王温泉の鎮守(ちんじゅ)とされる「酢川温泉神社」は、「三代実録」の貞観15年(873年)6月26日の条に従五以下を授与されたと記録されている歴史ある神社です。

神社付近の源泉から沸く温泉が酢川に流れ込み、この酢川沿いに温泉街が発展してきました。川水に温泉が混じった酢川は、硫黄沈殿物により川底が白く変色しており、湯気が立ち上る風情です。

「酢川温泉神社」の現在の社殿は昭和34年(1959)に再建したもの。殖産(しょくさん)興業、家内安全、厄除け、縁結びなど多様なご利益があります。

<施設紹介>
・施設名:酢川温泉神社
・住所:山形市蔵王温泉坂の上関神811-6

2. わかまつや旅館

提供:わかまつや旅館

蔵王出身の歌人・精神科医、斎藤茂吉は、帰省の旅に親戚関係にあった「わかまつや旅館」を訪れ酒を交わしたとされています。斎藤茂吉の歌集「赤光(しゃっこう)」の代表短歌「死にたもふ母」を詠んだのはこの旅館です。

また、無類のウナギ好きだった斎藤茂吉が、歌会の際に弟子の皿に自分のウナギより大きいものが乗っていたので取り替えさせたというエピソードもこの旅館でのこと。

提供:わかまつや旅館

現在、「わかまつや旅館」では、歌人・斎藤茂吉の書いた短冊や掛け軸などを多数展示しています。

提供:蔵王温泉観光協会

蔵王温泉には、斎藤茂吉の歌碑が至る所に建てられており、歌碑めぐりが蔵王温泉の一つの観光となっています。

<施設紹介>
・施設名:わかまつや旅館
・住所:山形市蔵王温泉951-1