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水風呂は健康に良いって本当?6つの作用と正しい浸かり方

更新日:2024年2月27日

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猫とワインと温泉が日々の癒し。自然の営みや偉大さを感じられる温泉が身近にある環境に感謝しつつ、その恩恵を堪能しています。後世まで大切に温泉とそれに伴う文化、歴史などを伝えていけるよう、独自の視点から日々執筆中。

サウナや温泉で目にすることの多い水風呂。なんとなくサウナの後に浸かってみたり、温泉に浸かって熱くなってきたら浸かってみたり、という方も多いのではないでしょうか。実は水風呂には、健康に良い作用やダイエット、アンチエイジングケアも期待できるといわれています。ここでは、水風呂に期待できる作用と水風呂の正しい浸かり方について解説します。

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水風呂の基本

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水風呂は名の通り、浴槽に水が入れられたお風呂のことを指しています。

水風呂の温度は「17°C」前後が一般的

水風呂といっても、まったく温度管理をせずに常温の水をそのまま入れているわけではありません。

施設によって水温は異なりますが、一般的には人肌で少し冷たい、と感じる程度の17℃前後に保たれていることが多いようです。

対して温泉の温度は種類にもよりますが35~42℃前後なので、20℃程度の差があることになります。

サウナの場合は低くても70℃、高いところでは90~100℃になる場合もあるため、水風呂との温度差はかなりのものになることがうかがえます。

ちなみに、サウナ施設によっては水温が10℃未満の大変冷たい水風呂を用意しているところもあります。

このような水風呂は1桁台の水温から「グルシン」や「シングル」と呼ばれています。

サウナで火照った身体の熱が一瞬で体内に閉じ込められ、急速に冷やされていく感覚は癖になると一部のサウナ愛好家には高い人気を誇っています。


目からウロコ!水風呂がもたらす6つの作用

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水風呂は、サウナや温泉の後や間に浸かって爽快感を得るだけのものではありません。

実は水風呂はさまざまな体に良い作用が期待できるのです。

血行促進で免疫力アップ!

体温より低い温度の水風呂に浸かることで一時的に身体が冷えることで脳はそれ以上の体温の低下を防ごうと血流を活発にして、体温を上げようとします。

血液には免疫機能を持った白血球が存在しています。血流を良くすることによって白血球が素早く体内をめぐり、ウィルスや細菌などを攻撃してくれるため、水風呂は免疫力アップが期待できるのです。

自律神経やホルモンバランスが整えられる!

水風呂と温泉を利用することで自律神経が整うといわれています。

通常、内臓の働きや代謝などを整えてくれる自律神経は、活発に活動している時に働く交感神経と、睡眠中やリラックスしているときに働く副交感神経で成り立っています。

水風呂は副交感神経を刺激し、温かいお湯の温泉は交感神経を刺激することになります。そのため、自律神経の正常化が期待できるのです。

また、水風呂にはストレス耐性に関わるホルモンなどを分泌する副腎を刺激し、ホルモンバランスを整えてくれる作用も期待できるとされています。

温冷交代浴で血圧改善に!

一般的に温かい温泉に浸かると血圧は下がり、冷たい水風呂に浸かると血圧は上昇します。温泉と水風呂に交互に浸かる温冷交代浴は血圧の上下を繰り返すことにより、血圧の改善が期待できるとされています。

カロリーを消費するからダイエットにつながる!

水風呂に浸かると体温が下がります。からだは、自然と体温を上昇させようとし、そのためにカロリーを消費し脂肪が燃焼します。

つまり、ダイエットにつながるというわけです。ちなみに、ダイエットを期待して水風呂に浸かる場合の最適温度は20℃、時間は5~10分です。

水が冷たすぎると逆に身体に悪い影響を与える可能性があるので、温浴施設でも自宅でもしっかり温度計を確認しましょう。

肌の引き締めでエイジングケアも期待できる

冷たい水風呂に浸かることによって肌が引き締められ、しわやたるみが目立たなくなるといううれしい作用も期待できます。

また、先にも述べた通り、水風呂に入ることによって血行を良くします。

血行が良くなることで肌の新陳代謝が促され、肌の生まれ変わりの周期であるターンオーバーの乱れの改善が期待できます。

結果として美肌・アンチエイジング作用も得られる可能性があるのです。

抜け毛や薄毛のお悩みが解消できるかも !

水風呂では冷水で頭皮の毛細血管の血行を促進するので、髪の毛に栄養が届きやすくなります。

また毛穴が引き締まることからも、育毛に良い作用が期待できると言われています。さらに、抜け毛が抑制される可能性があります。


水風呂の正しい入浴方法

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水風呂は上記のようなさまざまな作用が期待できますが、正しい方法で入浴することが大切です。

step1:かけ水をしてから入浴する

水風呂に浸かる際はいきなり湯船に入るのではなく、まずはかけ水をするのがマナーです。

水風呂に浸かる前にはサウナなどを利用している場合がほとんどだと思います。サウナ後は全身にたくさんの汗をかいているため、水を汚してしまう可能性があるからです。

step2:心臓から遠いところから時間をかけて浸かる

水風呂は入浴方法によっては危険を伴うこともあるため、身体の声をよく聞き、自分のペースを保つことが重要です。

心臓から遠い足の先からゆっくりと焦らず時間をかけて、徐々に水温に慣れるようにしましょう。

手先や腕も上半身が浸かるより先に水をかけておくとより良いでしょう。

step3:1〜2分程度浸かったらサウナや温泉に入る

水風呂に長時間浸かりすぎると体が冷えすぎてしまいます。水風呂に浸かるのは1回につき1~2分程度にとどめてください。

1~2分程度水風呂に浸かったら、サウナや温泉でまた身体を温めましょう。水風呂だけでなくこれを繰り返す温冷交代浴が最も水風呂の効果を得られる入浴方法といわれています。

ただ、温泉でゆっくりぼーっとしたい方には、温冷交代浴は割とせわしなくデメリットに感じる方もいるかもしれません。

また、水風呂に入る時間が1〜2分とはいえサウナや温泉と水風呂何往復もしていると、およそ20分くらいはかかる可能性があり、忙しい方はなかなか時間が見つけられず挑戦できないということもあるかもしれません。

そんなデメリットもあるかもしれませんが、水風呂には先にご紹介した良い作用のメリットもありますので、気になる方は時間をとって挑戦してみてください。

自宅で温冷交代浴を楽しみたい方は、シャワーを上手に活用しましょう。

お風呂に浸かって温まったら、水またはぬるま湯のシャワーを手足の先からかけはじめ、30秒から1分くらいの間、しっかりと冷ましていきます。

これを繰り返し行いましょう。