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モール泉とは?効用や一般的な温泉との違いを徹底調査!

更新日:2020年12月04日

「温泉」と一言で言ってもさまざまな種類の温泉がありますよね。今回はそんな中でも珍しいと言われる「モール泉(もーるせん)」をご紹介します。 この記事を読んでくださっている方のほとんどが、モール泉について全く知らないのではないかと思います。一体、モール泉と一般的な温泉との違いは何なのでしょうか? 今回はモール泉の特徴やおすすめの温泉地をご紹介していきます。

新型コロナの影響により、各施設の営業状況は変更の可能性があります。詳細は公式HPをご確認ください。らくらく湯旅では引き続き読んで楽しめる温泉情報を発信していきます。

モール泉は北海道で発見?アイヌ人も浸かったという歴史も

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モール泉(モール温泉とも言います)が一番最初に発見された場所は北海道です。北海道ではモール泉は「北海道遺跡」に登録されるなど、貴重な温泉として大切にされています。

かつてモール泉は、アイヌのひとたちから「薬の沼」と言われていたという言い伝えがあるほど、古くから親しまれていました。

モール泉の由来とは?

モール泉のある北海道・十勝川河畔には葦(あし)などの植物が生い茂っていました。

これらの植物が長い年月をかけて蓄積していき、地層の一種である亜炭層を通って湧き出ている温泉が「モール泉」です。

モール泉の特徴として、自然由来の有機物が他の温泉よりも多く含まれています。
ちなみに「モール」という呼び名はドイツ語で「亜炭(あたん)」という語源が由来です。

※亜炭

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モール泉は北海道遺産にも指定の温泉!

モール泉の歴史でご紹介したとおり、モール泉は北海道遺産に指定されています。

モール泉は少しずつ増えてきてはいますが、北海道とドイツに存在するモール泉が最も知名度が高いです。

北海道の中にも定山渓や湯の花温泉など有名な温泉地はたくさんありますが、モール泉があるのは十勝地方の一部の地域のみです。

アイヌ人の間では「薬の沼」と呼ばれていた

アイヌの人たちの中ではモール泉は「薬の沼」と呼ばれていたという言い伝えがあります。

もともと、アイヌの人々がモール泉のことを「薬の沼」と呼ぶ前から、十勝川温泉周辺の沼地に小さな沼がいくつもありました。

温かいため厳寒な冬でも小さな沼は凍らず、野生の馬や鹿が脚を癒やしているところをアイヌの人たちが目撃していたと言います。

そのため「薬の沼」はアイヌのひとたちより先に馬や鹿などの動物が見つけて、傷を癒やしていたと考えられています。

そして1900年、自然に湧き出している湯を地域の人々が共同浴場として利用していました。この共同浴場こそが国内のモール泉、そして十勝川(とかちがわ)温泉の原点です。

その後、湯治用の温泉宿ができました。さらに1928年には雨宮駒平という方が、温度の高い温泉を掘り当てたことにより、北海道のモール泉は道内屈指の温泉として有名になりました。

昭和初期から本格的な開拓がはじまり、太平洋戦争後にはモール泉は「道東を代表する温泉」として人気を集めました。現在も毎日多くの観光客がモール泉に浸かるために道東を訪れています。

世界的にも珍しい温泉「モール泉」の泉質と効用

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ここでは、モール泉の泉質と効用についてご紹介します。

モール泉には一体どのような効用が期待できるのでしょうか?

モール泉の泉質は定義がない

実は、モール泉には「決定的な定義」がありません。

温泉は基本的に「温泉法」という法律に基づいて温泉を定義する「鉱泉分析法指針」というものに「どういった温泉なのか」という定義が明記されているのですが、モール泉は鉱泉分析法指針で定義されていません。

そのため「モール泉は具体的にこういう温泉である」と断言することはできないのです。

特定の泉質がないため効用も明言できない

モール泉には「決定的な定義」がないため、効用は明言できません。ですが、古くからアイヌの人たちが「薬の沼」として親しんできたという言い伝えはたしかにあります。

具体的に「この悩みの改善が期待できる」といったものはありませんが、モール泉は植物性の有機物を豊富に含んだ源泉です。

そのため、アルカリ性寄りの泉質と考えられています。

植物性の有機質を含むため「美人の湯」と称される

モール泉には豊富な植物性の有機物が含まれていて、その結果泉質がアルカリ性寄りになると考えられています。実際にモール泉に浸かると肌がツルツルになるため「美人の湯」とも称されています。

まだまだ謎がたくさんあるモール泉ですが、浸かると肌がツルツルになること、植物性由来の源泉であることから人気を集めています。

参考:北海道遺産「モール温泉」

モール泉を楽しむならココ!おすすめ温泉地3選

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福岡県:大川温泉


大川温泉は、九州でモール泉が楽しめる温泉です。

大川温泉の大きな特徴は、モール泉の中に「若返りの薬」と言い伝えられている「フルボ酸」が他のモール泉よりも豊富に含まれているところです。

また、保湿効果が期待できる「メタケイ酸」も豊富に含まれているため「美人の湯」としてだけでなく「若返りの湯」や「化粧水の湯」とも呼ばれているモール泉を楽しむことができます。

さらに、大川温泉のお湯はフルボ酸が豊富に含まれていることから、お湯の色が鮮やかな緑色をしています。モール泉に癒やされつつ、お湯の美しい色にも癒やされることのできる貴重かつ貴重な温泉です。

宮城県:東鳴子温泉


東鳴子(ひがしなるこ)温泉の歴史は古く、なんと奈良時代に発見されたと言い伝えられています。

およそ1300年の歴史がある温泉で、多数の宿でさまざまなモール泉を楽しむことができます。

「美人の湯」と呼ばれる肌がツルツルになるモール泉をはじめ「浸かると紅のノリがよくなる」と評判のモール泉もあります。

また、一部の温泉では「モール臭」とよばれるの鉱物系のような独特な匂いがあるところも東鳴子温泉の大きな特徴です。

さまざまな種類の温泉とモール泉に浸かって日頃の疲れを癒やしに行ってみてはいかがでしょうか。

石川県:深谷温泉


深谷(ふかや)温泉も、葦(あし)などの自然の植物が長い年月をかけて蓄積して湧き出たモール泉であるめ、植物性有機物をはじめ重曹や天然の保湿成分が含まれている貴重な温泉です。

他のモール泉と少し違い弱アルカリ性かつ琥珀色のお湯が特徴で、肌触りがとても柔らかくて気持ち良いです。

少し違ったモール泉のある深谷温泉で心身ともにリラックスしてみてはいかがでしょうか。

世界的にも珍しい温泉「モール泉」へ浸かりに出かけよう

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今回の記事ではモール泉の効用と普通の温泉との違いをご紹介しました。

これをきっかけにモール泉に興味を持ったという方も多いのではないでしょうか?

今回ご紹介したモール泉のある温泉地はどこもおすすめですので、貴重なモール泉に浸かって癒やされてみてはいかがでしょうか。