【鬼怒川温泉】源泉かけ流し| 龍王峡トレッキングの旅


出典:日光市観光協会
更新日:2025年11月8日

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湯あがり ぽか子

温泉大好き40年のベテラン。「一湯一会」を逃さないために、常に手ぬぐいを持ち歩いています。長年の経験で、お湯を触っただけで大体の泉質がわかる特技を持ちます。温泉好きが高じて、温泉ソムリエ・温泉観光アドバイザーの資格を取得。日本の宝である「温泉文化」を皆さんにお伝えできることが喜びです!

栃木県日光市に位置する鬼怒川温泉は江戸時代初期(元禄年間頃)に発見されたと伝わる由緒正しき温泉地です。

雄大な渓谷美に彩られた関東有数の温泉地として知られ、アルカリ性単純温泉の柔らかな泉質は神経痛や疲労回復にも良いとされています。

自家源泉を持つ宿で源泉かけ流しの温泉を堪能できるほか、約2200万年前の火山活動が生んだ龍王峡の絶景トレッキングコースなど、自然と温泉の魅力が詰まった鬼怒川温泉エリア。

四季折々の表情を見せる渓谷美と、肌にやさしい泉質の温泉で心身ともにリフレッシュできる温泉旅をご紹介します。

龍王峡で渓谷美を満喫するトレッキング


出典:日光市観光協会

龍王峡は鬼怒川温泉と川治温泉の間に位置する全長約3キロメートルに及ぶ渓谷です。

今からおよそ2200万年前、海底火山の活動によって噴出した火山岩が鬼怒川の流れによって長い年月をかけて侵食され、現在のような壮大な景観を形成しました。

龍がのたうつような姿から昭和25年に「龍王峡」と名付けられたこの渓谷は、巨大な奇岩と怪石が織りなす自然の造形美が見どころです。

野岩鉄道会津鬼怒川線「龍王峡駅」から徒歩約3分で入口に到着でき、虹見の滝までは駅から徒歩約12分という手軽さもトレッキングコースの魅力のひとつです。

川治温泉側からスタートする遊歩道は起伏が少なく整備されており、約7キロメートルのコースを3時間から4時間程度で歩くことができます。

むささび橋からの眺めは龍王峡のハイライトで、巨岩と清流が織りなす自然の芸術を眼前に望めます。

ハイキングの際は山ヒルに注意が必要で、サンダルや素足での散策は避けることをおすすめします。

あさやで堪能する本物の源泉かけ流し温泉

出典:あさやホテル公式ホームページ

鬼怒川温泉を代表する老舗旅館「あさや」は、自家源泉を持つ温泉自慢の宿です。

館内には秀峰館と八番館の2棟があり、それぞれ異なる趣で温泉を楽しめます。

空中庭園露天風呂をはじめとする多彩な湯船では、鬼怒川の渓谷美を眺めながら温泉に浸かることができます。

自家源泉は「子宝の湯」として知られ、肌に良いと評判の柔らかな湯質が特徴です。

男女別の数種類のお風呂が用意され、内湯や露天風呂でゆったりと温泉を満喫できます。

食事はオープンキッチンを備えたブッフェレストランで和洋中約100種類の料理が楽しめ、出来立ての味を堪能できます。

鬼怒川温泉駅からダイヤルバスで約10分、日光宇都宮有料道路の今市インターチェンジから国道121号線で約25分というアクセスの良さも魅力です。

鬼怒川温泉で源泉かけ流しを楽しめる温泉宿

出典:鬼怒川金谷ホテル公式ホームページ

鬼怒川温泉エリアには源泉かけ流しの温泉を提供する宿が点在しています。

その中でも明治26年創業の日光金谷ホテルをルーツに持つ「鬼怒川金谷ホテル」は、東武鬼怒川温泉駅から徒歩3分の好立地に位置し、渓谷に面した露天風呂や古代檜の香り高い内風呂が魅力です。

全客室に鬼怒川渓谷を一望できるテラスが備えられており、四季折々の景色を眺めながらくつろげます。

温泉はアルカリ性単純温泉で、神経痛やリューマチ、疲労回復に効果があります。

また、「御宿一富士」は源泉に近い立地を活かし、豊富な湯量が自慢の渓流露天風呂で源泉かけ流し温泉を楽しめます。

お部屋は和風の落ち着いた内装でゆったりくつろげ、古民家の築300年古材を使用したこだわりのお食事処で食事を楽しむこともできます。

他にも、「鬼怒川温泉ホテル」は肌に優しいアルカリ性単純泉のお湯で、木造りと石造りのお風呂を楽しめます。

四季折々の魅力を楽しむ鬼怒川温泉と龍王峡


出典:日光市観光協会

鬼怒川温泉と龍王峡エリアは四季それぞれに異なる表情を見せる自然美が魅力です。

春には新緑が鬼怒川の渓谷を鮮やかに彩り、龍王峡のトレッキングコースでは芽吹いたばかりの若葉と清流のコントラストが美しく、爽やかな息吹を感じられます。

初夏から夏にかけては鬼怒川でのライン下りが人気で、渓谷の涼風を浴びながら自然の迫力を体感できます。

秋には紅葉が渓谷を錦に染め上げ、龍王峡の奇岩怪石と赤や黄色に色づいた木々が織りなす景観は圧巻です。

露天風呂から眺める紅葉は格別で、温泉に浸かりながら秋の絶景を楽しめます。

冬は雪化粧した渓谷が幻想的な雰囲気を醸し出し、冷えた体を温泉で温める至福の時間を過ごせます。

また、鬼怒川温泉では冬至の時期にゆず湯風呂キャンペーンが開催され、季節の湯を楽しめます。

どの季節に訪れても温泉と渓谷美のコラボレーションが心身ともにリフレッシュさせてくれる、鬼怒川温泉エリアならではの魅力です。

鬼怒川温泉の源泉かけ流し温泉とは

出典:日光市観光協会

鬼怒川温泉は江戸時代初期(元禄年間頃)に発見されたと伝わる歴史ある温泉地で、当初は日光詣の僧侶や大名などが湯治に訪れたといわれています。

明治以降に一般開放されてからは、関東有数の温泉地として発展し、現在では鬼怒川・川治温泉エリアとして年間約200万人が訪れています。

鬼怒川温泉の源泉は地下からくみ上げられており、源泉温度はおおむね50〜60℃と安定しています。

一部の宿では源泉かけ流しの湯を堪能できます。

無色透明で無味無臭の温泉は、刺激が少なく肌に優しいため、幅広い年齢層に親しまれています。

 

項目 詳細
泉質 アルカリ性単純温泉
効能 神経痛、五十肩、疲労回復、健康増進、筋肉痛、関節痛、冷え性
源泉温度 約50〜60℃(源泉により異なる)
pH値 7.4〜9.0(中性〜アルカリ性)
湧出量 豊富(源泉に近い宿ほど湯量が多い)
特徴 無色透明、無味無臭で刺激が少なく、肌触りが柔らかい。成分が穏やかで入浴しやすく、美肌効果があるとされる滑らかな湯質。
参考 日光旅ナビ|鬼怒川温泉

鬼怒川温泉の魅力


出典:日光市観光協会

鬼怒川温泉は雄大な渓谷美と温泉が調和する関東を代表する温泉地で、一部の宿では源泉かけ流しの湯も楽しめます。

江戸時代から続く歴史ある温泉地で、アルカリ性単純温泉の柔らかな泉質は神経痛や疲労回復に効果があり、肌に優しいため幅広い世代に愛されています。

あさやをはじめとする老舗温泉宿では自家源泉の温泉を楽しめ、鬼怒川金谷ホテルや御宿一富士などでは渓谷の絶景を眺めながら湯浴みを満喫できます。

また、約2200万年前の火山活動が生んだ龍王峡では、巨大な奇岩と清流が織りなす自然の造形美をトレッキングで満喫できます。

春の新緑、夏の川下り、秋の紅葉、冬の雪景色と、四季折々の表情を見せる鬼怒川温泉エリアで、温泉と渓谷美に癒される至福の温泉旅をお楽しみください。