【長沼温泉】源泉かけ流しと長沼町名物ジンギスカン


出典:となりのながぬま
2026年1月22日更新

この記事を書いた人

湯あがり ぽか子

温泉大好き40年のベテラン。「一湯一会」を逃さないために、常に手ぬぐいを持ち歩いています。長年の経験で、お湯を触っただけで大体の泉質がわかる特技を持ちます。温泉好きが高じて、温泉ソムリエ・温泉観光アドバイザーの資格を取得。日本の宝である「温泉文化」を皆さんにお伝えできることが喜びです!

北海道空知地方の南部、札幌から車でおよそ1時間。広い空と田園風景が途切れなく続く長沼町に静かに湯けむりを上げているのが長沼温泉です。

都市部からほどよい距離にありながら、町へ入ると視界が一気に開け、旅の速度が自然と落ちていくのを感じます。

観光地として前に出ることはなく、日々の暮らしと同じ目線で湯を湛えるこの温泉は立ち寄る人を急かすことがありません。

田園の中に身を置き、源泉のぬくもりに浸かる。長沼温泉での滞在は北海道の大地と向き合いながら、心と身体を静かに整えていく時間から始まります。

長沼温泉で味わうジンギスカン。湯上がりに広がる北海道の滋味


出典:となりのながぬま

北海道空知地方、田園風景の中に佇む長沼温泉を訪れたなら、湯と並んで心に残るのがジンギスカンの味わいです。

長沼周辺は道内でも羊肉文化が根付く土地のひとつで、地元で親しまれてきたジンギスカンは観光向けに整えられた料理というより、日常の延長線にある食の風景として息づいています。

香ばしく焼かれた羊肉は余分な脂が落ち、湯上がりの身体にも不思議とすっとなじみます。

特製のタレに絡めて頬張るひと口は力強さがありながらも重たさはなく、野菜とともに味わうことで土地の恵みが一皿の中で自然につながっていきます。

温泉で身体をゆるめ、ジンギスカンでお腹を満たす。その素朴な流れが、長沼温泉で過ごす時間をより深いものにしてくれます。

派手な演出はなくとも湯と食が静かに寄り添うことで、北海道らしい旅の記憶がゆっくりと心に刻まれていくでしょう。

「ながぬま温泉」田園の先に湧く、長沼温泉の素顔


出典:となりのながぬま

ながぬま温泉は地域の暮らしに寄り添う温泉として親しまれてきた存在です。

観光地の賑わいとは少し距離を置き、車を走らせて辿り着く先にあるこの温泉は土地の日常と同じ呼吸で湯を湛えています。

館内の浴場に注がれるのは源泉の力を生かした湯。大きな窓や露天からは季節ごとに表情を変える空知の風景が広がり、湯に浸かりながら外の気配を感じることができます。

ただ湯のぬくもりと静かな空間が身体をゆっくりとほどいていく。そんな時間が自然に流れています。

地元の人々が日々の疲れを癒しに訪れ、旅人がその輪郭にそっと混ざる場所。

ながぬま温泉は長沼温泉という土地の温かさをそのまま映し出すような湯処です。

温泉そのものと向き合い、北海道の大地に身を預ける感覚を味わいたいときこの場所は静かに応えてくれるでしょう。

 

「道の駅 マオイ丘公園」田園と空がつくる、寄り道の風景


出典:道の駅 マオイ丘公園

長沼町のゆるやかな丘の上に建つ道の駅 マオイ丘公園は旅の目的地というよりも、流れの中でふと立ち寄りたくなる場所です。

車を降りて外へ出ると、視界いっぱいに広がるのは空知らしい田園と空の風景。遮るもののない景色の中で、自然と深呼吸したくなります。

館内には地元で採れた野菜や加工品が並び、季節ごとに表情を変える売り場もまた楽しみのひとつです。

観光客向けに整えられたというより日々の暮らしがそのまま並んでいるような素朴さがあり、土地との距離をぐっと縮めてくれます。

展望スペースから眺める景色は朝と夕で印象が変わります。
日差しの角度や空の色が少し変わるだけで、同じ田園がまったく違う表情を見せる。その移ろいを眺める時間もこの場所の大切な魅力です。

温泉へ向かう前、あるいは湯上がりの帰り道に少し寄り道をする。
道の駅 マオイ丘公園は長沼温泉の旅に静かな余白を添え、北海道の大地をより近くに感じさせてくれる存在といえるでしょう。

「長沼町のどぶろく」北海道で最初に特区認定を受けた、土地の酒


出典:となりのながぬま

長沼町は北海道で初めて「どぶろく特区」の認定を受けた土地としても知られています。

米づくりが盛んなこの町では長く農とともにある暮らしの延長として、米を使った酒づくりが静かに育まれてきました。

どぶろく特区の認定によって生まれた長沼町のどぶろくは、すっきりとした飲み口の中に米の甘みと発酵の力強さを併せ持つのが特徴です。

洗練された日本酒とは異なり、どこか素朴で土地の空気をそのまま含んだような味わいがあります。一口含むと、田園の風景や、この町の穏やかな時間の流れが自然と思い浮かびます。

温泉で身体をゆるめ、食事とともにどぶろくを味わう。その流れは、長沼町ならではの過ごし方といえるでしょう。

長沼温泉の源泉かけ流し温泉の概要

出典:ながぬま温泉

ながぬま温泉の湯は浴場に入った瞬間にふわりと立ちのぼる香りがあり、肌に触れるとやわらかな重みを感じます。
上がってからもしっとり感が続き、体の芯に静かな熱が残る印象です。

混雑時間帯を外して訪ねると、湯面の波紋が穏やかに落ち着き、呼吸が深くなるのを実感します。水分補給を忘れず、短めの入浴を重ねると身体への負担が少なく、湯の良さを長く味わえます。

泉質はナトリウム−塩化物強塩泉(高張性・中性〜弱アルカリ性・高温泉)。

効能は神経痛・筋肉痛・関節痛・五十肩・冷え性・慢性皮膚病・切り傷・やけど・慢性婦人病・疲労回復・健康増進です。

源泉温度は50℃以上の高温で、pH値はpH約7前後の中性域で、湧出量は非公表(施設により差異)の茶褐色の濃い塩湯と高い保温・保湿作用、湯冷めしにくい熱の湯、源泉かけ流し浴槽の設置、わずかな塩味と鉄味が特徴の温泉です。

旅の余韻

出典:となりのながぬま

湯を上がり、長沼の田園を抜ける道を走っていると空の広さがいつまでも視界に残ります。

温泉でほどけた身体と、食や酒で満たされた感覚がゆっくりと日常へ戻っていく時間です。

ながぬま温泉の湯、ジンギスカンの滋味、どぶろくのやわらかな余韻。

それぞれは強く主張するものではありませんが、重なり合うことで旅の記憶として静かに残っていきます。

忙しない日々に戻ったあとも、ふとした瞬間に思い出されるのはあの田園の風景や、湯上がりの空気かもしれません。

長沼で過ごした時間は、旅の終わりに余白を残し、また立ち返りたくなる感覚として心の奥に息づいていくでしょう。