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長風呂は危険?デメリットと正しい入浴法で得られるメリットを押さえよう

更新日:2024年2月27日

この記事を書いた人

むう

銭湯のとなりに住むほどの温泉好きで、温泉はまさにライフスタイルの一部。休日は宿自慢の料理でお腹も満たせ、気軽に旅気分が味わえる温泉旅館の食事付き日帰りプランがお気に入りでよく利用しています。チョイスの決め手は露天風呂で、大自然や街並みを眺めながら心ゆくまで湯に浸かり、日々の疲れをリセットさせています。

お湯に浸かっている時間は至福のひととき。ついつい時間を忘れ長湯してしまうこともありますよね。長風呂は健康やダイエットに良いという情報を見ることがある一方、長風呂は危険だという情報を耳にすることもあります。実際はどうなのでしょうか?今回は、長風呂によるデメリットと正しい入浴法で得られるメリットをご紹介しますので、毎日の入浴タイムに生かしてください。

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長風呂(長湯)は危険なのか

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一般的に30分を超える長風呂は、危険を伴うこともあるので気をつける必要があります。他にも長風呂にはデメリットがありますが、ここでは先に、お風呂に入浴することの良いポイントを抑えておきます。

自分だけのリラックスした癒しの時間が過ごせるお風呂。入浴することで、温熱作用・水圧作用・浮力作用の3つの作用を得ることができます。

1. 温熱作用:湯船に浸かると体温が上がり血行がよくなることで、老廃物や疲労物質の排出が促されます。

2. 水圧作用:水圧が手足の血管や腹部の内臓に影響して、血液やリンパの流れがよくなります。

3. 浮力作用:水中の浮力により体が軽く感じ、筋肉や関節の負担が軽くなることで副交感神経が作用しリラックスできます。

ゆっくりとお湯に浸かれば身体の芯まで温まり湯冷めもしにくく、むくみや疲労の解消に繋がることもあります。しかし、長風呂には先ほど触れたようにデメリットや危険性もありますので、次にご説明します。

参考:温泉ソムリエの癒し温泉ガイド|温泉入浴の効能


長風呂(長湯)デメリットとそれを防ぐ方法

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疲れた身体を癒しながら心をほぐしてくれるお風呂。デメリットに気をつけて健康的に楽しみたいものです。長風呂で起こりうる危険とそれを防ぐ方法や正しい入浴方法を説明します。

1. 脱水症状を起こす可能性がある

お湯で濡れていて気がつきにくいのですが、風呂に浸かっている間も汗をかいています。そのため長風呂でたくさん汗をかくと、脱水症状になってしまったり、場合によっては熱中症を引き起こしてしまったりすることもあります。

入浴前に充分に水分を摂取するようにし、また、ペットボトルのお水を持ってお湯に浸かるなどこまめな水分補給を心がけましょう。

2. 肌が乾燥しやすくなる

適度な時間入浴すると肌がしっとり潤いますが、長くお湯に浸かり過ぎると皮脂や肌本来のセラミドという保湿成分がお湯に溶け出してしまい、肌を守る機能が低下するので、逆に乾燥しやすくなります。

特に、元々肌の保湿成分が少ない状態のアトピー性皮膚炎の方や乾燥性敏感肌の方は注意が必要です。入浴後すぐに保湿クリームやローションを塗って保湿ケアをしたり、肌に潤いを与えてくれるスキンケアタイプの入浴剤を入れることをおすすめします。

3. 寝つきが悪くなることがある

長風呂をすると体が温まって全身がリラックスし、寝つきがよくなると思っている方も多いのではないでしょうか?ところが42度を超える熱いお湯に長く浸かると交感神経が活性化し、頭が冴えて寝つきが悪くなってしまう可能性があります。

寝つきをスムーズにするためには、「就寝の2時間前に、38度程度のぬるめの湯に30分までの入浴」を目安にしましょう。

人は体温が下がると眠気を感じやすくなるため、布団に入る頃にちょうど体温が下がりよい睡眠を得ることができます。

4. 心臓や肺への負担がかかる

先ほど説明したようにお湯に浸かると身体に水圧がかかり、血液やリンパの流れがスムーズになるといったメリットがあります。しかし、同時にお湯に浸かる時間に比例して心臓や肺への負担が大きくなり、知らず知らずのうちに体力も消耗してしまうというデメリットもあります。

血行が悪くなる現象は特に冬に起きやすく、お風呂場で倒れてしまう危険もあります。心臓などの循環器が弱い人や、いつも以上に体が疲れていると感じた場合は特に注意しましょう。

身体への負担を軽減するためには、胸の下あたりまで湯に浸かる半身浴がおすすめです。全身浴ほど水圧がかからないため、心臓や肺への負荷も和らぎます。ただし冬は上半身が冷えやすいので、浴室内の気温が下がりすぎないように気をつけましょう。