【鳴子温泉郷】で源泉かけ流しの名湯を満喫|中山平温泉のうなぎ湯と伝統の湯治文化・栗だんご巡り
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湯あがり ぽか子
温泉大好き40年のベテラン。「一湯一会」を逃さないために、常に手ぬぐいを持ち歩いています。長年の経験で、お湯を触っただけで大体の泉質がわかる特技を持ちます。温泉好きが高じて、温泉ソムリエ・温泉観光アドバイザーの資格を取得。日本の宝である「温泉文化」を皆さんにお伝えできることが喜びです!
宮城県大崎市に位置する鳴子温泉郷は温泉成分の多様性が魅力で、複数の泉質が湧出する温泉天国と言われます。
鳴子温泉の伝承によれば千年以上の歴史を誇る古湯である共同浴場「滝の湯」では白濁した酸性含硫黄泉を源泉かけ流しで提供し、昔ながらの湯治文化を今に伝えています。
中山平温泉の「うなぎ湯」は化粧水のようにとろりとした肌触りが特徴で、美肌の湯として特に人気があります。
温泉の魅力に加え、鳴子峡の絶景紅葉、栗だんごなどの郷土菓子、伝統工芸の鳴子こけしといった観光資源も豊富に楽しめます。
東北新幹線の古川駅から陸羽東線を乗り継いで鳴子方面へアクセスできる点も魅力のひとつで、温泉・自然・伝統文化が調和する鳴子温泉郷で心身ともに癒される旅をお楽しみください。
目次
鳴子峡の紅葉と周辺観光地|源泉かけ流し温泉旅で訪れたい絶景スポット
出典:旅東北
鳴子温泉郷での温泉巡りと合わせて必ず訪れたいのが、東北屈指の紅葉名所として知られる鳴子峡です。
10月中旬から11月上旬にかけて断崖絶壁が赤や黄色に染まる光景は圧巻で、毎年多くの観光客が訪れます。
大深沢橋からの眺望は特に素晴らしく、V字型の渓谷全体を見渡せます。
鳴子峡レストハウスを起点に整備された遊歩道では渓谷美を間近に感じながら散策でき、紅葉に包まれた自然を満喫できます。
紅葉シーズンには観光客向けの臨時バスが運行されることもあり、JR鳴子温泉駅から鳴子峡へのアクセスがより便利になります。また、鳴子ダム周辺も紅葉の景観を楽しめる場所として案内されることがあり、訪れてみるのも一興です。
温泉街から車で10分前後でアクセスできるスポットも多く、源泉かけ流し温泉で温まった後に訪れる絶景スポットは旅の思い出をより豊かにしてくれます。
鳴子温泉 滝の湯の源泉かけ流し|千年の歴史を持つ共同浴場と湯治文化
出典:旅東北
鳴子温泉郷の代表的な共同浴場「滝の湯」は伝承によれば千年以上にわたる歴史を持ち、源泉かけ流しの本格的な温泉を格安で楽しめる人気施設です。
浴室には男女とも大小2つの浴槽があり、第1浴槽は44〜46℃の熱めの湯、第2浴槽は39〜41℃のぬるめの湯で、好みに応じて入浴できます。
泉質は酸性含明礬・緑礬 芒硝硫化水素泉(低張性酸性高温泉)で、pH2.9と酸性が強く、白濁した硫黄泉が特徴です。
営業時間は7時30分から21時まで、料金は大人300円、小人100円で、地元の人々と観光客が交流する場としても親しまれています。シャワーやアメニティはなく、昔ながらの湯治場スタイルを守っているのも魅力です。
駐車場はJR鳴子温泉駅前駐車場や湯めぐり駐車場を利用する必要があり、滝の湯前は駐車禁止です。
混雑時は入場制限がかかることがありますので、時間に余裕を持って訪れると安心です。
中山平温泉のうなぎ湯|源泉かけ流しのとろとろ美肌湯を体験
鳴子温泉郷の中でも特に美肌効果が期待できるのが、中山平温泉の「うなぎ湯」です。
三百有余年の歴史を持つこの名湯は、化粧水のようにとろりとした肌触りが特徴で、「美肌の湯」として特に女性に高い人気を誇ります。
代表的な宿である「旬樹庵 琢ひで」は日本秘湯を守る会の会員で、源泉かけ流し100%の天然温泉を館内の8つの湯船で楽しむことができます。
泉質は含硫黄-ナトリウム-炭酸水素塩・硫酸塩泉で、ぬるぬるとした湯触りから「うなぎ湯」と呼ばれています。
- このとろみは温泉成分が肌表面に作用することによるという見方もされ、保湿や古い角質除去の美肌効果が期待できます。
料理は宮城の旬と地元素材を活かした逸品が並び、朝食はおかず豊富でご飯が進む内容です。
静寂に包まれた山里の秘湯で源泉かけ流しの「うなぎ湯」に浸かる贅沢な時間を過ごせます。
鳴子名物栗だんごと郷土料理|源泉かけ流し温泉旅で味わう地元の味
出典:宮城県観光連盟
鳴子温泉郷での温泉旅の楽しみは湯だけではありません。
温泉街を代表する名物が「栗だんご」で、もちもちとした団子に栗の甘露煮がのった素朴な和菓子です。
鳴子温泉街には「餅処 深瀬」や「芭蕉庵」など栗だんごを扱う店舗があり、それぞれの味わいを楽しめます。
食べ歩きにも最適で温泉巡りの合間に立ち寄る観光客で賑わっています。
温泉宿での食事では宮城県産の食材を活かした郷土料理が堪能でき、宮城県産の素材、地元野菜・茸・川魚など四季の食材を活かした会席料理が提供される宿も多く、温泉後の料理が旅の楽しみになります。
源泉かけ流しの温泉で温まった後に味わう料理は格別です。
また、道の駅おおさき「あ・ら・伊達な道の駅」では、地元農産物や加工品、鳴子こけしなどの工芸品も購入できます。
温泉街の飲食店では、地元の味噌や山菜を使った料理も人気で、温泉と食の両方で宮城の豊かな自然の恵みを感じられます。
鳴子温泉郷の源泉かけ流し温泉の概要|泉質と特徴を知る
出典:鳴子温泉郷観光協会
鳴子温泉郷は、5つの温泉地(鳴子温泉、東鳴子温泉、川渡温泉、中山平温泉、鬼首温泉)から構成され、それぞれ異なる泉質と特色を持っています。
多彩な泉質を湯めぐりで体験できるのが魅力で、江戸時代から続く湯治文化を今に伝え、長期滞在での療養や健康増進を目的とした湯治客も多く訪れます。
鳴子温泉 滝の湯の源泉かけ流し温泉概要
項目 | 詳細 |
---|---|
泉質 | 酸性含明礬・緑礬-芒硝硫化水素泉 |
効能 | 神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、打ち身、くじき、慢性消化器病、冷え性、疲労回復、健康増進、慢性皮膚病、慢性婦人病など |
源泉温度 | 第1浴槽44℃~46℃/第2浴槽39℃~41℃ |
pH値 | 2.9(酸性) |
湧出量 | 豊富(源泉かけ流し) |
特徴 | 千年以上の歴史を持つ共同浴場。総ヒバ造りの浴室に男女とも大小2つの浴槽。白濁した硫黄泉が特徴。シャワー・アメニティなし。日帰り入浴可能(7:30〜21:00、最終入館20:30)、料金は大人300円・小人100円。湯治場の伝統を守る鳴子温泉郷のシンボル。混雑時は入場制限あり。 |
参考 | 滝の湯公式サイト |
※源泉温度、pH値、湧出量は季節や測定時期により変動する場合があります。日帰り入浴の時間・料金も変更される場合がありますので、公式サイトで最新情報をご確認ください。
まとめ
出典:旅東北
鳴子温泉郷は多様な泉質が集まる温泉天国で千年以上続く湯治文化を今に伝えています。
滝の湯の源泉かけ流し硫黄泉、中山平温泉のとろとろ美肌の「うなぎ湯」など、個性豊かな源泉かけ流し温泉が楽しめるのが魅力です。
10月から11月の鳴子峡の紅葉は圧巻の美しさで、温泉と合わせて訪れる価値があります。
栗だんごをはじめとする地元グルメや鳴子こけしなどの伝統工芸も温泉旅を豊かに彩ります。
共同浴場から高級旅館まで幅広い宿泊施設があり、予算や目的に応じて選べるのも魅力です。
多彩な泉質を持つ源泉かけ流し温泉と豊かな自然、伝統文化が調和した鳴子温泉郷で心身ともにリフレッシュできる至福の温泉旅を存分にお楽しみください。