【日光湯元温泉】源泉かけ流し|湯滝と戦場ヶ原ハイキングの旅
この記事を書いた人
湯あがり ぽか子
温泉大好き40年のベテラン。「一湯一会」を逃さないために、常に手ぬぐいを持ち歩いています。長年の経験で、お湯を触っただけで大体の泉質がわかる特技を持ちます。温泉好きが高じて、温泉ソムリエ・温泉観光アドバイザーの資格を取得。日本の宝である「温泉文化」を皆さんにお伝えできることが喜びです!
栃木県日光市の奥地に位置する日光湯元温泉は約1200年前に日光開山の祖・勝道上人が発見したと伝わる由緒ある温泉地です。
標高1500メートル近い湯ノ湖畔に広がる静かな温泉街では白濁した硫黄泉の源泉かけ流し温泉を楽しめます。
神経痛やリウマチに効くといわれる豊かな湯量の温泉と高さ70メートルの迫力ある湯滝、400ヘクタールに及ぶ広大な戦場ヶ原の湿原など、奥日光ならではの雄大な自然が魅力です。
ハイキングで心地よい汗をかいた後に、源泉かけ流しの硫黄泉で疲れを癒す至福の時間を過ごせる日光湯元温泉。
温泉と自然の両方を満喫できる奥日光の温泉旅をご紹介します。
目次
湯滝の迫力と戦場ヶ原の大自然を満喫するハイキング
湯滝は湯ノ湖の南端にある高さ約70メートル、長さ約110メートルの滝です。
湯川をせき止めて湯ノ湖をつくった三岳溶岩流の岩壁を湖水が流れ落ちる様子は圧巻で、滝壺の目の前にある観瀑台からその迫力ある姿を間近で眺められます。
戦場ヶ原から北上するハイキングコースの途中にあり、バス停「湯滝入口」から徒歩約5分とアクセスも便利です。
戦場ヶ原は中禅寺湖をめぐって男体山の神と赤城山の神が争った戦場だったという神話が名前の由来といわれ、かつて湖であったものが湿原化した400ヘクタールの広大な面積を誇ります。
湿原には350種類にも及ぶ植物が自生しており、特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地と認められてラムサール条約に登録されています。
湿原をぐるりと囲むように整備された自然研究路は2時間ほどで歩けるハイキングコースとなっており、男体山を背景に広大な湿原を見渡せる展望ポイントが各所に設置されています。
ワタスゲやホザキシモツケが見頃になる6月中旬から8月上旬、草紅葉が美しい9月下旬から10月上旬が特におすすめの季節です。
日光湯元温泉で源泉かけ流しを楽しめる温泉宿
日光湯元温泉の湯ノ湖畔には約23軒のホテルや旅館があり、源泉かけ流しの白濁硫黄泉を楽しめます。
奥日光ホテル四季彩は、自家源泉から湧き出る天然温泉100パーセントを内湯と四季を感じる露天風呂で堪能できる宿です。
肌をやわらかくする硫黄泉の源泉かけ流し温泉は、一度入るとハマる魅力があり、和会席にフレンチ要素を取り入れた会席料理も好評です。
温泉街には無料送迎バスも運行されており、東武日光駅やJR日光駅からのアクセスも便利です。
また、日光湯元温泉の各旅館では乳白色の濁り湯が24時間入浴できる施設も多く、湯の花が浮かぶ本物の温泉を心ゆくまで楽しめます。
温泉街の中央には足湯施設「あんよの湯」があり無料で利用でき、ハイキングや登山の帰りに足の疲れを癒すのに最適です。
日光湯元温泉は鬼怒川温泉のような歓楽色は全くなく、静かで自然豊かな温泉地として情緒的な雰囲気が漂います。
源泉地は温泉街のはずれの湯ノ平湿原にあり、各源泉は屋根によって保護されています。
温泉寺で体験する源泉かけ流しの湯めぐり

出典:温泉寺公式ホームページ
日光山温泉寺は世界遺産・日光山輪王寺の別院で、延暦7年(788年)に勝道上人がこの温泉を発見し、病苦を救う薬師瑠璃光如来様をお祀りしたのが始まりです。
江戸時代には輪王寺宮の直轄寺院としてその名が広まり、当時は中禅寺上人と日光奉行の許可を受けなければ温泉に入ることができませんでしたが、現在ではどなたでも参篭して入浴できる全国でも珍しい「お寺の温泉」です。
温泉寺の薬師湯は、泉質が含硫黄-カルシウム-ナトリウム-硫酸塩・炭酸水素塩泉で、泉温は約71度。加温なし・加水ありの源泉かけ流しです。
源泉の色は薄いエメラルドグリーンで、加水すると乳白色に変化します。
濃い成分を含む温泉で、温浴効果をしっかり感じられるのが特徴です。
現在、日帰り参篭は令和7年4月5日より開湯しており、受付は8時から16時30分。
志納金は大人500円、小人300円で利用できます。
毎年8月8日には薬師講大祭・採灯大護摩供が行われ、写経体験も可能です。





