【日光湯元温泉】源泉かけ流し|湯滝と戦場ヶ原ハイキングの旅


出典:奥日光湯元温泉旅館協同組合
更新日:2025年11月9日

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湯あがり ぽか子

温泉大好き40年のベテラン。「一湯一会」を逃さないために、常に手ぬぐいを持ち歩いています。長年の経験で、お湯を触っただけで大体の泉質がわかる特技を持ちます。温泉好きが高じて、温泉ソムリエ・温泉観光アドバイザーの資格を取得。日本の宝である「温泉文化」を皆さんにお伝えできることが喜びです!

栃木県日光市の奥地に位置する日光湯元温泉は約1200年前に日光開山の祖・勝道上人が発見したと伝わる由緒ある温泉地です。

標高1500メートル近い湯ノ湖畔に広がる静かな温泉街では白濁した硫黄泉の源泉かけ流し温泉を楽しめます。

神経痛やリウマチに効くといわれる豊かな湯量の温泉と高さ70メートルの迫力ある湯滝、400ヘクタールに及ぶ広大な戦場ヶ原の湿原など、奥日光ならではの雄大な自然が魅力です。

ハイキングで心地よい汗をかいた後に、源泉かけ流しの硫黄泉で疲れを癒す至福の時間を過ごせる日光湯元温泉。

温泉と自然の両方を満喫できる奥日光の温泉旅をご紹介します。

湯滝の迫力と戦場ヶ原の大自然を満喫するハイキング


出典:奥日光湯元温泉旅館協同組合

湯滝は湯ノ湖の南端にある高さ約70メートル、長さ約110メートルの滝です。

湯川をせき止めて湯ノ湖をつくった三岳溶岩流の岩壁を湖水が流れ落ちる様子は圧巻で、滝壺の目の前にある観瀑台からその迫力ある姿を間近で眺められます。

戦場ヶ原から北上するハイキングコースの途中にあり、バス停「湯滝入口」から徒歩約5分とアクセスも便利です。

戦場ヶ原は中禅寺湖をめぐって男体山の神と赤城山の神が争った戦場だったという神話が名前の由来といわれ、かつて湖であったものが湿原化した400ヘクタールの広大な面積を誇ります。

湿原には350種類にも及ぶ植物が自生しており、特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地と認められてラムサール条約に登録されています。

湿原をぐるりと囲むように整備された自然研究路は2時間ほどで歩けるハイキングコースとなっており、男体山を背景に広大な湿原を見渡せる展望ポイントが各所に設置されています。

ワタスゲやホザキシモツケが見頃になる6月中旬から8月上旬、草紅葉が美しい9月下旬から10月上旬が特におすすめの季節です。

日光湯元温泉で源泉かけ流しを楽しめる温泉宿


出典:奥日光湯元温泉旅館協同組合

日光湯元温泉の湯ノ湖畔には約23軒のホテルや旅館があり、源泉かけ流しの白濁硫黄泉を楽しめます。

奥日光ホテル四季彩は、自家源泉から湧き出る天然温泉100パーセントを内湯と四季を感じる露天風呂で堪能できる宿です。

肌をやわらかくする硫黄泉の源泉かけ流し温泉は、一度入るとハマる魅力があり、和会席にフレンチ要素を取り入れた会席料理も好評です。

温泉街には無料送迎バスも運行されており、東武日光駅やJR日光駅からのアクセスも便利です。

また、日光湯元温泉の各旅館では乳白色の濁り湯が24時間入浴できる施設も多く、湯の花が浮かぶ本物の温泉を心ゆくまで楽しめます。

温泉街の中央には足湯施設「あんよの湯」があり無料で利用でき、ハイキングや登山の帰りに足の疲れを癒すのに最適です。

日光湯元温泉は鬼怒川温泉のような歓楽色は全くなく、静かで自然豊かな温泉地として情緒的な雰囲気が漂います。

源泉地は温泉街のはずれの湯ノ平湿原にあり、各源泉は屋根によって保護されています。

温泉寺で体験する源泉かけ流しの湯めぐり


出典:温泉寺公式ホームページ

日光山温泉寺は世界遺産・日光山輪王寺の別院で、延暦7年(788年)に勝道上人がこの温泉を発見し、病苦を救う薬師瑠璃光如来様をお祀りしたのが始まりです。

江戸時代には輪王寺宮の直轄寺院としてその名が広まり、当時は中禅寺上人と日光奉行の許可を受けなければ温泉に入ることができませんでしたが、現在ではどなたでも参篭して入浴できる全国でも珍しい「お寺の温泉」です。

温泉寺の薬師湯は、泉質が含硫黄-カルシウム-ナトリウム-硫酸塩・炭酸水素塩泉で、泉温は約71度。加温なし・加水ありの源泉かけ流しです。

源泉の色は薄いエメラルドグリーンで、加水すると乳白色に変化します。

濃い成分を含む温泉で、温浴効果をしっかり感じられるのが特徴です。

現在、日帰り参篭は令和7年4月5日より開湯しており、受付は8時から16時30分。

志納金は大人500円、小人300円で利用できます。

毎年8月8日には薬師講大祭・採灯大護摩供が行われ、写経体験も可能です。

湯ノ湖畔の遊歩道散策と奥日光の自然体験


出典:奥日光湯元温泉旅館協同組合

湯ノ湖は三岳の噴火で湯川がせき止められてできた湖で、周囲は約3キロメートル。

三方を山で囲まれた静かで神秘的な雰囲気が漂います。

湖岸には散策路があり1時間ほどで一周でき、広葉樹と針葉樹の原生林が変化に富んだ手つかずの自然を楽しませてくれます。

10月上旬から中旬には赤・黄・茶と色とりどりの紅葉が見られ、奥日光を代表する紅葉スポットとなっています。

また、マス釣りの名所でもあり、5月から9月の解禁期間には多くの釣り人で賑わいます。

湯ノ湖周辺には日光湯元温泉スキー場もあり、冬季にはスキーやスノーシューも楽しめます。

標高1500メートル近い奥日光は夏でも平均気温が約18度と涼しく、避暑地としても最適です。

日光湯元温泉の源泉かけ流し温泉とは


出典:奥日光湯元温泉旅館協同組合

日光湯元温泉は788年に勝道上人によって発見され、それ以来湯治場として長い間親しまれてきた歴史ある温泉地です。

日光の奥座敷といわれ、濃厚な硫黄泉として知られています。

泉質は硫化水素型の硫黄泉で神経痛や筋肉痛、関節痛、高血圧、動脈硬化、糖尿病、皮膚病などに効果があるとされています。

湯元温泉の各旅館は源泉から直接お湯を引いており、循環濾過を一切行わない源泉かけ流しで提供されています。

温泉の色は緑や白などに変化し、湯の花が浮かぶのが特徴。

温泉街には硫黄の香りが漂い、奥日光ならではの情緒を感じられます。

源泉地は温泉街のはずれの湯ノ平湿原にあり、各旅館への配湯だけでなく近隣の光徳温泉や中禅寺温泉にも分湯されています。

日光湯元温泉 源泉かけ流し温泉概要

項目 詳細
泉質 硫黄泉(硫化水素型)、一部は含硫黄-カルシウム-ナトリウム-硫酸塩・炭酸水素塩泉
効能 神経痛、筋肉痛、関節痛、慢性皮膚病、高血圧、動脈硬化、糖尿病、冷え性など
源泉温度 約49.3〜78.9℃
pH値 約6.0〜6.5(弱酸性〜中性)
湧出量 約1,500リットル/分(豊富な湯量)
特徴 白濁した乳白色の濁り湯、湯の花が浮かぶ、硫黄臭が漂う、源泉100%かけ流し、色は白や緑に変化
参考 日光湯元温泉旅館協同組合公式サイト

日光湯元温泉の魅力


出典:奥日光湯元温泉旅館協同組合

日光湯元温泉は約1200年の歴史を持つ由緒ある温泉地で、濃厚な硫黄泉の源泉かけ流し温泉を楽しめます。

白濁した乳白色の湯は神経痛やリウマチなどに効果があり、湯ノ湖畔の静かな温泉街で心身ともに癒されます。

幅約70メートル、落差約110メートルの湯滝の迫力と400ヘクタールに及ぶ戦場ヶ原の大湿原では、ラムサール条約に登録された貴重な自然を満喫できるハイキングコースも整備されています。

温泉寺での日帰り入浴や無料の足湯「あんよの湯」など、気軽に源泉かけ流し温泉を体験できる施設も充実。

春の新緑、夏の避暑、秋の紅葉、冬のスキーと、四季折々の楽しみ方ができる日光湯元温泉で、源泉かけ流しの硫黄泉と奥日光の雄大な自然に包まれた至福の温泉旅をお楽しみください。