【おごと温泉】源泉かけ流し|琵琶湖と四季が彩る癒しの温泉旅


出典:おごと温泉旅館協同組合 / おごと温泉観光協会
2025年12月15日更新

この記事を書いた人

湯あがり ぽか子

温泉大好き40年のベテラン。「一湯一会」を逃さないために、常に手ぬぐいを持ち歩いています。長年の経験で、お湯を触っただけで大体の泉質がわかる特技を持ちます。温泉好きが高じて、温泉ソムリエ・温泉観光アドバイザーの資格を取得。日本の宝である「温泉文化」を皆さんにお伝えできることが喜びです!

びわ湖の向こうに夕日が沈むころ、湯船の縁に腕を預けると、肩の力がするりと抜けていきます。
おごと温泉の源泉かけ流しは、湯面に映る空の色までやわらかくしてくれるようです。
湯元舘に身を寄せる時間は、旅の速度をゆるめ、深呼吸を思い出させてくれます。
湖畔の風と湯の温度差が心地よく、上がり湯のあとも体がふわりと温かいままです。

琵琶湖と調和する温泉時間

出典:おごと温泉旅館協同組合 / おごと温泉観光協会

おごと温泉の魅力は、湯と琵琶湖の景色が同じ時間の中で重なり合うところにあります。

朝の湖面は薄く光り、その静けさが「おごと温泉の源泉かけ流し」の湯気にやわらかく映り込みます。昼は湖風が湯上がりの頬をすっとなで、体の火照りをほどよく整えてくれます。

夕暮れになると、湖はゆっくり赤く染まり、湯面に映る色が深まりはじめる瞬間に、日常では得られない静かな感覚が訪れます。露天風呂に足を伸ばすと、湖の揺らぎと風の音が重なり、外の世界と温泉が境目なくつながるようです。

夜の帳が下りれば、景色は影のように静まり、湯の温度がより際立ちます。湯に浸かりながら湖の変化を感じる時間は、旅の速度をゆるやかに落とし、心の深いところに静けさを灯してくれます。

名旅館で味わうやすらぎ

出典:おごと温泉旅館協同組合 / おごと温泉観光協会

おごと温泉には、滞在そのものを深い癒しに変えてくれる名旅館がそろっています。

「びわ湖花街道」では、館内に満ちる木の香りとやわらかな光が、湯に浸かる前から心の緊張をほどいてくれます。湯船では「おごと温泉の源泉かけ流し」がそのまま注がれ、湖風がカーテンのように揺れて湯気と混ざり合い、体をふわりと包み込みます。

「湯元館」では、琵琶湖を望む大露天風呂が印象的で、朝は透き通るような明るさ、夜は静かな光の層が湯面に広がります。館内の食事処には、滋賀の旬が並び、温泉で整った体にやさしく寄り添う味わいが続きます。

旅館へ戻るたび、湯船や廊下の静けさがその日の時間をやわらかく締めてくれる——おごと温泉の宿は、泊まるほどに旅の深さを育ててくれる場所です。

地元の食文化と温泉が満たす旅

出典:おごと温泉旅館協同組合 / おごと温泉観光協会

おごと温泉の旅を彩るのは、琵琶湖の恵みと山の味が寄り添う食文化です。温泉で体がゆるんだあとは、地元の食材が驚くほどやさしく染み渡ります。

代表的な近江牛は、口に入れた瞬間に脂がすっとほどけ、温まった体温と調和して旨みが広がります。
鮒寿司は滋賀の伝統の象徴で、独特の酸味が湖の風土をそのまま伝えてくれる味です。湖魚の天ぷらは軽やかで、焼き物や佃煮は湖の匂いをほのかに残し、旅の舌に静かな余韻を残します。

食後に外へ出ると、湖面の明かりがゆらぎ、「おごと温泉の源泉かけ流し」の湯気の温もりがまだ体の内側に残っていることに気づきます。温泉と食がゆっくり重なり合うことで、旅の時間がより深く、やわらかなものへと変わっていきます。

観光で味わう琵琶湖の表情

出典:おごと温泉旅館協同組合 / おごと温泉観光協会

比叡山延暦寺では、山上の伽藍を巡りながら眼下のびわ湖を一望できます。坂本エリアの石垣と古い町並みは歩くだけでも気持ちが整い、季節の花が彩りを添えます。

湖上の名景・浮御堂は、水面に映る堂宇が美しく、朝夕の光で表情が変わります。ロープウェイとリフトを乗り継ぐびわ湖テラスは、晴れた日の青と雲海の白が印象的です。

大津港からのクルーズは、風を切る音が心地よく、岸辺の街灯りが夜の散歩のように流れます。移動や営業情報の案内も用意されており、温泉前後の寄り道計画が立てやすいのがうれしいです。

おごと温泉の源泉かけ流し温泉の概要

出典:おごと温泉旅館協同組合 / おごと温泉観光協会

おごと温泉は、びわ湖畔に湧く湯どころで、湯ざわりのやわらかさが旅人をほどきます。各宿の案内に共通して、湯船から湖景を望む趣向や、源泉かけ流しの浴槽が設けられている点が目を引きます。

入浴後の肌のすべすべ感や、湯気越しの湖面のきらめきは、この地ならではの余韻です。その背景にある基礎情報は次のとおりです。

泉質はアルカリ性単純温泉で、効能は神経痛・筋肉痛・関節痛・冷え性・疲労回復・美肌効果です。源泉温度は約45℃で、pH値は9.0で、湧出量は毎分1200リットルのアルカリ性由来のやわらかな肌ざわりと美肌の湯、琵琶湖畔ならではの情景が特徴の温泉です。

旅の締めくくり——おごとの湯が残す余韻


出典:おごと温泉旅館協同組合 / おごと温泉観光協会

旅を終えて振り返ると、「おごと温泉の源泉かけ流し」に触れたときのやわらかな温もりが胸の奥で静かにほどけていきます。

湯船で感じた体の軽さ、湯上がりに触れた湖風の匂い、夕暮れの湖面が見せた揺らぎ——そのひとつひとつが、帰り道の思考をやさしく整えてくれます。

日常へ戻る前のひと呼吸に、その余韻だけがそっと寄り添い、旅のリズムを静かに締めてくれます。温泉と景色、食と風のすべてが重なり合い、おごと温泉の旅は“静かに満ちていく時間”として記憶に残ります。

湯が体に残したあたたかさが、次の旅の入口へ自然と心を向けてくれるのです。