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「酸性泉」は刺激が強い!?得られる4つの効用とおすすめ温泉地をご紹介

更新日:2024年4月2日

「温泉に行くなら、自分が悩んでいる症状に適した温泉地に行きたい」という方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、温泉の泉質の一つである「酸性泉」の定義や特徴、成分の効用についてみていきます。また、酸性泉が楽しめる温泉地も併せてご紹介しますので、是非チェックしてみて下さい。

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酸性泉とはどんな温泉?

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まずは、酸性泉の定義や特徴についてみていきましょう。

酸性泉の定義

酸性泉とは、pH値が低く酸性度の高い、1kgの温泉水に対して1mg以上の水素イオンを含んでいる泉質のことです。

酸性泉の特徴

酸性泉にはどのような特徴があるのでしょうか。

◇殺菌力が強い

硫黄や塩酸、硫酸、ホウ酸、緑礬(りょくばん)、明礬(みょうばん)などの成分が含まれており、殺菌力や抗菌力が高いことで知られています。

別名「傷の湯」と言われるほどです。

そのため、殺菌力の高さから皮膚病などが適応症に挙げられ、湯治として酸性泉の温泉を訪れる方もいます。

◇色は無色、味は独特

色は無色透明、又はほんのり黄色がかっています。

臭いはあまり強くないものの、独特の刺激臭があります。

また、口にすると酸味を感じる特徴があります。

酸性泉を飲用する場合は、そのまま飲むと胃がただれる恐れがあるため、薄めて飲むことをおすすめします。

参考:温泉ソムリエ協会公式サイト|泉質別効能と特徴


酸性泉の主な4つの効用

殺菌力の高い酸性泉には、主に以下の4つの効用があります。

・慢性湿疹の改善
・尋常性乾癬(かんせん)の改善
・ニキビの改善
・水虫の改善

慢性湿疹の改善

酸性泉の特徴である殺菌力により、慢性湿疹の改善が期待できると言われています。

アトピー性皮膚炎の症状も改善する可能性がありますが、場合によっては症状を悪化させてしまうこともありますので、必ず医師の診断の上で利用するようにしましょう。

参考:温泉ソムリエ協会公式サイト|アトピー性皮膚炎と温泉選び

尋常性乾癬(かんせん)の改善

同じく慢性的な皮膚病の一種である尋常性乾癬(かんせん)の改善も期待できると言われています。

ただしアトピー性皮膚炎の症状同様に、すべての乾癬患者に酸性泉の効果が期待できるとは限らないので、医師への相談が必要です。

参考:常性乾癬の温泉治療

ニキビの改善

酸性泉が持つ殺菌力は、ニキビや吹き出物などの改善にも期待ができます。

酸性泉の高い殺菌力により、ニキビの発生原因であるアクネ菌の繁殖を抑えられます。

参考:奄美大島 ホテル(リゾート)温泉|うれしい効果がたくさん!温泉の種類とそれぞれの特徴・効果を紹介

水虫の改善

酸性泉は、頑固な水虫(白癬症)の改善も期待できる泉質です。

ニキビと同じように、酸性泉の高い殺菌力により、水虫の原因である白癬菌の繁殖を抑えます。

参考:奄美大島 ホテル(リゾート)温泉|うれしい効果がたくさん!温泉の種類とそれぞれの特徴・効果を紹介


酸性泉で有名な温泉地3選

続いて、酸性泉で有名な温泉地の中で特に水素イオン指数が高い温泉地を3つご紹介していきます。

玉川温泉(秋田県)

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秋田県にある「玉川(たまがわ)温泉」は、「日本一の強酸性」の泉質を持つ温泉地です。

水素イオン指数は、pH1.1という数値を出しており、殺菌力に優れています。

慢性的な皮膚病などの改善の他、生体の免疫力・抗菌力向上や疲労回復、細胞の活発化による若返りなど多くの疾患や症状の改善におすすめです。

草津温泉(群馬県)

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日本三名泉で有名な群馬県の「草津(くさつ)温泉」もまた、酸性泉を持つ温泉地。

草津温泉のお湯は、とろみがあり、肌がピリピリっとするのが特徴です。

水素イオン指数は、pH2.0前後となっています。

有名な湯畑や、伝統的な湯もみ体験ができる施設などもあり、年間を通して多くの観光客が訪れます。

療養はもちろん、観光も思う存分楽しみたいという方にぴったりの温泉地となっています。

登別温泉(北海道)

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酸性泉を含むさまざまな泉質を堪能したいという方には、北海道の「登別(のぼりべつ)温泉」がおすすめです。

登別温泉の水素イオン指数は、pH2.2前後となっています。

登別温泉には、全部で10種類ある温泉の泉質のうち7種類があると言われているため、種類豊富な温泉を楽しみたい方におすすめです。

酸性泉で傷を癒しながら、その他の泉質の効用も満喫しましょう。