【花巻温泉郷】源泉かけ流しを満喫!宮沢賢治ゆかりの名湯12湯巡りの旅


出典:花巻観光協会
更新日:2025年10月20日

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湯あがり ぽか子

温泉大好き40年のベテラン。「一湯一会」を逃さないために、常に手ぬぐいを持ち歩いています。長年の経験で、お湯を触っただけで大体の泉質がわかる特技を持ちます。温泉好きが高じて、温泉ソムリエ・温泉観光アドバイザーの資格を取得。日本の宝である「温泉文化」を皆さんにお伝えできることが喜びです!

岩手県花巻市に広がる花巻温泉郷は宮沢賢治が愛した自然豊かな温泉地です。

「花巻12湯」と呼ばれる個性豊かな温泉地が点在し、多くの湯が豊かな湧出量を誇ります。

鉛温泉の立ち湯「白猿の湯」をはじめ歴史ある湯治場の風情を残す温泉宿が多く、泉質の違いを楽しみながら湯巡りができるのが魅力です。

温泉だけでなく、宮沢賢治記念館や童話村など文化施設も充実し、わんこそばなどの郷土料理も堪能できます。

東北新幹線の新花巻駅からアクセスしやすく、自然と文学、温泉文化が調和した花巻温泉郷で心身ともに癒される温泉旅を満喫しましょう。

宮沢賢治ゆかりの地を巡る|花巻温泉郷と合わせて訪れたい文化スポット

出典:花巻観光協会

花巻は童話作家・詩人の宮沢賢治が生まれ育った地であり、温泉旅と合わせて文学散策を楽しめる稀有な温泉地です。

花巻温泉郷から車でおよそ20~30分の場所にある宮沢賢治記念館では、賢治の生涯や作品世界を詳しく知ることができ、「銀河鉄道の夜」や「注文の多い料理店」などの名作に触れられます。

隣接する宮沢賢治童話村では、ファンタジックな展示空間で賢治の童話世界を体感でき、家族連れにも人気です。

また、賢治ゆかりの日時計や庭園などのスポットや、旧跡を巡る散策コースがあり、賢治に関する複数のゆかりの地を見学できます。

一部の宿泊施設や観光案内では賢治ゆかりの地を巡る観光プランを提案しているところも多く、温泉と文学を組み合わせた知的な旅が実現します。

源泉かけ流しの温泉で旅の疲れを癒しながら、賢治が愛した花巻の自然と文化に浸る贅沢な時間を過ごせるでしょう。

花巻12湯の魅力|それぞれ異なる泉質と風情を楽しむ温泉巡り

出典:花巻観光協会

花巻温泉郷は「花巻12湯」と総称される12の温泉地から構成され、それぞれが独自の泉質と歴史を持つのが大きな特徴です。

台温泉、鉛温泉、新鉛温泉、花巻温泉、松倉温泉、志戸平温泉、渡り温泉、大沢温泉、山の神温泉、花巻北温泉、金矢温泉、東和温泉の12湯があり、豊沢川や台川沿いに点在しています。

泉質は単純温泉、アルカリ性単純温泉、硫黄泉など多彩で、それぞれに伝統的に言われる効能(美肌、疲労回復など)を期待して入浴が楽しめます。

鉛温泉や大沢温泉は歴史ある湯治場の雰囲気を残し、花巻温泉は近代的なリゾート施設として発展しました。

日帰り入浴を受け入れている施設も多く、湯めぐりが可能です。

各温泉地を結ぶシャトルバスや湯めぐりパスを利用すれば効率的に花巻12湯を巡ることができ、泉質の違いを肌で感じながら温泉三昧の贅沢な時間を満喫できます。

鉛温泉 藤三旅館の源泉かけ流し|立ち湯で有名な白猿の湯と日帰り入浴情報

出典:藤三旅館公式ホームページ

花巻12湯の中でも特に有名なのが、鉛温泉の藤三旅館です。この旅館の名物「白猿の湯」は、深さ約1.25メートルの立ち湯として知られ、源泉が湯船の底から自然湧出する正真正銘の源泉かけ流し温泉です。

白猿が傷を癒していたという開湯伝説から名付けられたこの浴場は、混浴の岩風呂で湯治場の歴史と風情をそのまま残しています。

女性専用時間も設定されており、多くの温泉愛好家が訪れる名湯です。

泉質はアルカリ性単純高温泉で、無色透明ながら肌当たりが柔らかく、神経痛や筋肉痛、疲労回復などが効能として挙げられています。

藤三旅館では日帰り入浴も受け付けており、宿泊しなくても白猿の湯を体験できます。

日帰り入浴の営業時間は午前10時から午後9時まで(受付は20:00まで)、料金は大人800円です。

立ち湯独特の浮遊感を楽しみながら、歴史ある源泉かけ流しの湯に身を委ねる体験は花巻温泉郷を訪れたらぜひ味わいたい至福のひとときです。