【蒲郡温泉郷】源泉かけ流し|「蒲郡・三谷・形原・西浦」の四湯が出会う海辺の温泉地


出典:蒲郡市観光協会
2025年12月13日更新

三河湾のひかりが水面でほどけ、海風が頬をなでるたび、旅の呼吸がゆっくり整っていきます。
蒲郡には、「蒲郡温泉」「三谷温泉」「形原温泉」「西浦温泉」という四つの温泉郷が寄り添い、それぞれの湯が違うやわらかさで迎えてくれます。
湯に身を沈めると、潮の匂いと静かな波音が重なり、体の芯がすっと温まっていくのがわかります。
海と湯のあいだで、時間が穏やかにほどけていく場所です。

竹島へ渡る、湯上がり散歩|「ホテル竹島」と島の時間


出典:ホテル竹島

ホテル竹島をスタートに、短い橋で竹島へ渡る時間は、湯上がりの体にやさしい塩の匂いを運んできます。八百富神社へ向かう石段には木漏れ日が落ち、鳥居の朱が水面のきらめきに溶けるようです。

島までは数分の距離で、海に近い歩道を歩くほど、潮の香りがふっと濃くなる瞬間に出会えるのがうれしいです。参拝を終えたらホテル竹島に戻り、窓辺から三河湾を眺めて深呼吸するか、対岸の遊歩道でベンチに腰かけ、風の冷たさを頬に受けてひと息つきます。

三谷温泉の湯宿時間|「ホテル明山荘」・「平野屋」・「ひがきホテル」

出典:平野屋

三谷温泉にはホテル明山荘、平野屋、ひがきホテルがあり、海景と湯の距離感が旅の気分を静かに高めます。各宿の案内にある浴場写真や客室からの眺めを見比べると、まるで潮騒が耳元に寄ってくるようで、出発前から肩の力が抜けていきます。

源泉かけ流しの有無、加温・加水・循環の扱いは宿の案内で確かめ、好みの浴槽や入りたい時間帯を選ぶのが近道です。海に傾く夕日を待ちながらの湯、夜明け前の静けさに身を沈める湯など、同じ一泊でも印象ががらりと変わるのが三谷の面白さです。

西浦温泉・岬の宿へ|「龍城」で叶える“海の間”の湯あみ

出典:龍城

西浦半島の先端にたたずむ西浦温泉は、岬の地形がそのまま湯の背景になります。宿「龍城」では、海と空の境目に浮かぶような視界が広がり、湯に身を預けるほど呼吸がゆっくり整っていきます。

源泉かけ流しの可否や湯使い、サウナの利用時間などは宿の設備ページや館内の案内で事前にチェックすると、狙いどおりの“ゴールデンタイム”に浸かれます。夕景の群青、朝の白み、波の音が重なって、岬ならではの密度で旅の記憶に深い色を残します。

サウナ好きのためのチェックポイント|施設ページの“設備”欄を味方に

出典:ひがきホテル

サウナ目当ての旅なら、三谷温泉と西浦温泉の各宿にある「温泉・大浴場・設備」欄を見て、ドライかスチームか、外気導線の有無を押さえておきたいです。水風呂の位置や休憩スペース、外気で頬を冷やせるテラスの有無を想像しておくと、当日の動きがぐっと軽くなります。

海風が通る場所を見つけて深呼吸し、体内の熱が静かに抜けていく瞬間を待つ、その余白が思わず好きになります。水分補給を少し多めに見積もり、無理をしないループを作るだけで、旅先のサウナは一段と心地よく感じられます。

蒲郡温泉の源泉かけ流し温泉の概要

出典:ホテル竹島

蒲郡温泉 源泉かけ流しを満喫するなら、まず宿の案内で湯使いの記載を確かめ、求める浴感に近い条件を見つけたいです。加温や加水、循環併用の有無を把握し、夕景や朝風など入りたい時間帯から逆算すると、湯の印象はぐっと鮮明になります。

三谷温泉と西浦温泉は海沿いの立地ゆえ、湯舟に浸かりながら潮騒や潮の香りを感じるシーンを組み立てやすいのも魅力です。泉質はナトリウム・カルシウム−塩化物泉を中心とする海由来の塩化物系で、効能は保温・保湿による湯冷めしにくさ、きりきず・やけど・慢性皮膚病・関節痛・神経痛・疲労回復などの適応症です。

源泉温度は概ね約30〜60℃で、pH値は中性〜弱アルカリ性(概ねpH7.0〜8.5)で、湧出量は施設ごとに公表値が異なるため統一値なしの海沿いの立地と塩化物泉特有の高い保温性に加え、一部宿で源泉かけ流し浴槽を備える点が特徴の温泉です。

旅の余韻

出典:平野屋

旅を終えて振り返ると、蒲郡温泉郷の湯に触れたときのやわらかさや、海風とまざり合った湯気の温もりが、静かに胸の奥でほどけていきます。

湯めぐりの途中で見た三河湾の光や、道すがらの風の匂いまでもが、帰り道の思考をやさしく整えてくれるようです。

日常へ戻る前のひと呼吸に、その余韻だけがそっと寄り添う。

旅の余韻とは、蒲郡・三谷・形原・西浦、それぞれの湯が記憶に残してくれる静かな温かさなのだと思います。