【粟津温泉】源泉かけ流し|恋物語と1300年の湯


出典:法師
2026年02月23日更新

この記事を書いた人

湯あがり ぽか子

温泉大好き40年のベテラン。「一湯一会」を逃さないために、常に手ぬぐいを持ち歩いています。長年の経験で、お湯を触っただけで大体の泉質がわかる特技を持ちます。温泉好きが高じて、温泉ソムリエ・温泉観光アドバイザーの資格を取得。日本の宝である「温泉文化」を皆さんにお伝えできることが喜びです!

石川県小松市に湧く粟津温泉は、開湯1300年を超える北陸屈指の古湯です。

江戸時代から語り継がれる「おっしょべ恋物語」にちなみ、恋人の聖地としても親しまれてきました。

世界最古級の宿・法師をはじめ、歴史を守り続ける湯宿が並び、源泉かけ流しの湯が今も静かに満ちています。

物語と湯が重なり合う粟津温泉は、華やかさよりも、心に残る余韻を大切にしたい人にふさわしい温泉地です。

江戸から続く恋物語に包まれる 粟津温泉の「恋人の聖地」

出典:公益社団法人石川県観光連盟

粟津温泉が“恋人の聖地”として知られる背景には、江戸時代から語り継がれてきた「おっしょべ恋物語」があります。

若い男女が幾多の困難を乗り越え、ついに大恋愛を成就させたというこの物語は、今もなお地域に息づくロマンの象徴です。
この恋物語にあやかろうと、良縁や恋愛成就を願う多くの恋人たちが粟津温泉を訪れています。

温泉街には記念モニュメントや足湯があり、湯のぬくもりに包まれながら、静かに未来を語り合う時間が流れます。

開湯1300年を超える歴史ある湯の里で重ねるひとときは、華やかさよりも穏やかで確かな記憶として心に残るもの。

粟津温泉は、物語とともに歩む恋の町でもあります。

 

法師|1300年の時を紡ぐ、北陸・粟津温泉の名宿

出典:法師

粟津温泉を代表する宿「法師」は、創業718年と伝わる、世界最古級の旅館として知られています。

奈良時代、泰澄大師の教えを受けた弟子が開いたとされ、その名は代々受け継がれてきました。

1300年以上にわたり湯を守り続けてきた歴史は、宿そのものが文化財のような存在であることを物語ります。

館内には数寄屋造りの客室や美しい日本庭園が配され、静かな時間がゆったりと流れます。

湯は源泉かけ流しを基本とし、やわらかな肌触りが特徴。

格式を感じさせながらも、どこかあたたかみのあるもてなしが心に残ります。

法師は、粟津温泉の歴史と誇りを体現する、北陸屈指の名宿です。

のとや|湯量豊富な自家源泉を守る 粟津温泉の実力宿

出典:のとや

粟津温泉の中心に佇む「のとや」は、創業700年を超える歴史を持ちながら、自家源泉を有する湯宿としても知られています。

豊富な湯量を誇り、館内の大浴場や露天風呂には源泉かけ流しの湯が惜しみなく注がれています。

広々とした浴場は開放感があり、庭園を望む露天では四季の移ろいを感じながら湯に浸かることができます。

歴史ある宿でありながら、快適性や設備面にも配慮され、幅広い世代が安心して滞在できるのも魅力。

のとやは、粟津温泉の“湯の力”を存分に味わえる、堅実で温かな一軒です。

緑華苑|庭園に抱かれる、粟津温泉の静かな湯宿

出典:緑華苑

粟津温泉の一角に佇む緑華苑は、名のとおり緑豊かな庭園を大切にした落ち着きある宿です。

館内は華美な装飾を抑え、和の趣を基調とした空間が広がり、滞在そのものをゆったりと味わえる造りになっています。

湯は源泉かけ流しを基本とし、やわらかな肌触りが特徴。

庭を望む浴場では、季節ごとの草木の表情を感じながら、静かに湯と向き合う時間が流れます。

大規模な宿とは異なり、落ち着いた距離感のもてなしが心地よい一軒。

緑華苑は、粟津温泉の穏やかな魅力を、丁寧に味わわせてくれる湯宿です。

粟津温泉の源泉かけ流し温泉の概要

出典:法師

粟津温泉は加賀温泉郷の一角にあり、古くから湯の里として親しまれてきました。宿それぞれが受け継ぐ湯守りの手仕事と静かな町の空気が、旅の速度をゆるやかに整えます。

泉質はナトリウム・カルシウム−塩化物・硫酸塩泉を主とする多様な泉質。

効能は神経痛・筋肉痛・関節痛・冷え性・慢性皮膚病・きりきず・やけど・疲労回復などの適応症です。

源泉温度は概ね45〜55℃の高温湧出で、pH値は中性〜弱アルカリ性(概ねpH6.8〜7.8)。

湧出量は各宿自家源泉の合計で毎分数百〜千数百リットル規模の一軒一湯の自家源泉と源泉かけ流しの湯づかいが特徴で、無色透明でやわらかな浴感、開湯1300年超の歴史と湯守りの伝統が息づきます。

旅の余韻

出典:法師

恋人の聖地としてのやわらかな時間、1300年の歴史を刻む宿の佇まい、そして源泉かけ流しの湯のぬくもり。

粟津温泉の旅は、華やかさよりも、積み重ねられてきた時間の厚みが心に残ります。

湯に浸かり、庭を眺め、静かに語り合うひととき。その穏やかな余白こそが、この地の本質なのかもしれません。

粟津温泉を後にしても、胸の奥にはやわらかな温もりが続いていく。

物語と湯が重なり合う、北陸らしい余韻が静かに息づいています。