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温泉に浸かって「疲れる」のはなぜ?疲れを感じる原因と疲れにくい入り方とは

更新日:2024年4月2日

日頃の疲れた身体を癒すために温泉に浸かったのに、かえって疲れを感じてしまうことがあります。なぜ温泉に浸かって疲れを感じてしまうのでしょうか。今回は、温泉に浸かることによって感じる「疲れ」の原因と、疲れにくい温泉の入り方についてご紹介します。

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なぜかぐったり…温泉に浸かって「疲れ」を感じる原因

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「温泉に浸かって元気回復!」と思いきや、なぜか疲れてぐったりしてしまっという経験をしたことのある方もいるのではないでしょうか。

「疲れ」を感じる理由は、温泉に浸かっているときの身体が有酸素運動をしているときの身体と同じ状態だからです。

運動をすると、身体はぽかぽかと温まり、体内にこもった熱を外に逃すためにエネルギーを消費し汗をかきます。

温泉への入浴は運動とは違い、激しく身体を動かすことはありません。しかし、温泉に浸かることにより身体が温められます。温められた身体は、こもった熱を外に逃すため、エネルギーを消費するのです。

運動と温泉入浴、動きの激しさは大きく異なりますが「身体が温まりエネルギーを消費する」ということに変わりはないため、温泉に浸かって「疲れる」のは当然なのです。


「疲れる」症状によっては注意が必要

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温泉に浸かって「疲れる」と言っても、人によって症状の感じ方はそれぞれです。

ただし、疲れの感じ方によっては注意が必要なことがあります。

ここでは、「良い症状」と「悪い症状」をそれぞれみていきます。

「良い疲れ」の症状

良い疲れとは、程よく脱力感を感じる程度です。

温泉に浸かり体温が緩やかに上昇すると、良い疲れの症状が出ます。

ぬるめのお湯などで体温が緩やかに上がることで、上手く交感神経と副交感神経が入れ替わると、リラックスをつかさどる副交感神経が優位になります。

副交感神経が優位になることは身体がリラックスした状態であるため、良い疲れ方へとつながるのです。

「悪い疲れ」の症状

温泉に浸かって動悸やめまい、眠気の症状が出てしまう場合は、「悪い疲れ」の症状と言えるでしょう。

動悸の症状がある場合は、急激に体温が上がるにつれ血圧も高くなり、水圧で心臓に大きな負担をかけている可能性があります。

また、めまいや眠気の症状がある場合は、脳に血液が十分供給されていない脳貧血の状態であることが考えられます。

動悸やめまい、眠気の症状がある場合は、急に動いたりせず、温泉を出て体の火照りをとりつつゆっくりと症状が落ち着くのを待ちましょう。


「湯あたり」との違いは?

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温泉に浸かって感じる「疲れ」と混同してしまうものとして「湯あたり」があります。中には、温泉に浸かって「疲れる」と感じることと、「湯あたり」は同じ症状だと認識している方もいるかもしれません。

発症要因の違い

温泉に浸かって発生する「疲れ」は、体温の上昇によってエネルギーが消費されることが原因です。

一方で、「湯あたり」は、温泉成分によって引き起こされる浴用反応です。

発症する症状の違い

温泉に浸かって疲れたと感じるときの主な症状は、だるさです。

その一方で「湯あたり」の場合は吐き気、頭痛、下痢、発熱、食欲不振などの症状が現れます。

発症のタイミングの違い

「疲れ」は温泉に浸かって比較的早いタイミングで感じますが、「湯あたり」の症状は入浴後3日から1週間前後に起こることが多いようです。

このように「疲れ」と「湯あたり」は、要因、症状や発症のタイミングが大きく異なります。