秘湯とは?一度は行ってみたい憧れの全国三大秘湯とおすすめ秘湯4選!


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更新日:2024年4月17日

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ともきち

温泉が好きで、年に数回は友人や家族と国内旅行を計画し、色々な温泉地へ出かけています。温泉の中でも、濁り湯の露天風呂が特に好みです。旅先では、有名観光地や絶景スポットをひと通りまわり、地元の名物料理やお菓子の食べ歩きも欠かしません。旅好きならではの視点で、温泉地の情報や温泉にまつわる知識など、魅力あふれる記事をお届けします。

人里離れた山奥や川のほとりなどにひっそりと佇む「秘湯」。今回は、秘湯の歴史からその楽しみ方、全国三大秘湯とその他おすすめの秘湯をご紹介します。

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「秘湯」とは?

 

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「秘湯(ひとう)」とは、「朝日旅行会(朝日旅行の前身)」の創業者である故 岩木一二三(ひふみ)氏が1975年頃に作った造語です。

「山奥や岬の突端など、交通の便が悪く人の往来に乏しい場所に、隠れるように存在する穴場的な温泉地」のことを言います。


秘湯の歴史を紐解く。「温泉ブーム」から「秘湯ブーム」へ

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温泉ブーム

1970年の大阪万博をきっかけに、日本中で旅行ブームが到来。温泉への団体旅行が頻繁に行われ、温泉ブームが巻き起こりました。

多くの人が温泉を訪れるようになり、宿泊施設は大型化し、新施設も増え温泉街のビル化が進みました。こうして多くの温泉地は観光温泉地へと変貌していきました。

そんな中、収容力が少なく、交通も不便な小さな温泉宿は、近代化の波に乗れず、旅行業者にも相手にされませんでした。

この状況に、故 岩木一二三氏は、「何時の日か人間性の回復を求め、郷愁の念に駆られ山の小さな温泉宿に心の故郷を求め、本当の旅人が戻ってくる。旅らしい旅が求められる時代が来る」という想いを持ち、バスも通わぬ交通の不便な小さな山の温泉宿33軒を集めた冊子「日本の秘湯」を刊行しました。

秘湯ブーム

1982年に刊行された「日本の秘湯(第3版)」がテレビ朝日の目に留まり、番組で秘湯が取りあげられ、秘湯ブームが起こり始めました。

その後秘湯ブームが続き、一般観光客も好むようになったため、近年の秘湯は大衆化が進み、元々のイメージであった素朴さが薄れていく傾向にあります。

昨今の「秘湯」と呼ばれる温泉の中には、多少アクセスが悪くても、宿泊施設が隣接している温泉地があります。


秘湯の入り方やマナーとは?特に気をつけたい5つのポイント

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1. 掛け湯をする

秘湯にはシャワーなどの体を洗うための設備がない場所が多くあります。

湯船を汚さないよう最低限のマナーとして必ず「掛け湯」をしましょう。掛け湯は、体温の急激な上昇を防ぎ、入浴中に起こりやすい脳卒中や心臓発作を予防する利点もあります。

2. 湯浴み着を利用する

秘湯は混浴が多いですが、体を隠すためにお湯にタオルを入れるのはマナー違反。

女性はワンピースのような形の着たまま入浴できる「湯浴み着(ゆあみぎ)」を利用したほうがよいでしょう。ただし、湯浴み着が禁止の秘湯もあるので注意してください。

3. 風呂に入りながらのアルコールは厳禁

野趣あふれる秘湯の露天風呂で、日本酒を一献、というのは絵柄的には美しいですが、心臓にかなりの負担がかかるので厳禁です。

4. 水源地でのシャンプーなどはNG

川沿いにある温泉や、山小屋に隣接している温泉などは水源地になっていて、シャンプーや石鹸の使用が許可されていない場合があります。

事前に温泉のスタッフに使ってもよいか確認するのを忘れないようにしましょう。

5. 山の上の温泉では湯冷めに注意

入浴直後は血管が拡張していて体温が発散しやすい状態になっています。温まった体と外気温の差が大きい山の上の温泉などでは、湯冷めに注意が必要です。

入浴後、すぐに野外へ出なければならない温泉の場合は、髪を濡らさないようにする方が良いでしょう。

抜群の知名度を誇る「日本三大秘湯」

1. 400年の歴史ある温泉「青森・谷地温泉」

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「谷地(やち)温泉」は、青森県にある八甲田山の登山口にある温泉で、開湯400年の歴史です。

山中の一軒宿には素朴な秘湯の佇まいが残っています。

42℃の「上の湯」(硫黄泉:アトピー性皮膚炎などの効能)と38℃の「下の湯」(単純硫化水素泉:自律神経不安定症の効能)の2種類の源泉があります。

<施設詳細>
・住所:青森県十和田市法量谷地1
・電話番号:0176-74-1181
・アクセス(路線バス):JR青森駅よりJRバス みずうみ号へ乗車し、谷地温泉で下車(約75分)。谷地温泉バス停より徒歩6分で谷地温泉へ到着。
・アクセス(車):青森市より国道4号から国道103号を経て谷地温泉へ到着(約60分)。

 

2. 谷底にある露天風呂へ傾斜42度のケーブルカーで「徳島・祖谷温泉」

提供:和の宿 ホテル祖谷温泉

徳島県三好市の祖谷渓(いやけい)にある「祖谷温泉」。1972年に一軒宿のホテルが開業しました。

露天風呂は、日本最大級の傾斜42度を誇るケーブルカーで谷底に170m下りた所にあります。川沿いにある湯船からは、祖谷渓谷の大自然を満喫できます。

アルカリ性単純硫黄温泉のお湯は、古い角質を取り除く「美肌の湯」と言われています。

<施設詳細>
・住所:徳島県三好市池田町松尾松本367-28
・電話番号:0883-75-2311
・アクセス(電車・バス):JR高知よりJR土讃線 大歩危駅で下車(約50分)。四国交通バスを利用し祖谷温泉へ(約35分)。
・アクセス(車):関西方面より徳島自動車道を利用し井川池田ICで降りる。国道32号線を通り祖谷温泉へ(約35分)。
・大人1名料金目安(1室2名宿泊・朝夕食事付き):15,000円〜

 

3. 浴槽そのものが源泉【北海道・ニセコ薬師温泉】

濁り湯・透明湯・露天風呂があり浴槽そのものが源泉であることが特徴の温泉です。

「ニセコ薬師温泉旅館」が2014年に雪害による倒壊で閉館し、現在は利用できません。

参考:TRAVEL-STOCK|日本三大秘湯


その他、全国の秘湯の中からおすすめを4つご紹介

1. 【秋田】秘湯ブームの火付け役「乳頭温泉郷・鶴の湯温泉」

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秘湯ブームの発祥地といわれる秋田県の「鶴の湯温泉」。発見は江戸時代とされ、乳頭(にゅうとう)温泉郷でもっとも古くからある温泉です。

乳白色の混浴露天風呂は、温泉好きならば一度は入りたい湯として有名。雄大な自然を眺めながら入る温泉は抜群の開放感です。

JR秋田新幹線の開通により、いまや日本で1、2を争う人気温泉地になっています。

<施設詳細>
・住所:秋田県仙北市田沢湖先達沢国有林50番地
・電話番号:0187-46-2139
・アクセス(新幹線・バス):秋田新幹線こまちでJR田沢湖駅下車。駅前より羽後交通 乳頭温泉行のバスへ乗車し、乳頭温泉へ(約50分)。
・アクセス(車):秋田市方面より国道13号~国道46号を通り、田沢湖に入ってから国道341号へ左折、先達沢交差点を右折後13kmで到着。
・大人1名料金目安(1室2名宿泊・朝夕食事付き):12,100円〜

 

2. 【熊本】湯治場として200年の歴史を誇る「青風荘」

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熊本県の「鳥帽子岳(えぼしだけ)」に湧く地獄温泉「青風荘」は、湯治場(とうじば)として200年以上に渡り人々を癒し続けてきた旅館です。

2016年の震災や土石流の被害で壊滅的な被害を受けましたが、その後再生が行われ、2020年には宿泊棟が再オープンするまでに至りました。

「すずめの湯」では、底からぷくぷくと湧き出す泥湯が楽しめます。湧き出した源泉に加水しない状態で浸れるため温泉の効能がそのまま得られます。

<施設詳細>
・住所:熊本県阿蘇郡南阿蘇村河陽2327
・電話番号:0967-67-0005
・アクセス(車):九州道熊本ICより国道57、国道325経由し阿蘇方面へ(約1時間)。
・大人1名料金目安(1室2名宿泊・朝夕食事付き):33,300円〜

 

3. 【長野】幻想的な天然洞窟風呂は100%掛け流し「仙仁温泉 花仙庵 岩の湯」

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長野県にある「仙仁温泉 花仙庵 岩の湯」の名物は洞窟風呂。門をくぐれば別世界に迷い込んだような気分になります。

一生に一度は泊まりたいと憧れる方が多く、電話予約は宿泊11ヶ月前の毎月1日に始まるにもかかわらず、土・日はすぐに埋まってしまいます。

貸し切り風呂では星と対話しながらの湯浴みが楽しめます。

<施設詳細>
・住所:長野県須坂市仁礼町3159
・電話番号:026-245-2453
・アクセス(電車・バス):JR長野駅から長野電鉄を利用し須坂駅で下車。仙仁行きバスに乗り換え、終点にて下車(約15分)。
・アクセス(車):上信越自動車道を利用し須坂長野東ICで降りる。国道406号線経由で到着(約20分)。
・大人1名料金目安(1室2名宿泊・朝夕食事付き):25,000円〜

 

4. 【青森】目の前に海が広がる露天風呂の眺めが最高「不老ふ死温泉」

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青森県にある「黄金崎不老ふ死温泉」は、世界自然遺産・白神山地の麓にある、全国の不老ふ死温泉の象徴ともいえる場所です。

海岸と一体化するようにしつらえられたひょうたん型の露天風呂は、海までの距離がわずか1mほどしかありません。まさに遮るものが何もない絶景が魅力です。

<施設詳細>
・住所:青森県西津軽郡深浦町大字舮作字下清滝15
・電話番号:0173-74-3500
・アクセス(電車・バス):青森駅からJR奥羽本線を利用しJR東能代駅で下車(約2時間15分)。JR五能線に乗り換えJRウェスパ椿山駅で下車(約1時間30分)、送迎バスで約5分。
・アクセス(車):青森市方面より青森自動車道を利用し浪岡I.Cで降りる(約15分)。国道1号線通り五所川原市、鯵ヶ沢町を経て黄金崎不老ふ死温泉へ(約2時間15分)。


日常から解放され、大自然に抱かれる秘湯を体験してみませんか?

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今回は秘湯の歴史・その楽しみ方と日本各地にある秘湯をご紹介しました。辿り着くのは大変かもしれませんが、それでも行きたいと思わせる魅力が秘湯にはあります。

大自然の絶景を眺めながら秘湯に浸かる体験をされてみませんか。