【山中温泉】源泉かけ流し|日帰り入浴「菊の湯」


出典:山中温泉観光協会
更新日:2025年11月24日

この記事を書いた人

湯あがり ぽか子

温泉大好き40年のベテラン。「一湯一会」を逃さないために、常に手ぬぐいを持ち歩いています。長年の経験で、お湯を触っただけで大体の泉質がわかる特技を持ちます。温泉好きが高じて、温泉ソムリエ・温泉観光アドバイザーの資格を取得。日本の宝である「温泉文化」を皆さんにお伝えできることが喜びです!

石川県加賀市に位置する山中温泉は松尾芭蕉が「扶桑三名湯」のひとつに数えた歴史ある名湯です。

源泉かけ流しの新鮮な温泉を堪能できる旅館や共同浴場が点在し、温泉好きにとって理想的な湯治場として知られています。

温泉街を流れる大聖寺川沿いには、四季折々の渓谷美を楽しめる鶴仙渓があり、こおろぎ橋やあやとりはしを巡る散策コースが人気です。

地元の人にも人気の日帰り入浴が可能な総湯「菊の湯」では源泉かけ流しの湯を気軽に楽しめます。

温泉と自然、そして風情ある温泉街の散策を満喫できる山中温泉は、心身ともにリフレッシュできる温泉旅行先として多くの旅行者を魅了し続けています。

鶴仙渓とこおろぎ橋|渓谷美と温泉街散策

出典:山中温泉観光協会

山中温泉を訪れたなら鶴仙渓の散策は外せません。

大聖寺川沿いに広がるこの渓谷は全長約1.3キロメートルの遊歩道が整備され、自然の美しさを存分に堪能できるスポットです。

渓谷にかかる3つの橋のなかでも、特に有名なのが総ヒノキ造りの「こおろぎ橋」です。

古くから山中温泉のシンボルとして親しまれてきました。

橋の名前の由来は行路が極めて危なかったことから「行路危」と呼ばれた説や、秋の夜長に鳴くこおろぎの声に由来するという説があります。

鶴仙渓遊歩道はこおろぎ橋から黒谷橋、そしてS字型が美しいあやとりはしへと続きます。

新緑の季節には木々の緑が鮮やかに輝き、秋には燃えるような紅葉が渓谷を彩ります。

川のせせらぎを聞きながらのんびりと歩けば、日常の喧騒を忘れて心が癒されます。

また、4月から11月には鶴仙渓川床が設けられ、渓流のほとりで抹茶や和スイーツを楽しむこともできます。

温泉街の風情と自然の調和が感じられる鶴仙渓散策は、山中温泉旅行のハイライトといえるでしょう。

山中温泉の源泉かけ流しとは|加賀の名湯の魅力

出典:吉祥やまなか

山中温泉は約1300年前の奈良時代に、行基によって発見されたと伝えられる歴史深い温泉地です。

江戸時代、松尾芭蕉が「奥の細道」の旅で訪れた際には「山中や 菊は手折らじ 湯の匂」という句を残し、山中の湯の風雅な趣を称えました。

芭蕉が9日間滞在したことからも、この地の温泉と風情が多くの旅人を魅了してきたことがうかがえます。

山中温泉の泉質はナトリウム・カルシウム-硫酸塩・塩化物泉。無色透明でやわらかな肌触りが特徴で、「美人の湯」として親しまれています。

肌を整える硫酸塩泉の性質と、保温効果の高い塩化物泉の特徴をあわせ持つため、女性を中心に人気を集めています。

温泉街にはかけ流しを取り入れた浴槽を備える宿もあり、渓谷に面した露天風呂や檜造りの内湯など、多彩な湯処が楽しめます。

山中温泉の源泉は約50℃前後と比較的入りやすい温度で、ゆったり浸かれるのも魅力です。

菊の湯で日帰り入浴|山中温泉の総湯を満喫

出典:山中温泉観光協会

山中温泉の中心・ゆげ街道沿いにある「菊の湯」は、地元の人々にも長く愛される共同浴場です。

松尾芭蕉が「山中や 菊は手折らじ 湯の匂」と詠んだ句にちなんで名付けられ、山中温泉のシンボル的存在として親しまれています。

観光客も気軽に利用できる日帰り入浴施設で、山中温泉の源泉を使用した湯を手頃な料金で楽しめるのが魅力です。

男湯の「菊の湯」と専用の女湯「華の湯」が並び、どちらも和の趣が感じられる佇まい。

館内に入ると、木の香りと湯気がふんわりと立ちのぼり、温泉情緒を感じられます。

浴槽は大きくはありませんが、新鮮な湯が注がれ心地よい温かさが広がります。

無色透明の柔らかな泉質は、肌にやさしく「美人の湯」としても人気。

地元の常連さんとの会話が生まれるのも、共同浴場ならではの魅力です。

営業時間は6:45~22:00と長く、入浴料も大人500円とリーズナブル。

鶴仙渓の散策前後にも立ち寄りやすい立地です。

周辺には食べ歩きが楽しいゆげ街道が広がり、温泉街散策とあわせて山中温泉の魅力を気軽に堪能できます。