【小浜温泉】源泉かけ流し|海と火山に抱かれる、小浜温泉で味わう湯の力


出典:小浜温泉旅館組合
2026年02月20日更新

この記事を書いた人

湯あがり ぽか子

温泉大好き40年のベテラン。「一湯一会」を逃さないために、常に手ぬぐいを持ち歩いています。長年の経験で、お湯を触っただけで大体の泉質がわかる特技を持ちます。温泉好きが高じて、温泉ソムリエ・温泉観光アドバイザーの資格を取得。日本の宝である「温泉文化」を皆さんにお伝えできることが喜びです!

長崎県雲仙市、小浜温泉は橘湾に面した海辺の町に豊富な湯量を誇る源泉が湧き続ける温泉地です。

背後には雲仙の火山地帯が広がり、地獄の噴気や蒸し文化など、大地の力が日常の風景として息づいています。

海を望む熱い湯、蒸気を生かした食と入浴、そして素朴な宿の佇まい。

小浜温泉は、自然のエネルギーをそのまま受け取るような記憶に残る湯の町です。

雲仙地獄|大地の鼓動に触れる 火山信仰の原風景


出典:長崎県観光連盟

小浜温泉から山手へと足を延ばすと現れる雲仙地獄は、島原半島が火山の大地であることを肌で感じさせる場所です。

地の底から立ちのぼる白い噴気、硫黄の香り、赤く染まった岩肌。その光景は、自然の力が今も脈打っていることを雄弁に物語ります。

古くから雲仙は山岳信仰の地であり、雲仙地獄もまた畏敬の念を集めてきました。

遊歩道が整備された現在でも、ただの観光地にとどまらず、大地と向き合う時間が静かに流れています。

小浜温泉の穏やかな海辺の湯とは対照的な、荒々しくも神聖な風景。

雲仙地獄は、島原の温泉文化の奥行きを感じさせてくれる存在です。

 

蒸気家|食と湯がつながる 雲仙地獄の蒸気体験


出典:蒸気家

雲仙地獄に佇む蒸気家は、地中から噴き出す蒸気をそのまま活用した、雲仙ならではの立ち寄り処です。

野菜や卵を蒸し上げる素朴な蒸し料理は、火山の恵みをそのまま味わうような滋味深さが魅力。

硫黄の香りに包まれながらいただく一皿は、この土地でしか体験できない食の記憶として残ります。

併設されている「温泉蒸し風呂」は、蒸気を全身で浴びるサウナ感覚の入浴施設。

高温多湿の空間に身を置くことで、体の芯から温まり、発汗とともにすっきりとした感覚が得られます。

地獄の蒸気を“見る・食べる・浴びる”。蒸気家は、雲仙の大地と向き合う体験を五感で味わえる場所です。

山田屋|海と湯が寄り添う 小浜温泉の老舗宿


出典:山田屋

小浜温泉の海沿いに佇む山田屋は、湯けむりと橘湾の景色が日常の一部として溶け合う老舗宿です。

創業以来、豊富な湯量を誇る源泉を守り続け、かけ流しの湯を大切にしてきました。

湯船に身を沈めると、潮の香りを含んだ風とともに、やわらかな熱が体を包み込みます。

夕暮れ時には、海に沈む夕日が湯面を染め、時間の流れそのものが緩んでいくよう。

派手な演出はありませんが、海辺の湯町らしい素朴さと確かな湯の力が残る一軒。

山田屋は、小浜温泉の本質を静かに味わわせてくれる宿です。

伊勢屋|海辺の湯を日帰りで気軽に味わう 小浜温泉の老舗宿


出典:伊勢谷

小浜温泉の湯けむり立つ通りに佇む伊勢屋は、旅館としての宿泊はもちろん、日帰り入浴でも親しまれてきた老舗宿です。

豊富な湯量を誇る小浜温泉らしく、源泉かけ流しの湯が惜しみなく注がれ、初めて訪れる人でも気負わず立ち寄れる雰囲気があります。

湯船に浸かれば、やや熱めの湯が体を芯から温め、海辺の町ならではの開放感が広がります。

散策や観光の合間にふらりと湯に浸かれるのは、日帰り利用ができる伊勢屋ならではの魅力。

滞在の長短に関わらず、小浜温泉の力強い湯を実感できる一軒です。

小浜温泉の源泉かけ流し温泉の概要


出典:小浜温泉旅館組合

海沿いに湯けむりが立ちのぼる小浜温泉は、足湯施設のほっとふっと105をはじめ、熱の力を素肌で感じられる土地です。源泉かけ流しの湯が暮らしと地続きにある情景が広がり、散策の途中でも湯の息遣いに寄り添えます。

泉質はナトリウム-塩化物泉(いわゆる塩化物泉、海辺特有の食塩成分を含む弱食塩泉)。

効能は冷え性の緩和、関節痛・筋肉痛・神経痛の緩和、きりきず・やけど・慢性皮膚病の改善、慢性消化器病の軽減、疲労回復・健康増進です。

源泉温度は最高約105℃、多数の源泉が80〜100℃台で、pH値は中性〜弱アルカリ性(おおむねpH7.4〜8.3)。

湧出量は一日約15,000トン規模の日本有数の高温湧出と豊富な湧出量を誇る熱の湯、塩化物泉特有の保温・保湿による湯冷めしにくさ、海沿いに立ちのぼる湯けむりと足湯ほっとふっと105に象徴される温泉情緒、源泉かけ流しの宿の多さが特徴の温泉です。

旅の余韻


出典:小浜温泉旅館組合

雲仙地獄の噴気に大地の力を感じ、蒸気家で蒸しの恵みを味わい、最後は小浜温泉の海辺の湯に身を沈める。

火山と海、その両方に抱かれた島原半島ならではの流れが、旅の中に自然なリズムを生み出します。

夕暮れの橘湾を眺めながら浸かる湯は、強さとやさしさをあわせ持ち、時間がゆっくりとほどけていく感覚を残します。

派手な演出ではなく、土地の力そのものが記憶に残る。

小浜温泉は、また帰ってきたくなる余韻を静かに宿した湯の町です。