【四万温泉】源泉かけ流し 四万の病を癒すと伝わる山あいの湯治時間


出典:一般社団法人 四万温泉協会
2026年03月30日更新

この記事を書いた人

湯あがり ぽか子

温泉大好き40年のベテラン。「一湯一会」を逃さないために、常に手ぬぐいを持ち歩いています。長年の経験で、お湯を触っただけで大体の泉質がわかる特技を持ちます。温泉好きが高じて、温泉ソムリエ・温泉観光アドバイザーの資格を取得。日本の宝である「温泉文化」を皆さんにお伝えできることが喜びです!

群馬県吾妻郡中之条町、四万川の清流に沿って広がる四万温泉。

古くから「四万の病を癒す霊泉」として語り継がれ、湯治場として多くの人々が訪れてきました。

山あいに流れる川の音とともに、源泉かけ流しの湯に身を委ねる時間は、身体の奥に溜まった疲れや緊張をゆっくりとほどいてくれます。

観光地でありながらも、静けさと湯の文化がしっかりと残り、自然とともに整う滞在ができる温泉地です。

四万川と奥四万湖に広がる青の静寂と自然景観

出典:一般社団法人 四万温泉協会

四万温泉の周辺には、透明度の高い四万川や「四万ブルー」と呼ばれる奥四万湖の美しい景色が広がっています。

光の加減で青く変化する水面は、時間帯によって異なる表情を見せ、訪れる人の感覚を静かに引き込んでいきます。

川沿いを歩けば水の音が近くに感じられ、湯上がりの身体にやさしい清涼感をもたらしてくれます。

季節ごとに移ろう山の色と水の青が重なり合う風景は、旅の記憶に深く刻まれる静かな美しさを持っています。

四万の湯とともに味わう特別純米酒「四万の一雫 ~涼~」

出典:一般社団法人 四万温泉協会

四万温泉の滞在でぜひ味わいたいのが、温泉地限定で提供される特別純米酒「四万の一雫 ~涼~」です。

清らかな水と土地の風土が育んだこの一杯は、やわらかく澄んだ口当たりと、すっと抜けるような軽やかさが印象的。

湯上がりの身体に寄り添うように馴染み、温泉の余韻を静かに引き立ててくれます。

華やかさを主張するのではなく、四万の自然や空気と溶け合うような味わいは、この地ならではの体験のひとつ。

湯に浸かり、静かに盃を傾ける時間は、四万温泉で過ごす夜をより深く、やわらかな記憶へと変えていきます。

積善館に流れる歴史と源泉かけ流しの湯治時間

出典:積善館

四万温泉を象徴する宿のひとつが積善館です。

木造建築の本館は、時を重ねた趣をそのまま残し、湯治文化の歴史を今に伝えています。

源泉かけ流しの湯に浸かりながら、建物の静かな佇まいや光の移ろいを感じる時間は、日常から切り離されたような感覚をもたらします。

館内を歩くことで、過去と現在が重なり合うような体験が生まれ、滞在そのものが深い記憶として残っていきます。

四万たむらで味わう多彩な湯と静かな滞在の重なり

出典:四万たむら

もうひとつの代表的な宿である四万たむらでは、複数の浴場を巡りながら源泉かけ流しの湯を楽しむことができます。

自然に囲まれた露天風呂や、落ち着いた空間の内湯など、それぞれ異なる湯の表情が滞在に変化をもたらします。

湯に浸かり、静かに休み、また別の湯へと向かう。

その繰り返しが、身体の感覚をゆっくりと整え、旅の時間をより深くしてくれます。

四万温泉の源泉かけ流し温泉の概要

出典:積善館

四万温泉の源泉かけ流しは、そっと手を入れると指先にすべらかな感触が残ります。
湯上がりの保温性が高く、外気に触れても芯の温かさが続くのが印象的です。

泉質はナトリウム・カルシウム−硫酸塩・塩化物泉を主とする中性〜弱アルカリ性の単純温泉・硫酸塩泉・塩化物泉の混在。

効能は切り傷・やけど・慢性皮膚病・動脈硬化症・神経痛・関節痛・冷え性・疲労回復・美肌です。

源泉温度は概ね40〜70℃程度で、pH値は約6.5〜8.0の範囲。

湧出量は総湧出量で毎分約3,500〜4,000リットル規模。

無色透明でやわらかな肌ざわりと高い保温性、飲泉可能な湯の存在、宿ごとの自家源泉と源泉かけ流し主体の湯づかいが特徴の温泉です。

旅の余韻

出典:一般社団法人 四万温泉協会

四万温泉の旅は、川の音と湯の温もりが重なり合う静かな記憶として残ります。

青く澄んだ水の景色や、山の気配、歴史ある宿の佇まいが、帰路についたあともふとした瞬間に思い出される時間となります。

季節を変えて訪れるたびに異なる表情に出会えるこの地は、日常のなかに小さな余白をもたらしてくれる存在です。

静かに整う感覚が、旅のあともやさしく続いていきます。