「東洋のサンモリッツ」羊蹄山を望む【倶知安温泉】源泉かけ流し|炭酸ガス豊富なひらふ温泉・世界のニセコと羊蹄山麓の旅


2026年06月18日更新

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湯あがり ぽか子

温泉大好き40年のベテラン。「一湯一会」を逃さないために、常に手ぬぐいを持ち歩いています。長年の経験で、お湯を触っただけで大体の泉質がわかる特技を持ちます。温泉好きが高じて、温泉ソムリエ・温泉観光アドバイザーの資格を取得。日本の宝である「温泉文化」を皆さんにお伝えできることが喜びです!

北海道虻田郡倶知安町、ニセコ連山と羊蹄山の麓に広がる倶知安温泉は、市街地の「くっちゃん温泉(ホテルようてい)」と、ニセコアンヌプリの東麓・スキー場直結の「ひらふ温泉」の2エリアからなる温泉地です。

明治27年(1894年)にニセコ温泉郷で最初に発見された歴史を持つひらふ温泉の泉質はナトリウム塩化物・炭酸水素塩泉。

1リットルあたり210mgもの炭酸ガスを含む湯は微細な気泡が体を包んで血行を促し、体の芯からポカポカと温まる「炭酸の湯」として国内外のスキー客と旅人に親しまれています。

羊蹄山の麓へ 阿倍比羅夫の伝説と「東洋のサンモリッツ」

出典:フォトAC

倶知安温泉(くっちゃんおんせん)は、北海道虻田郡倶知安町のニセコアンヌプリ東麓と倶知安市街地に位置しています。

新千歳空港から車で約130分、JR函館本線・倶知安駅からひらふエリアへはタクシーで約15分というアクセスです。

2030年度末の開業を目指して北海道新幹線の倶知安駅延伸が計画されており、将来的には東京から新幹線一本でアクセスできる温泉地として世界から注目が集まっています。

「比羅夫(ひらふ)」という地名は、日本最古の史書『日本書紀』にも登場する蝦夷平定の英雄・阿倍比羅夫(659年)に由来するとされています。

倶知安町は国内他のスキーリゾートに先駆けて「スキーの町宣言」を行い、「東洋のサンモリッツ」とも呼ばれるスキーの聖地として発展してきました。

ニセコひらふスキー場は世界最高レベルのパウダースノーが降り積もるエリアとして国際的な評価を得ており、近年はオーストラリア・香港・シンガポールをはじめ世界各国から多くのスキーヤーが訪れます。

温泉地一帯には外国語の看板が並び、まるで海外のスキーリゾートにいるような雰囲気の中で、本物の源泉かけ流しの温泉が楽しめます。


ニセコスキー・羊蹄山登山・洞爺湖 道央を代表する旅の拠点

出典:公益社団法人 北海道観光機構

倶知安温泉を拠点にすると、道央を代表する自然体験が四季を通じて楽しめます。

冬(12〜3月)はニセコ・グラン・ヒラフをはじめとする複数のスキー場が稼働するシーズン最盛期です。

世界的なパウダースノーを目当てにした外国人スキーヤーが押し寄せ、ひらふ坂周辺はインターナショナルなリゾートの賑わいを見せます。スキー後に源泉かけ流しの湯でほぐれる体は、一日中ゲレンデを滑った後の最高の癒しです。

夏(7〜9月)は羊蹄山登山のシーズンです。「蝦夷富士」と呼ばれる美しい円錐形の山への登山は北海道を代表するアウトドア体験で、山麓のキャンプ場やラフティング(尻別川)など多彩な夏のアクティビティが楽しめます。

またニセコアンヌプリゴンドラのサマー運行では標高1,000メートルの台地から羊蹄山・洞爺湖・有珠山・噴火湾の大パノラマが一望できます。

さらに車で約45分の「洞爺湖」、約30分の「洞爺湖温泉」、約20分の「昆布温泉」と道央の名所への日帰りアクセスも抜群です。


じゃがいも・乳製品・ニセコの食 羊蹄山麓の恵みを味わう

出典:北海道ニセコ町

羊蹄山麓はニセコ野菜の産地として全国に名が知れ渡っています。

火山性の土壌と雪解け水が育む後志の農産物は品質が高く、じゃがいも・アスパラガス・とうもろこし・ほうれん草などが出荷される夏から秋にかけて旬の野菜が食卓を豊かに彩ります。

道の駅「ニセコビュープラザ」では地元産の新鮮野菜・乳製品・加工品が並び、ニセコの牛乳を使ったソフトクリームや飲むヨーグルトは道内でも評判の一品です。

また高級レストランからカジュアルなカフェまで国際色豊かな飲食店がひらふ坂周辺に集まるのも倶知安の特徴で、温泉で整えた体でワールドクラスのグルメを楽しむ体験は、スキーリゾートならではの贅沢です。


炭酸ガスたっぷり・世界に開かれたひらふ温泉 源泉かけ流し体験

出典:湯元ニセコプリンスホテルひらふ亭

倶知安温泉の泉質はナトリウム塩化物・炭酸水素塩泉。

1リットルあたり210mgもの炭酸ガスを含む湯で、三大美人泉質のひとつ「炭酸水素塩泉」の特性を持ちます。

明治27年(1894年)に倶知安への最初の入植者・山田邦吉がニセコアンヌプリ東麓で発見し、明治30年(1897年)に「山田温泉」として開業したのがニセコ温泉郷最初の温泉です。

炭酸ガスが皮膚に浸入することで血行を促進し体を芯から温める「炭酸の湯」は、ストレスをやわらげる鎮静作用もあるとされており、スキーの疲労回復に理想的な泉質として世界中のスキーヤーから評価されています。

湯上がりの肌はつるりとなめらかに整い、冷えた体が長時間ポカポカと温まり続けます。

ひらふ坂を見下ろす位置に建つ「湯元ニセコプリンスホテルひらふ亭」は露天風呂から羊蹄山を一望できる源泉かけ流しの定番宿として長年の評判を持ちます。

また2025年9月にひらふエリアにオープンした新施設「ゆころ温泉」は著名建築家がデザインした洗練された空間で源泉かけ流しを提供する日帰り施設として注目を集めています。

倶知安市街地の「くっちゃん温泉(ホテルようてい)」では羊蹄山を正面に見渡す露天風呂が名物で、市街地に近い利便性とともに地元の人々にも長年愛されてきました。


倶知安温泉の源泉かけ流し概要

出典:湯元ニセコプリンスホテルひらふ亭

泉質: ナトリウム塩化物・炭酸水素塩泉(ひらふ温泉・くっちゃん温泉)

炭酸ガス含有量: 1リットルあたり約210mg(ひらふ温泉)

湯色: 無色透明〜淡いウグイス色(施設により異なる)

源泉かけ流し: 各施設で実施

効能: 神経痛・筋肉痛・関節痛・婦人病・冷え性・皮膚病・疲労回復・血行促進


旅の余韻

出典:湯元ニセコプリンスホテルひらふ亭

露天風呂の縁に腕をかけると、眼前に羊蹄山がどっしりと聳えています。

炭酸ガスたっぷりの湯が微細な気泡で全身を包み、体の内側からじわじわと温まっていく。
スキーで使い果たした体がゆっくりと戻ってくる感覚です。

ひらふ坂には世界中から集まったスキーヤーの声が賑やかに響いているのに、この温泉の中だけは不思議なほど静かです。

明治の入植者が羊蹄山の麓で見つけた湯が、100年以上を経て今や世界のスキーリゾートを支える湯となった。

倶知安温泉は、北海道が世界に誇る旅の体験のひとつです。