人口の7倍の牛が暮らす酪農王国に湧く【別海温泉】源泉かけ流し|市街地高台のナトリウム塩化物泉と日本一の生乳の旅


出典:公益社団法人 北海道観光機構
2026年07月03日更新

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湯あがり ぽか子

温泉大好き40年のベテラン。「一湯一会」を逃さないために、常に手ぬぐいを持ち歩いています。長年の経験で、お湯を触っただけで大体の泉質がわかる特技を持ちます。温泉好きが高じて、温泉ソムリエ・温泉観光アドバイザーの資格を取得。日本の宝である「温泉文化」を皆さんにお伝えできることが喜びです!

人口約1万5,000人に対し、約11万頭の牛が暮らす北海道別海町は、生乳生産量日本一を誇る「酪農王国」として全国に知られています。

その別海市街地の高台に、町並みと新酪農村のサイロが点在する田園風景を一望できる温泉地があります。

「別海温泉」の中心施設「別海ふれあい温泉(別海町ふるさと交流館)」は、地下から自家源泉を引くナトリウム塩化物泉を100%源泉かけ流しで提供する公共の日帰り温泉です。

日本最大の砂嘴・野付半島や四角い太陽の絶景、そして人口の7倍の牛が放牧される雄大な酪農風景。

別海温泉はそんな北海道らしいスケールの旅を締めくくる、地元密着の湯です。

別海市街の高台へ 酪農王国の温泉地の立地

出典:別海町観光協会

別海温泉は、北海道野付郡別海町別海の市街地高台に位置しています。

釧路空港から車で約2時間10分、中標津空港から車で約40分というアクセスです。JR根室本線・厚床駅から根室交通バス中標津行きに乗車し「別海ぷらと」下車後タクシーで約5分というルートもあります。

300台収容の無料駐車場が完備されており、マイカーでの来訪が便利です。

別海町は北海道の東端、根室半島と知床半島のちょうど中間に位置するオホーツク海・太平洋に面した広大な町です。

温泉地は別海市街の高台にあり、町並みと新酪農村のサイロが点在する田園風景を一望できる立地として知られています。

広大な牧草地が地平線まで続く別海ならではの大らかな景観の中に、町民の憩いの場として温泉が静かに湧いています。


野付半島・四角い太陽・酪農風景 別海の絶景を巡る

出典:公益社団法人 北海道観光機構

別海温泉を拠点にすると、道東でも屈指の希少な自然体験が楽しめます。

「野付半島」は全長約26キロという日本最大の砂嘴(さし)で、ラムサール条約登録湿地にも指定された貴重な自然環境です。

地盤沈下によって立ち枯れたトドマツ・ナラの木立が広がる「トドワラ」「ナラワラ」の幻想的な光景は、訪れる旅人を必ず驚かせます。

野付湾では北海シマエビ漁の伝統的な漁法「打瀬舟」が今も続いており、三角帆を張った舟が風の力だけで進む風景は北海道遺産にも選定されています。

冬には「四角い太陽」という珍しい蜃気楼現象も観測できます。

空気の温度差によって光が屈折することで、水平線に沈む太陽が四角く変形して見えるこの現象は、絶好の鑑賞ポイントとされる白鳥台などで、気温が急激に下がる冬の朝に出現します。

また別海町の象徴ともいえるのが、地平線まで続く広大な牧草地と、のんびりと草を食む牛たちの光景です。

人口の約7倍にあたる約11万頭もの牛が飼育されている「酪農王国」ならではのスケール感あふれる風景は、ドライブだけでも十分な観光体験になります。


西別鮭・北海シマエビ・濃厚牛乳 日本一の食を味わう

出典:公益社団法人 北海道観光機構

別海町の食の豊かさは、酪農だけにとどまりません。

別海町を東西に貫く西別川は摩周湖を源流とし、この川を遡上するシロザケは「西別鮭」として江戸時代に第11代将軍・徳川家斉に献上されたという歴史を持つ名産品です。

明治11年には日本初の缶詰工場が本別海に建設され、サケ・マスの缶詰製造が始まりました。現在も伝統製法の山漬けや甘塩造りなど、匠の技で仕立てた逸品が作られています。

尾岱沼・風蓮湖で獲れる北海シマエビは「赤い宝石」とも称される濃厚な甘みが特徴で、地元では打瀬舟漁の伝統とともに親しまれています。

野付産のジャンボサイズのホッキ貝も肉厚で旨みが深く、刺身・酢味噌和え・バター焼きなど多彩な食べ方で楽しめます。

そして何より別海町の代名詞が「日本一の生乳」です。

摩周湖の伏流水とミネラル豊富な牧草で育った乳牛から搾られる牛乳は、すっきりとした喉ごしとコクを兼ね備えた味わいで、夏季限定の濃厚なソフトクリームや、ヨーグルト・バター・チーズなどの乳製品としても町内で味わえます。


自家源泉100%かけ流し ナトリウム塩化物泉の体験

出典:公益社団法人 北海道観光機構

別海ふれあい温泉の泉質はナトリウム-塩化物泉。

自家源泉から引かれる湯は源泉温度40.0℃・pH7.7・湧出量毎分390リットル(動力揚湯)という豊富な湯量を誇り、100%源泉かけ流しで提供されています。

塩化物泉特有の保温効果により体の芯から温まり、湯冷めしにくいのが特徴です。

神経痛・筋肉痛・五十肩・慢性皮膚炎・冷え性・うちみ・くじき・痔疾・慢性消化器病・関節炎・健康増進など幅広い効能が期待できる温泉として、スポーツ施設やキャンプ場の利用者だけでなく、多くの町民に長年親しまれてきました。

施設には男女別内風呂・露天風呂に加え、ジャグジー・にごり湯・サウナも完備。

館内のレストランでは別海町ご当地グルメが楽しめ、入浴後の食事処としても利用されています。

スポーツ合宿のための設備も充実しており、温泉地としてだけでなく地域のコミュニティ拠点としての役割も果たしています。

なお別海町には市街地のこの施設のほかにも、植物性の天然モール温泉が楽しめる施設や、酪農家が家族経営する素朴な温泉宿も点在しており、別海エリア全体で個性豊かな温泉文化が育まれています。


別海温泉の源泉かけ流し概要

出典:公益社団法人 北海道観光機構

泉質: ナトリウム-塩化物泉

源泉温度: 40.0℃

pH値: 7.7

湧出量: 毎分390リットル(動力揚湯・自家源泉)

源泉かけ流し: 100%源泉かけ流し

効能: 神経痛・筋肉痛・五十肩・慢性皮膚炎・冷え性・うちみ・くじき・痔疾・慢性消化器病・関節炎・健康増進


旅の余韻

出典:別海町観光協会

高台の温泉から町並みを見下ろすと、地平線まで続く牧草地に新酪農村のサイロが点々と並んでいます。

ナトリウム塩化物泉の湯にじっくりと浸かると、塩分が体の芯から温め、湯冷めしにくいぽかぽかが長く続きます。

人口の7倍もの牛が暮らすこの町で、日本一の生乳から作られたソフトクリームを片手に、野付半島のトドワラの幻想的な風景や、冬の四角い太陽を思い出す。

酪農と漁業、両方の恵みに支えられた別海町の豊かさが、この温泉とともに静かに体に染み込んでいきます。