温泉経営者がおすすめする一度は泊まりたい温泉宿#13 富士河口湖温泉-大池ホテル-
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かっきー
江戸の玄関口と言われた宿場町に生まれ育った生粋の江戸っ子。還暦を迎えた今なお、旅とサーフィンをこよなく愛するアクティブシニア。某夕刊紙に勤務していた経歴を持つ。
マイナーな温泉から秘湯まで、気の向くままに温泉へ出かけることが大好きです。温泉の良さはもちろん、分かりやすく温泉や旅館などの良さをお伝えしてまいります。
温泉旅へ出かける際、旅先それぞれの自然や景観、街の風情や情緒、歴史に触れたり、湯浴みで日頃の疲れを癒したりなど、楽しみ方は千差万別です。
中でも温泉旅の満足度に大きく影響を与えるものの一つが「温泉宿」。本企画では、温泉経営者がプロ目線で選んだ「一度は泊まりたい温泉宿」をリレー形式でご紹介してお届けしてまいります。
今回ご紹介するのは、富士山を一望できる山梨県南都留郡富士河口湖町(みなみつるぐんかわぐちこまち)にある富士河口湖温泉の「大池ホテル」です。経営者にインタビューしてお話を伺いした魅力の数々をお届けしてまいります。
目次
第13回目は山梨県の富士河口湖町にある富士河口湖温泉「大池ホテル」
提供:大池ホテル
第13回となる今回は、前回インタビューさせていただいた大分県玖珠郡九重町の「寒の地獄温泉(かんのじごくおんせん)」の武石さんがおすすめする、山梨県南都留郡富士河口湖町にある河口湖温泉「大池ホテル」の経営者にインタビューしました。
大池ホテルのある富士河口湖温泉は、富士山の北麓裾野に河口湖を囲んで広がる山梨県の富士河口湖町に位置します。
富士河口湖温泉の周囲は、富士山と河口湖や周辺の自然が織りなすの絶景を望む風光明媚な景観のなか、文化施設、レストランやカフェ、ショッピングモールなどのスポットも点在する老若男女愉しめるリゾート地となっています。
新たな温泉宿の創出に取り組む、若き3代目「大池ホテル・渡辺大介さん」
大池ホテル 専務 渡邊大介さん
◇らくらく湯旅編集部(以降 編集部):特別企画の第13回は、富士河口湖温泉「大池ホテル」の専務である渡邊さんにお話を伺います。お忙しい中ありがとうございます。よろしくお願いいたします。
◆渡邊さん:こちらこそ、よろしくお願いいたします。
日本を象徴する富士山を望む絶景ロケーションにある温泉地
提供:大池ホテル(河口湖に映る逆さ富士)
◇編集部:大池ホテルのある山梨県南都留郡の富士河口湖町はどのようなところですか?
◆渡邊さん:富士河口湖町は、富士山の北側となる山梨県側で河口湖を囲むように広がっています。
町名は富士河口湖町とはなっていますが、富士五湖のうち山中湖を除く4つの湖があります。また富士箱根国立公園として特別保護地域に指定される青木ヶ原樹海なども町内に含まれ、手付かずの大自然が隣接しています。
提供:大池ホテル(樹海)
富士河口湖町の特長はいろいろとありますが、一番は湖や木々とが織りなす富士山の景観が素晴らしいという点だと思っています。
日本を象徴する富士山の全景が望めるスポットや景勝地が多くあります。
環境省が公開した「富士山がある風景100選」では、町内だけで22ヶ所が選ばれるほど、どこを見ても素晴らしい景観ばかりです。
提供:大池ホテル(河口湖大橋からの景観)
◇編集部:溜息の出るような素晴らしいロケーションにある温泉地なのですね。
観光スポットや施設なども多いのではないでしょうか。
◆渡邊さん:富士河口湖町の周辺は、平地のエリアでも標高は800m以上あり、夏は涼しく、冬の降雪もあまりないことから、古くからリゾート的な観光地として発展してきました。
河口湖周辺には、美術館や劇場、音楽堂などの文化施設やレストラン、カフェなどリゾートに欠かせない施設が自然の中に点在しています。
美術館には、レストランやラウンジが備わっている施設もあり、湖畔の景観とともに食事やティータイムで寛いでいただけます。
提供:大池ホテル
また、戦国時代に甲斐武田氏が築いたといわれている御坂城(みさかじょう)の城址や、富士山の信仰の対象と芸術の源泉を構成する一部として世界文化遺産に登録されている神社もあります。
そのため、歴史的な史跡や神社仏閣を散策して楽しむ方も多くいらっしゃいます。
アクティビティとしては、ゴルフ、ロープーウェイや遊園地といった観光施設のほか、富士山の撮影や河口湖畔のサイクリング、紅葉シーズンの紅葉狩り、河口湖ではワカサギやバスの釣りも盛んです。
アクティビティに歴史散策、イベントなども年間を通じて多く開催されていますので、若い世代からシニア世代までそれぞれにお楽しみいただけます。
提供:大池ホテル(富士芝桜まつり)
◇編集部:季節を変えて何度も足を運び、色々な体験をしたくなる環境ですね。
◆渡邊さん:河口湖周辺には、路線バスも運行していますので、お車でお越しになっていなくても、観光地巡りを気楽にお楽しみいただけます。
富士山を望む部屋と癒し空間で、プライベートなお時間を最優先するおもてなし
◇編集部:つぎにお宿についてお伺いできますでしょうか?
◆渡邊さん:大池ホテルはリゾート地として発展してきたこの地で代々宿を営んで参りましたが、温泉宿としての歴史は浅く、私で3代目となります。
提供:大池ホテル
宿の施設もリニューアルを重ねて、日本の伝統を織り込んだ和モダンな造形と心落ち着くライティングなど、非日常的な寛ぎの空間をご提供しております。
また、自他ともに満足いただける次の時代の温泉宿を目指す意気込みで、さまざまなおもてなしにも取り組んでいます。
提供:大池ホテル
例えば、ご予約についても、当館ではインターネットからのお申し込みのみとしております。
お電話でご案内するよりも、お客様にとってはWEBサイトの最新情報をご覧になって、ご検討いただいた方がより詳細にご確認いただけますし、時間をかけることもございません。
提供:大池ホテル
他にもご滞在いただく間は、お客様が日常から離れて、ゆっくりとお寛ぎいただけるようプライベートなお時間を最優先しております。
お客様がお部屋にいらっしゃる時には、できるだけ距離をおき、お迎えやお食事の時には心を込めておもてなしさせていただいております。
◇編集部:素晴らしい取り組みですね。
◆渡邊さん:おかげさまで、楽天トラベルのゴールデンアワード、日本の宿アワードTOP47において、2019年、2020年連続で受賞しました。
◇編集部:お宿はどのくらいの規模なのでしょうか?
◆渡邊さん:スタンダードな和室、和洋室、洋室をご用意した本館と、ワンランク上の広めで贅沢な作りの別館、合わせて50部屋、140名様にご利用いただけます。
提供:大池ホテル(別館_最上階富士眺望風呂付特別室)
提供:大池ホテル(別館_最上階富士眺望風呂付特別室)
提供:大池ホテル(別館_最上階富士眺望風呂付特別室)
若い方からお子様連れ、お祝い事などの旅行として3世代でのご滞在まで幅広い年代のお客様にご利用いただいております。
多様な世代の皆様が快適に過ごせる空間をご提供できるよう、談話ラウンジやキッズルーム、コインランドリー、Free Wi-Fiなども設けています。
「富士山」に一番近い温泉で、絶景を眺めながら湯浴みできる温泉
提供:大池ホテル(富士山展望大浴場)
◇編集部:次に、温泉についてお伺いします。
◆渡邊さん:当館のある富士河口湖温泉は、日本一の山、富士山に一番近い温泉です。
泉質は、低張性弱アルカリ性泉となっており、優しい肌ざわりとなっています。刺激が少ないので、万人向けの温泉となっています。
温泉施設には、当館の最上階にある男女別の「富士山展望大浴場」、男女別の「庭園露天風呂」、ご家族やご友人だけでプライベートに湯浴みする「貸切り庭園露天風呂」をご用意しており、お宿の中で湯巡りができるようにさまざまなタイプの温泉をご用意しています。
提供:大池ホテル(庭園露天風呂)
そのほか、客室展望露天風呂や客室展望風呂などお部屋のタイプによって、異なる雰囲気のお風呂をご堪能いただけます。
提供:大池ホテル(客室展望露天風呂)
富士山展望大浴場や客室展望風呂からは、春夏秋冬の季節に加え朝夕の光の加減など、四季折々に移ろう雄大な富士山を愛でて湯浴みいただき、霊峰から漲る活力を浴びて心身を癒していただけます。
提供:大池ホテル(貸切露天風呂)
地元の食材を中心とした山海の幸をシックな空間で味わう
◇編集部:お料理には、どのようなこだわりがあるのでしょうか?
◆渡邊さん:山梨県の良さを伝えることにこだわりを持ってご提供しています。
ご夕食は月に一度変更している地元の食材を中心としたお食事をご提供しております。
提供:大池ホテル(メニューは随時変更となります)
通年でご用意しているもので、特長のある食材には富士桜ポーク、忍野(おしの)サーモンなどがあります。
旬の食材では、ワカサギの天ぷらや、河口湖特産とうもろこし、ももやぶどうなどの野菜やフルーツなどもございます。
また、お料理をより一層と引き立てるために、山梨県が世界に誇るワイナリーである勝沼醸造所の厳選した辛口の白ワインをはじめ各種取り揃えて、ワインサーバーもご用意しています。
提供:大池ホテル
お食事処は、レストランスタイルで、特別室にご滞在のお客様には個室のご用意もございます。
提供:大池ホテル(レストラン)
◇編集部:洗練された大人な空間で、ゆっくりとお食事が愉しめそうですね。
◆渡邊さん:朝食は和食と洋食のバイキングをご用意しておりますので、お好みのものを選んでご堪能いただけます。
提供:大池ホテル
◆渡邊さん:夕食、朝食いずれで使用する食材も、調理の相性を熟知した料理長が趣向を凝らして腕を振るった料理を愉しんでいただけます。
なお、当館では昼食のご提供はしておりませんが、ホテルの周囲にレストランやお料理店が点在しています。山梨県の郷土料理でソウルフードでもある「ほうとう」を提供しているお店もあるので、ぜひお試しいただければと思います。
大池ホテル 渡邊さんがおすすめする温泉宿
◇らく湯旅:「らくらく湯旅」ではリレー形式で温泉宿を紹介していきます。渡邊さんがおすすめする一度は泊まりたい温泉宿をご紹介いただけないでしょうか。
◆渡邊さん:どのお宿も魅力があり、一つに決めることは難しいのですが、あえて一つとするならば、岐阜県下呂市の下呂温泉にある「紗々羅(ささら)」です。
◇編集部:なぜそちらの旅館がおすすめなのでしょうか。
◆渡邊さん:こちらのお宿は、日本三名泉のひとつである下呂温泉にあります。
つるつるすべすべの「美人の湯」と呼ばれる泉質の素晴らしさと、お宿の中がアンティーク調のインテリアと和の伝統が融合する独特な空間となっていて、特に女性に人気が高いという点です。
またお宿の館主とは、温泉宿の次世代経営者として、おもてなしの精神に共感することが多い点もおすすめするポイントのひとつです。
<施設情報>
下呂温泉「 アートな館 紗々羅」
・住所:岐阜県下呂市森1412-1
・電話:0576-24-1777
・アクセス:
<電車・バス>JR高山本線・下呂駅下車、タクシーで無料送迎
<車>中央自動車道・中津川I.Cより約60分、東名高速・小牧ICより約2時間、東海北陸自動車道・富加関ICより約70分
温泉好き「らくらく湯旅」ユーザーへのコメント
◇編集部:最後に、「らくらく湯旅」ユーザーへ一言おねがいします。
◆渡邊さん:当館のある富士河口湖温泉は、富士山の恵を受けて発展してまいりました。
富士山の恩恵を受ける山梨の素晴らしさについても、お越しいただくお客様に発信することを心がけ、食材やワインはもとより、お土産物からスタッフのユニフォームまで、山梨県の特産品や伝統工芸を取り入れています。
富士山というと、静岡県とイメージされる方も多いかと思いますが、山梨県側からの眺めは女富士とも言われる綺麗な富士山の景観を望めます。
四季折々に移ろう富士の麓の雄大な富士が発する力強いパワーと自然の中、モダンな温泉宿で、お客様の心身を癒していただけるようおもてなしさせていただきます。
首都圏からなら、わずか2時間程度でお越しいただけますので、是非ともお気軽にお越しくださいませ。
◇編集部:本日はお忙しい中、お時間を頂戴いたしましてありがとうございました。
日本を象徴する富士山の麓と河口湖の恵まれた環境にあり、山梨の伝統文化を守り伝え、さらに次のステージなる新しいスタイルの温泉旅館創出に取り組む経営方針とおもてなしの心遣いはとても素晴らしいものと感じました。
日常とかけ離れた景観の中、ゆったりと寛ぎに、大池ホテルを訪れてみてはいかがでしょうか。
<基本情報>
富士河口湖温泉 大池ホテル
・住所:山梨県南都留郡富士河口湖町船津6713−103
・電話:0555-72-2563(お電話でのご予約は承っておりません)
・ホームページ:https://www.ooike-hotel.co.jp/
・アクセス:
<電車>新宿駅からJR中央線 直通快速で河口湖駅へ、河口湖駅より送迎バス
<高速バス>新宿駅駅・東京駅より河口湖駅へ、河口湖駅より送迎バス
<車・高速バス>河口湖駅より、送迎バス