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薬湯とは?成分や効能、日本三大薬湯に自宅で楽しむおすすめ薬湯まで

更新日:2022年3月5日

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ともきち

温泉が好きで、年に数回は友人や家族と国内旅行を計画し、色々な温泉地へ出かけています。温泉の中でも、濁り湯の露天風呂が特に好みです。旅先では、有名観光地や絶景スポットをひと通りまわり、地元の名物料理やお菓子の食べ歩きも欠かしません。旅好きならではの視点で、温泉地の情報や温泉にまつわる知識など、魅力あふれる記事をお届けします。

日本古来から、温泉療養などに好まれてきた「薬湯」。今回は、薬湯とはどのようなものか、その種類や効能などを解説します。また、日本三大薬湯として名高い群馬県の「草津温泉」、兵庫県の「有馬温泉」、新潟県の「松之山温泉」や、自宅で薬湯が楽しめるおすすめの入浴剤もご紹介します。

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薬湯とは

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「せんじぐすり」や「湯薬(とうやく)」といわれることもある「薬湯」は、「くすりゆ・やくとう」と読み、一般的には次の2つのお風呂のことをいいます。

1. 薬草や薬剤などを入れたお風呂

2. 温泉の療養の効能が発揮されたお風呂

薬湯の歴史

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先ほど紹介した「1. 薬草や薬剤などを入れたお風呂」としての「薬湯」の歴史をたどると、薬湯が最初に日本に入ったのは飛鳥時代で、中国から仏教とともに伝わってきたといわれています。

その時代のお風呂は湯船ではなく蒸し風呂が一般的だったため、薬草を蒸して香りを楽しんでいたようです。

その後、室町時代になって、さまざまな植物を湯舟につけて入浴するようになります。

江戸時代には、端午の節句に入る「しょうぶ湯」や冬至に入る「ゆず湯」などの習慣が始まりました。

現在でも、このしょうぶ湯やゆず湯が楽しまれていますが、最近では、「ラベンダー湯」など西洋のハーブなどの薬湯なども人気です。

薬湯の入浴剤が最初に販売されたのは、「浴剤中将湯(ちゅうじょうとう)」という商品で、明治30年(1897年)のことです。

当時、津村順天堂(つむらじゅんてんどう)が販売していた婦人薬の「中将湯」を社員がお風呂の湯に混ぜて入浴したら子供のあせもが治ったという体験から、入浴剤製品(くすり湯浴剤中将湯)として銭湯向け商品として販売されました。

ちなみに、この入浴剤が「バスクリン」の礎になっているそうです。

現在は、薬局、ドラッグストア、スーパー、入浴剤の専門店などで、多くの会社からさまざまな種類の薬湯の入浴剤が販売されています。

薬湯の種類と楽しみ方

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「1. 薬草や薬剤などを入れたお風呂」としての「薬湯」には、一般的に「生薬(しょうやく)」や薬品が使われます。

生薬とは、草花や薬草の葉、茎、根などを乾燥したり蒸したりした物で、例えば以下のようなものが有名です。

・ヨモギの葉や枝先である艾葉(がいよう)
・甘草(かんぞう)
・当帰(とうき)
・生姜(しょうきょう)
・大茴香(だいういきょう)
・人参、陳皮(ちんぴ)
・十薬(じゅうやく:ドクダミ)
・葛根(かっこん)

生薬を袋に詰めて浮かしたり、生薬の成分を煮出してから溶き混ぜたりして薬湯を作ります。

一方、薬湯に使われる薬品は、例えば、ホウ酸、重炭酸ナトリウム、硫化物、重曹などです。

また、「2. 温泉の療養の効能が発揮されたお風呂」としての「薬湯」は、日本三大薬湯をはじめ、療養泉として知られる全国の温泉地を楽しむことができます。

薬湯の効能

薬湯の効能は、生薬や薬品の種類によって、また温泉の泉質によって異なります。

薬湯には、何種類もの生薬を用いることがあり、その場合は、それぞれに含まれるたくさんの成分などが混ざっているので、一つひとつの効能を科学的に証明することはなかなか難しいとされています。

一般的に薬湯には、保温や保湿、発汗などの作用があるとされています。

そして、たむしやあせも、しもやけ、神経痛、肩こり、腰痛などの効能も期待でき、美肌にも良いとされています。

参考:次郎のほっこり通信1 生薬薬湯編