提供:石山離宮 五足のくつ

温泉経営者がおすすめする一度は泊まりたい温泉宿#23 天草下田温泉-石山離宮 五足のくつ-

更新日:2022年7月8日

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かっきー

江戸の玄関口と言われた宿場町に生まれ育った生粋の江戸っ子。還暦を迎えた今なお、旅とサーフィンをこよなく愛するアクティブシニア。某夕刊紙に勤務していた経歴を持つ。
マイナーな温泉から秘湯まで、気の向くままに温泉へ出かけることが大好きです。温泉の良さはもちろん、分かりやすく温泉や旅館などの良さをお伝えしてまいります。

本企画は、旅館・おもてなしのことを知り尽くす、旅館経営者が「素晴らしい!」と大絶賛するおすすめのお宿をリレー形式でご紹介してまいります。今回は、東シナ海に面した異国情緒の漂う美しい景観のなか、歴史や風土文化に触れられ、日常とはかけ離れた空間で、特別なひと時を過ごせる温泉宿のご紹介です。

第23回は熊本県天草市の天草下田温泉にある「石山離宮 五足のくつ」

提供:石山離宮 五足のくつ

第23回となる今回は、かみのやま葉山温泉「名月荘」の菊池さんがおすすめする、「石山離宮 五足のくつ」の経営者にインタビューしました。

石山離宮 五足のくつは、熊本県の下島(しもしま)の西端、東シナ海に面した温泉地である「天草下田温泉(あまくさしもだおんせん)」にあります。

提供:石山離宮 五足のくつ(ヴィラC専用のカフェテラスから眺める夕陽)

天草下田温泉は、​​雲仙天草国立公園(うんぜんあまくさこくりつこうえん)に指定された地域の中にあり、約700年の歴史がある天草最古の温泉地です。

保養に適した泉質と、名勝・天然記念物に指定された景勝地に囲まれ、国民保養温泉地にも指定されています。

また、周辺には世界文化遺産に登録された「天草の﨑津(さきつ)集落」や隠れキリシタンの歴史や南蛮文化などがあり、異国情緒を味わうことができます。

独自の世界観でによるおもてなし空間を創出する「石山離宮 五足のくつ・山崎博文さん」

石山離宮 五足のくつ オーナー 山崎博文さん

◇編集部:特別企画の第23回は、天草下田温泉「石山離宮 五足のくつ」のオーナーである、山崎さんにお話を伺います。

◆山崎さん:よろしくお願いいたします。

美しい自然に囲まれた天草下田温泉

提供:石山離宮 五足のくつ

◇編集部:まず最初に、天草下田温泉の「石山離宮 五足のくつ」は、どのような場所にありますか?

◆山崎さん:天草下田温泉は、 熊本県の南西部、天草諸島の下島の西海岸に位置する天草有数の天然温泉です。

周囲は美しい海岸地形の海や山で、雲仙天草国立公園に指定された自然に囲まれています。

出典:PIXTA(鬼海ヶ浦展望所からの景観)

◆山崎さん:また、天草は古来から海外からモノ・コト・ヒトなど、さまざまなものが伝来して、独自の文化が形成された場所です。

当館から車で20分ほどの所には、世界文化遺産に登録された「崎津集落」など、異国情緒溢れる風情も満喫できます。

出典:PIXTA(異国情緒溢れる世界文化遺産の崎津集落にある漁村や崎津天守堂)

◇編集部:キリシタン文化のある地として有名ですよね。

ただ、アクセスには、時間がかかると伺いました。

◆山崎さん:天草の下島は、陸路、海路、空路でアクセスできますが、熊本からでも2時間30分ほどかかるので、ちょっと気軽にという訳には行かないですね。

私は、下田温泉で一番の老舗旅館「伊賀屋(いがや)」の六代目として天草で生まれ育ったのですが、宿にご到着されたお客様がよく「あぁ、遠かった」と言っていたのを覚えています。

沖縄や北海道など、距離的に遠い観光地は沢山あります。

ただ、所要時間から言うと、天草下田温泉が日本で一番遠いのではないでしょうか(笑)。

そのおかげもあり、この地の自然や文化、人の温かみも残されているのだと思っています。

◇編集部:まさに「パスポートのいらない海外旅行」が楽しめる場所ですね!