東北最高所の天空秘湯【藤七温泉】源泉かけ流し|八幡平・標高1,400mの乳白色硫黄泉と天然泥パック


出典:藤七温泉 彩雲荘
2026年05月13日更新

この記事を書いた人

湯あがり ぽか子

温泉大好き40年のベテラン。「一湯一会」を逃さないために、常に手ぬぐいを持ち歩いています。長年の経験で、お湯を触っただけで大体の泉質がわかる特技を持ちます。温泉好きが高じて、温泉ソムリエ・温泉観光アドバイザーの資格を取得。日本の宝である「温泉文化」を皆さんにお伝えできることが喜びです!

標高1,400メートル。東北地方で最も高い場所に、湯気がたちのぼる一軒宿があります。

岩手県八幡平市、八幡平山頂のすぐそばに佇む「藤七温泉 彩雲荘」は、東北最高所の温泉地として知られる秘湯です。

木こりの藤七が発見したと伝わるこの湯は、単純硫黄泉(pH3.77)の白濁した乳白色の湯が湯床から直接湧き出す足元自噴泉。

湯床の泥を肌に塗りながら天然の泥パックが楽しめるという全国でも珍しい温泉体験が、温泉マニアを惹きつけてやみません。

八幡平山頂へ アスピーテラインを登る春の雪の壁

出典:藤七温泉 彩雲荘

藤七温泉は、東北自動車道・松尾八幡平ICから八幡平アスピーテラインを経由して車で約1時間、鹿角八幡平ICからは国道341号〜アスピーテラインで約1時間でたどり着けます。

バスはほとんど運行しておらず(宿泊者は八幡平山頂バス停から送迎あり・要予約)、基本的にはマイカーでのアクセスになります。

毎年4月下旬〜10月下旬の季節限定営業で、開通直後のアスピーテラインでは積雪期に高さ数メートルにもなる雪の壁の間を走り抜ける絶景ドライブが楽しめます。

これだけでも多くのドライブファンが春に訪れる理由になっています。標高1,400メートルという高地のため、真夏でも涼しく、岩手山や駒ヶ岳を望む八幡平の大パノラマの中に宿がひっそりと佇んでいます。


八幡平トレッキングとご来光

出典:公益財団法人 岩手県観光協会

八幡平山頂(1,614メートル)は宿から徒歩で約2キロ。

頂上一帯には八幡沼・ガマ沼など美しい沼が点在し、木道が整備されたトレッキングコースを1〜2時間で歩けます。

最大の目玉は「八幡平ドラゴンアイ(鏡沼)」。

5月中旬〜6月中旬の限られた期間にしか現れない、雪解けの時期に沼に浮かぶ竜の瞳のような幻の絶景です。

また宿泊者専用の露天風呂からは晴れた日にご来光を拝むことができ、乳白色の温泉と朝焼けが重なる光景は忘れられない体験となります。


きりたんぽ鍋・川魚・山菜 岩手の山の食卓

出典:藤七温泉 彩雲荘

彩雲荘の食事は、岩手の山里の食材を中心とした素朴な献立です。

名物「きりたんぽ鍋」のほか、川魚の塩焼き、春は山菜、秋はきのこと季節の山の幸が食卓に並びます。

標高1,400メートルという環境柄、夏野菜の時期は短いものの、高山の清澄な空気の中で食べる食事はいつもより美味しく感じられます。


湯床から湧く乳白色の湯 源泉かけ流し+天然泥パック体験

出典:藤七温泉 彩雲荘

藤七温泉の泉質は単純硫黄泉(硫化水素型)・pH3.77・源泉温度87℃の高温自噴泉。

加水・加温・塩素消毒なしの源泉かけ流しで、湧き出た瞬間から空気に触れて乳白色に変化します。

最大の特徴は、湯床が泥になっている浴槽があること。

この天然の泥を手にとって肌に塗ると、まるで高級スパのような泥パックが楽しめます。

泥に含まれるミネラルが肌をなめらかに整える効果があるとされ、温泉と泥のダブル効果で湯上がりの肌がすべすべになると評判です。

露天風呂は5つの混浴と1つの女性専用があり、全浴槽で源泉かけ流し。

移動時にバスタオルを巻いていれば女性も混浴に入りやすい構造になっており、湯浴み着のレンタルも可能です。


藤七温泉の源泉かけ流し概要

出典:藤七温泉 彩雲荘

泉質: 単純硫黄泉(硫化水素型)(低張性弱酸性高温泉)

pH: 3.77

源泉温度: 87℃(自然湧出)

湯色: 乳白色(白濁・少し青みがかる)

源泉かけ流し: 全浴槽源泉かけ流し・加水加温なし・塩素消毒なし

特記: 湯床から自噴・天然泥パック可能・東北最高所の温泉(標高1,400メートル)

効能: 高血圧・糖尿病・動脈硬化・婦人病・皮膚病・神経痛

旅の余韻

出典:藤七温泉 彩雲荘

雲海が眼下に広がる露天風呂で、乳白色の湯に体を沈めながら泥を肌に塗る。

標高1,400メートルの天空で、地球が差し出してくれる贈り物をそのまま受け取る時間です。

八幡平の大自然が一望できる高台に、秋田と岩手の県境の風が吹き抜けます。

携帯の電波が届かないこの場所で、温泉と泥と星空だけが友達の一夜が、旅の記憶に深く刻まれます。