知床と網走の間・原生花園に湧く【小清水温泉】源泉かけ流し|オホーツクの旅
この記事を書いた人
湯あがり ぽか子
温泉大好き40年のベテラン。「一湯一会」を逃さないために、常に手ぬぐいを持ち歩いています。長年の経験で、お湯を触っただけで大体の泉質がわかる特技を持ちます。温泉好きが高じて、温泉ソムリエ・温泉観光アドバイザーの資格を取得。日本の宝である「温泉文化」を皆さんにお伝えできることが喜びです!
知床から網走へと向かうオホーツク海沿いの国道244号。
北海道斜里郡小清水町の「小清水温泉」は、阿寒・網走・知床・釧路湿原という4つの国立公園・国定公園に囲まれた好立地に湧く温泉です。
町営の「小清水温泉ふれあいセンター」と地元民に愛される銭湯「原生亭温泉」の2施設が源泉かけ流しで提供する湯は、ナトリウム炭酸水素塩・塩化物泉。
塩化物成分が体を芯から温めて湯冷めしにくい「温まりの湯」として、知床・網走観光と組み合わせた旅のひと休みにぴったりの温泉地です。
目次
4つの国立公園に囲まれた町へ 小清水という旅のポジション

小清水温泉(こしみずおんせん)は、北海道斜里郡小清水町の市街地に位置しています。
女満別空港から車で約30分、網走市内から車で約20分、知床ウトロから車で約1時間10分というアクセスです。
JR釧網本線・浜小清水駅から「小清水温泉ふれあいセンター」まで車で約10分。
知床・網走・阿寒・釧路湿原を周遊する道東ドライブの途中に立ち寄れる絶好の位置にある温泉地です。
小清水町は「阿寒国立公園」「知床国立公園」「網走国定公園」「釧路湿原国立公園」という4つの自然保護区域に囲まれており、町のどこにいても雄大な自然が視界に入ります。
北にはオホーツク海、南には藻琴山・斜里岳・知床連山が連なり、海と山と湿原が一か所に集まった希有な環境が小清水の最大の魅力です。
小清水原生花園・濤沸湖・フレトイ展望台 オホーツクの絶景を歩く

小清水町を訪れる旅人が最初に向かうのが「小清水原生花園」です。
オホーツク海とラムサール条約登録湿地・濤沸湖(とうふつこ)に挟まれた約8キロの細長い砂丘全体が天然の花畑で、4月末から9月にかけて200種類もの野生の植物が咲き誇ります。
6月中旬から7月下旬が最盛期で、エゾスカシユリ・エゾキスゲ・ハマナスなど黄・橙・ピンクの花々が砂丘を彩ります。
遠くに斜里岳・知床連山・藻琴山が望める絶景の中を、JR釧網本線の列車がゆっくりと通り過ぎる。
その光景が「日本でここにしかない風景」として全国の旅人を惹きつけています。
散策路からは「日本最北の鳴き砂海岸」に降りることができ、石英を多く含む砂がキュッキュッと鳴く体験も楽しめます。
JR浜小清水駅に隣接する「フレトイ展望台」からは、オホーツク海・原生花園・濤沸湖・知床連山まで一望できる360度の大パノラマが広がります。
冬(1〜3月)には濤沸湖に白鳥・オオワシが飛来し、流氷が接岸するオホーツク海と相まって道東ならではの冬の絶景が楽しめます。
じゃがいも・流氷ホッケ・オホーツクの海の幸 小清水の食

出典:北海道庁
小清水町は道東農業の恵みが豊かな土地です。町を南北に貫く通称「じゃがいも街道」。
国道244号から市街地に抜ける約5キロの直線道路の両側には夏になると一面のじゃがいも畑が広がり、ピンクや白の可憐な花が咲き誇ります。
小清水産じゃがいもは品質が高く、道の駅「はなやか(葉菜野花)小清水」では旬の新鮮野菜と地場産品が並びます。
海の幸ではオホーツク海で育ったホッケ・ホタテ・サーモン・毛ガニが新鮮に水揚げされます。
冬から春にかけての流氷期に獲れる「流氷ホッケ」は、流氷の下で冷たい海水に育まれた脂の乗りが格別と言われる逸品です。
網走・知床方面の宿の夕食にはこうした道東の海と山の幸が並び、温泉と食が両立する充実した旅が楽しめます。
黒いモール泉の2施設を使い分ける 源泉かけ流し体験

小清水温泉には個性の異なる2つの源泉かけ流し施設があります。
小清水温泉ふれあいセンターは、町の中心部に立つ公共の温泉宿泊施設です。
源泉温度51.8℃のナトリウム炭酸水素塩・塩化物泉を源泉かけ流しで提供し、岩風呂・ジャグジー・寝湯・サウナ・貸切風呂と施設が充実しています。
原生亭温泉は、地元民が銭湯として通い続ける小さな老舗温泉です。
銭湯価格ながら、浴槽に注がれるのは源泉100%かけ流し温泉。
道東ドライブの疲れを落とす保温・美肌の湯として、知床・網走観光と組み合わせた旅のひと休みにぴったりの温泉地です。
小清水温泉の源泉かけ流し概要

泉質: ナトリウム-塩化物泉
源泉温度: 51.8℃(ふれあいセンター)
湯色: 無色透明〜淡い黄色・なめらかな肌触り
源泉かけ流し: 源泉かけ流し(循環・消毒なし)
効能: 神経痛・筋肉痛・疲労回復・切り傷・火傷・慢性湿疹・冷え性・美肌
旅の余韻

原生花園で原色の花々を眺め、鳴き砂の浜辺でオホーツクの潮風を浴びた後、小清水温泉の湯に体を沈めます。
塩化物と炭酸水素塩が溶け込んだやわらかな湯が肌を包む感覚に、道東ドライブの疲れがじんわりと溶けていきます。
フレトイ展望台から見渡した知床連山とオホーツク海の記憶とともに、小清水温泉の湯が道東の旅の最後をやさしく整えてくれます。



