【飯坂温泉】源泉かけ流し温泉|鯖湖湯と旧堀切邸を巡る旅
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湯あがり ぽか子
温泉大好き40年のベテラン。「一湯一会」を逃さないために、常に手ぬぐいを持ち歩いています。長年の経験で、お湯を触っただけで大体の泉質がわかる特技を持ちます。温泉好きが高じて、温泉ソムリエ・温泉観光アドバイザーの資格を取得。日本の宝である「温泉文化」を皆さんにお伝えできることが喜びです!
福島県福島市に位置する飯坂温泉は鳴子・秋保とともに奥州三名湯に数えられる歴史ある温泉地です。
日本武尊伝説にちなむ長い歴史を持ち、1689年には松尾芭蕉が奥の細道の途中に立ち寄ったとされます。
温泉街には8つの共同浴場があり、すべて源泉かけ流しの熱めの湯が特徴です。
中でも飯坂温泉発祥の地とされる鯖湖湯は、明治時代の建築を再現した風情ある木造建築で、芭蕉も浸かった名湯として親しまれています。
江戸時代の豪農邸宅・旧堀切邸では無料の足湯・手湯を楽しめ、温泉街散策の休憩スポットとして人気です。
温泉の後は飯坂名物の円盤餃子やラジウム玉子で地元グルメを堪能できます。福島駅から電車で約20分というアクセスの良さも魅力の温泉地です。
目次
【観光地の魅力】奥州三名湯・飯坂温泉の源泉かけ流し温泉|2000年の歴史と松尾芭蕉ゆかりの温泉街
出典:福島市観光開発
飯坂温泉は奥羽地方有数の古湯で、古くは「鯖湖の湯」と呼ばれていました。
宮城県の鳴子温泉、秋保温泉とともに奥州三名湯に数えられ、伝承によれば2世紀頃には日本武尊が東征の折に、1689年には俳聖・松尾芭蕉が奥の細道の途中に立ち寄ったとされる歴史ある温泉地です。
摺上川とその支流赤川の流れを中央に、大小さまざまな旅館が軒を連ねる風情ある温泉街が広がっています。
福島市内から車で約20分、東北自動車道福島飯坂インターチェンジから約15分という好立地も魅力です。
東京駅から東北新幹線を利用した場合、乗り換え1回でスムーズにアクセスでき、約2時間で到着できます。温泉街には8つの共同浴場と4つの足湯があり、すべて源泉かけ流しの温泉を楽しめます。
共同浴場は地元の方々にとって昔から馴染みの湯であり、観光客も温泉街の雰囲気の中で地元の方との交流を楽しめるかもしれません。
飯坂温泉の泉質は単純温泉で弱アルカリ性の無色透明なお湯です。源泉温度は58.5℃と高めで共同浴場のお湯は熱めです。
「美肌の湯」とも呼ばれ、入浴後は肌がすべすべになり、体が冷めにくいのが特徴です。
近郊には果樹園が立ち並ぶフルーツラインもあり、四季を通じて果物王国福島の味覚も楽しめます。
東北の名湯、飯坂温泉で源泉かけ流しの温泉と温泉街の風情をぜひ満喫してください。
松尾芭蕉も浸かった鯖湖湯|飯坂温泉発祥の共同浴場で源泉かけ流しの熱い湯を体験

出典:福島市観光開発
鯖湖湯は飯坂温泉で最も古い湯で、元禄2年(1689年)に飯坂を訪れた松尾芭蕉も入浴したといわれています。
日本最古の木造建築共同浴場として親しまれ、平成5年に明治時代の共同浴場を再現した御影石の湯船に改築されました。
檜や欅を用いた風情ある木造建築の外観は温泉街のシンボルです。ヒバの香りに包まれた浴室で至福のひとときを過ごせます。
営業時間は6:00〜21:00(最終入館20:40)、定休日は月曜日。入浴料金は大人400円、小人200円です。
飯坂温泉駅から徒歩5分(約400m)の好立地で、専用駐車場は旧堀切邸・鯖湖湯お客様駐車場や北側の有料駐車場を利用可能です。
湯温は46〜47℃と熱めで源泉100%かけ流しのお湯を楽しめます。お湯が熱すぎる場合は、ホースで水を入れて調整できます。
(※水を入れる際は周りのお客様にひと声かけてから行いましょう。)
飯坂温泉の8つの共同浴場めぐり|源泉かけ流しの熱さ番付と個性豊かな外湯巡り
出典:福島市観光開発
飯坂温泉には鯖湖湯を含む8つの共同浴場があり、古くから地元住民の内風呂として親しまれています。
すべて源泉かけ流しで熱めのお湯が特徴です。
1200年以上の歴史がある「波来湯」は「熱い湯」と「温い湯」の2つの浴槽が用意されています。
2011年1月に建て替えオープンし、太鼓やぐらを設けた和風の外観が特徴です。
飯坂温泉駅から徒歩すぐという好立地で、入浴料は大人500円、小人250円です。
福島盆地を一望できる「大門の湯」は高台にある温泉で景色の良さで人気があります。
昭和37年に作られ、昔大鳥城の大門があった場所に作られたことからその名が付きました。
「導専の湯」と「仙気の湯」は約10年前に改修され、風呂場が二槽化されています。
片方はそのまま熱めのお湯、もう一つは慣れていない方でも入れる温めの温度に調節されており、観光客にも優しい設計です。
「八幡の湯」は飯坂けんか祭りで有名な八幡神社や八幡寺の近くにあり、10月上旬の祭り期間中にはあたりが祭り一色に染まります。
共同浴場めぐりを楽しむには、飯坂温泉駅や旧堀切邸などで配布している「飯坂温泉湯めぐりマップ」が便利です。
各施設内にてタオルセットやシャンプー、コンディショナー、石けん、T字カミソリなどを販売しているので、手ぶらで気軽に訪れることができます。
福島駅と飯坂温泉を結ぶ飯坂電車ではお得に共同浴場を利用できる切符も販売されています。
飯坂温泉の共同浴場は源泉かけ流しのため熱いことが特徴ですが、各浴場の浴槽温度を事前にチェックしておくことをおすすめします。
地元の方々との交流を楽しみながら、個性豊かな8つの共同浴場めぐりをお楽しみください。
飯坂温泉の源泉かけ流し温泉宿|伊勢屋・吉川屋など個性豊かな宿泊施設
飯坂温泉には源泉かけ流しの温泉を楽しめる個性豊かな温泉宿があります。
「大人の源泉宿 伊勢屋」は自家源泉2つを持ち、泉質はアルカリ単純泉、湧出温度68.3℃、入浴温度43.5〜44℃で24時間入浴可能です。
「匠のこころ 吉川屋」は広々とした大浴場・露天風呂が自慢で、露天風呂は趣の異なる2種類があり男女入れ替え制。
さるあみの湯は岩露天風呂、かもしかの湯は源泉かけ流しの露天風呂で自然との一体感を楽しめます。
吉川屋の泉質は弱アルカリ性単純泉、源泉温度61℃、湯量60~70リットル/分。
湯温は約41℃で美肌効果があり、皮膚疾患や疲労回復など多様な効能があります。
日帰り温泉は毎週日曜日11:30〜15:00(最終受付14:00)に利用可能です。
飯坂温泉の源泉かけ流し温泉の概要|泉質と特徴を知る

出典:福島市観光開発
飯坂温泉の魅力は温泉街のすべての宿と共同浴場が源泉かけ流しの温泉を提供している点です。
循環や加温をせず、自然の恵みそのままのお湯を楽しめます。
飯坂地区には源泉が12個ほど点在し、源泉温度は平均より高め。共同浴場は48℃~60℃の熱めのお湯が特徴です。
飯坂温泉の源泉かけ流し温泉の概要
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 泉質 | 単純温泉(アルカリ性単純泉) |
| 効能 | 神経痛・筋肉痛・関節痛・運動麻痺・うちみ・くじき・慢性消化器病冷え症・病後回復期・疲労回復・健康増進 |
| 源泉温度 | 58.5℃(15.4℃時) |
| pH値 | 8.48(弱アルカリ性) |
| 湧出量 | 豊富(各共同浴場・宿泊施設で源泉かけ流し可能な湯量) |
| 特徴 | ・無色透明微弱苦味無臭 ・肌の角質を取る「美肌の湯」 ・保温性が高く体が冷めにくい ・温泉街全ての宿と共同浴場が源泉かけ流し ・共同浴場は48℃~60℃の熱めのお湯 ・8つの共同浴場と4つの足湯 ・奥州三名湯(鳴子・秋保・飯坂)の一つ |
| 参考 | 飯坂温泉公式サイト 飯坂温泉共同浴場 |
飯坂温泉の魅力

出典:旅東北
飯坂温泉は奥州三名湯の一つとして長い歴史を誇り、今も多くの人々に愛され続けています。
松尾芭蕉が浸かったとされる鯖湖湯をはじめとする8つの共同浴場はすべて源泉かけ流しの熱めの湯が特徴で、地元の方々との交流も楽しめます。
伊勢屋や吉川屋など個性豊かな温泉宿では、美肌の湯として知られる弱アルカリ性単純泉の源泉かけ流し温泉を心ゆくまで堪能できます。
江戸時代の豪農邸宅・旧堀切邸では無料の足湯・手湯でのんびりと温泉街散策を楽しめ、飯坂名物の円盤餃子やラジウム玉子で地元グルメも満喫できます。
福島駅から電車で約20分というアクセスの良さも魅力の飯坂温泉で源泉かけ流しの名湯と温泉情緒あふれる街並みをぜひお楽しみください。

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