日本最大の国立公園・日高山脈の麓に湧く【沙流川温泉】源泉かけ流し|pH9.4の美肌硫黄泉とヤマベ料理・星空の旅


出典:公益社団法人 北海道観光機構
2026年06月09日更新

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湯あがり ぽか子

温泉大好き40年のベテラン。「一湯一会」を逃さないために、常に手ぬぐいを持ち歩いています。長年の経験で、お湯を触っただけで大体の泉質がわかる特技を持ちます。温泉好きが高じて、温泉ソムリエ・温泉観光アドバイザーの資格を取得。日本の宝である「温泉文化」を皆さんにお伝えできることが喜びです!

札幌と帯広のちょうど中間、北海道の東西南北を結ぶ交通の要所・日高町。

日高山脈から流れ出す清流・沙流川のほとりに、日本最大面積を誇る「日高山脈襟裳十勝国立公園」内の温泉地があります。

沙流川温泉は、1972年(昭和47年)に開湯した日高支庁内最古の温泉で、「沙流川温泉ひだか高原荘」が一軒宿として温泉・宿泊・食事を提供しています。

日高国際スキー場に隣接し、夏はキャンプ・渓流釣り・登山、冬はスキーと四季を通じてアウトドアの拠点として地元の人々と旅人に愛されています。

日高山脈の麓へ 沙流川と日高の地理的な個性

出典:公益社団法人 北海道観光機構

沙流川温泉は、北海道沙流郡日高町字富岡に位置しています。

JR石勝線・占冠駅から日高町営バスで約25分(終点下車後徒歩約15分)、道の駅「樹海ロード日高」から車で約3分、札幌から国道274号経由で車で約2時間、帯広からも同じく約2時間という道央・道東の中間点に立地しています。

2025年4月1日に長期休業から営業を再開し、新たな管理運営のもとで地域の温泉拠点として再出発しました。

日高町は北海道の中央部に位置し、札幌・帯広・旭川・苫小牧という道内主要都市を結ぶ交通の要所です。

町の南東側には北海道最高峰・幌尻岳(2,052メートル)を含む日高山脈がそびえており、2024年に「日高山脈襟裳十勝国立公園」として日本最大面積の国立公園に再編されました。

その国立公園内に立地する沙流川温泉は、大自然の玄関口として登山者・アウトドアファン・ドライブ旅行者が立ち寄る温泉地として知られています。


日高山脈登山・石勝樹海ロード・日高国際スキー場 四季の旅

出典:日高国際スキー場

沙流川温泉の最大の魅力は、四季それぞれに異なるアウトドア体験が目の前に広がることです。

夏(6〜9月)は日高山脈への登山基地として機能します。
国立公園内の北日高岳や芦別岳・ニペソツ山などの峰々への登山ルートの拠点として、全国から登山者が訪れます。
施設に隣接する沙流川オートキャンプ場では沙流川の清流沿いにサイトが並び、川でのヤマベ(山女魚)釣りや渓流遊びが楽しめます。

秋(9〜11月)はカラマツ・シラカバ・ナナカマドが染まる紅葉シーズン。
日高山脈の雄大な稜線が色づく光景は圧巻で、石勝樹海ロード(国道274号)沿いの紅葉ドライブは道内屈指の美しさとして知られています。

冬(12〜3月)は目の前の「日高国際スキー場」がすぐそこに。
リフトを降りたら直行で温泉に入れるという抜群の立地で、スキー・スノーボード後の温泉が格別の癒しをもたらします。

夜通年は人工光の少ない山中立地ならではの満天の星空が広がります。
澄みきった空気の中で眺める星は、都会では到底見られない圧倒的な密度で夜空を埋め尽くします。


ヤマベ(山女魚)料理と日高の食 清流が育む山の幸

出典:ひだか高原荘

沙流川温泉ひだか高原荘の名物が「ヤマベ(山女魚・ヤマメの北海道呼称)料理」です。

沙流川はヤマベの好漁場として道内でも有名で、清流で育った引き締まった身と淡い香りが特徴の渓流魚です。

塩焼きや甘露煮など宿の定番料理として提供されるヤマベは、この清流の山里でしか味わえない食卓の主役です。

また日高町周辺は競走馬の生産地としても知られる農業地帯で、地元産の野菜・乳製品・肉類が食卓を支えています。

四季折々の山の幸が旬ごとに変わり、春は山菜・秋はキノコなど北海道の山の自然の恵みが料理に活かされます。


pH9.4の美肌硫黄泉と満天の星 源泉体験

 

出典:ひだか高原荘

沙流川温泉の泉質は単純硫黄冷鉱泉(アルカリ性低張性冷鉱泉)・源泉温度11.3℃・pH9.4・湧出量毎分127リットル。

地下から湧き出す冷鉱泉を加温して提供しています。

pH9.4という高アルカリ性の湯は、弱酸性の皮膚とちょうど中和する形で肌の古い角質をやわらかく落とし、なめらかな美肌効果をもたらします。

無色透明・無味無臭でやわらかい肌触りは刺激が少なく、敏感肌やアトピー性皮膚炎の方でも安心して長湯できると評判です。

硫黄泉の泉質別適応症にはアトピー性皮膚炎・尋常性乾癬・慢性湿疹・表皮化膿症が含まれており、皮膚系の症状への効能を期待して訪れる旅人も多くいます。

浴場は男女別内湯とサウナで構成されており、清潔感があり手入れが行き届いていると好評です。

湯上がりは肌がすべすべと整い、体がじんわりと温まって湯冷めしにくい特性が冬の山里での入浴に特に心地よく感じられます。

晴れた夜に温泉でほぐれた体で宿の外に出ると、日高山脈の山々のシルエットの上に星が降るような夜空が待っています。


沙流川温泉の源泉概要

出典:ひだか高原荘

泉質: 単純硫黄冷鉱泉(アルカリ性低張性冷鉱泉)

pH: 9.4(高アルカリ性)

源泉温度: 11.3℃(加温して提供)

湧出量: 毎分127リットル

湯色: 無色透明・無味無臭

効能(浴用): アトピー性皮膚炎・尋常性乾癬・慢性湿疹・表皮化膿症・神経痛・筋肉痛・冷え性・慢性消化器病・慢性皮膚病・婦人病


旅の余韻

出典:ひだか高原荘

沙流川の清流音を聞きながら、pH9.4の高アルカリ性の湯にゆっくりと体を沈めます。

肌がなめらかになっていく感覚とともに、日高山脈でかいた汗と疲れが溶け出していきます。

夕食のヤマベの塩焼きをかじりながら、この川で今日泳いでいた魚を思う。

温泉の後に外へ出ると、日高山脈の稜線のシルエットの上に、星が降るように輝いています。

日本最大の国立公園の懐に抱かれた山里で、素朴な一軒宿がひっそりと守り続けてきた湯の豊かさを、夜の静寂の中で実感します。