京の奥座敷・戦国武将が癒した刀傷の湯【湯の花温泉】源泉かけ流し|天然ラジウム温泉と保津川下りの旅


出典:湯の花温泉
2026年4月24日

この記事を書いた人

湯あがり ぽか子

温泉大好き40年のベテラン。「一湯一会」を逃さないために、常に手ぬぐいを持ち歩いています。長年の経験で、お湯を触っただけで大体の泉質がわかる特技を持ちます。温泉好きが高じて、温泉ソムリエ・温泉観光アドバイザーの資格を取得。日本の宝である「温泉文化」を皆さんにお伝えできることが喜びです!

「千年の都・京の奥座敷」。

亀岡市の観光案内にそう記される湯の花温泉は、嵯峨嵐山から保津川を遡った先、静かな山あいにひっそりと湧いています。

戦国時代、傷ついた武将たちが刀傷を癒すため湯治に訪れたとの古文書が残るこの湯は、1955年(昭和30年)に源泉が再発見されて今日の温泉郷となりました。

天然ラジウムを含む単純弱放射能泉は、やわらかな肌触りとミネラル豊富な泉質で「美人の湯」としても知られ、春は山菜、夏は鮎、秋は松茸、冬は丹波の地酒とぼたん鍋。

京都の豊かな食文化と四季の自然が、温泉の旅をさらに彩ります。


京の奥座敷・亀岡へ 丹波の山あいに湧く隠れ湯

出典:湯の花温泉

湯の花温泉は、京都府亀岡市の中心部から西へ約7キロ、静かな山あいに位置しています。

JR嵯峨野線・亀岡駅からバスで約20分、あるいは京都縦貫自動車道・亀岡ICから車で約10分というアクセスの良さながら、深い緑に抱かれた別世界のような静けさが広がっています。

亀岡は「霧の城下町」とも呼ばれ、秋から冬にかけて盆地を包む幻想的な雲海で知られます。

湯の花温泉の旅館群は標高の高い山裾に位置するため、雲海の上から亀岡盆地を俯瞰できる宿もあり、温泉と絶景が合わさった贅沢な体験ができます。

温泉街の入口にはかつて鬼の像が立ち並んでいた「鬼伝説」の地でもあり、節分の豆まきの起源にまつわる伝承が今も語り継がれています。


保津川下り・嵐山・かやぶきの里 丹波・嵯峨の絶景と史跡

出典:一般社団法人亀岡市観光協会

湯の花温泉を拠点にすると、京都屈指の絶景スポットへのアクセスが抜群です。

最大の目玉は「保津川下り」です。

亀岡から嵯峨嵐山まで約16キロ、約2時間かけて渓谷を下るこの船旅は、春の新緑・秋の紅葉・冬の雪景色と四季を通じて絶景を見せてくれます。

急流あり穏やかな流れありのダイナミックな川下りは、外国人観光客にも人気の京都を代表する体験です。

また保津峡に沿って走るトロッコ列車も、渓谷美を楽しむ名物ルートです。

車で約30分の「美山かやぶきの里」は、江戸時代から続く茅葺き民家が集落を形成する日本の原風景が残る国の重要伝統的建造物群保存地区で、四季折々の美しさで訪れる人を魅了します。

また篠山・丹波の史跡や寺社も豊富で、丹波観光の拠点として湯の花温泉は理想的な立地です。


丹波の食の恵み 松茸・鮎・京野菜とぼたん鍋

出典:京都亀岡 湯の花温泉 すみや亀峰菴

湯の花温泉の旅館が誇るのは、丹波の四季の食材を使った豊かな食卓です。

春は山菜の天ぷらや炊き込みご飯、夏は保津川の清流で育った鮎の塩焼き、秋は日本屈指の産地として名高い丹波産の松茸料理。

なかでも秋の松茸は格別で、松茸ご飯・松茸の土瓶蒸し・網焼きなど、松茸づくしの会席は訪れる旅人の大きな楽しみとなっています。

冬は丹波篠山の猪を使ったぼたん鍋と地酒で体を温める、この地ならではの冬の味覚が堪能できます。

すみや亀峰菴などの宿では京野菜や地元食材を使った京会席を、「おくどさん」(かまど)で炊いたご飯とともに提供しており、京都の食文化の奥深さを味わえます。