醍醐天皇・後冷泉天皇が湯治した【柴石温泉】源泉かけ流し|別府八湯の秘境・平安時代から続く天皇の療養湯
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湯あがり ぽか子
温泉大好き40年のベテラン。「一湯一会」を逃さないために、常に手ぬぐいを持ち歩いています。長年の経験で、お湯を触っただけで大体の泉質がわかる特技を持ちます。温泉好きが高じて、温泉ソムリエ・温泉観光アドバイザーの資格を取得。日本の宝である「温泉文化」を皆さんにお伝えできることが喜びです!
別府と聞けば地獄めぐりや賑やかな温泉街を思い浮かべるかもしれません。
しかし血の池地獄・龍巻地獄のほど近く、柴石川の谷間にひっそりと湯煙を上げる温泉があります。
柴石温泉。寛平7年(895年)に醍醐天皇が、長久5年(1044年)に後冷泉天皇が、それぞれ病気療養のために訪れたと伝わる、平安時代から続く湯治の名湯です。
別府八湯のひとつに数えられながら、観光化された温泉街とは無縁の渓谷の静寂の中、源泉かけ流しの湯を地元の人々と分かち合っています。
目次
別府八湯の秘境へ 柴石川の渓谷に息づく天皇の湯

柴石温泉は、大分県別府市の山あい、柴石川に沿った緑深い渓谷の中に位置しています。
別府八湯(浜脇・別府・観海寺・堀田・明礬・鉄輪・柴石・亀川)の一角を占めるこの温泉は、にぎやかな別府市街から少し離れた静かな地にあり、ウグイスの声が聞こえる緑の中でゆっくりと湯浴みを楽しめる療養向きの温泉地です。
江戸時代にはこの地で「柴の化石」が発見され、それが温泉名の由来になったとも伝わります。
その化石は今も受付前に展示されており、この温泉の長い歴史の証として旅人を迎えています。
療養効果の高い温泉地として国民保養温泉地・国民保健温泉地の両方に指定されており、鉄輪温泉・明礬温泉とともに別府を代表する「本物の湯治温泉」として評価されています。
血の池地獄・龍巻地獄と別府観光 大地の力を感じる旅

出典:血の池地獄
柴石温泉のすぐ近くには、別府地獄めぐりの名所「血の池地獄」と「龍巻地獄」があります。
血の池地獄は酸化鉄などを含む赤い熱泥が湧き出す、日本最古の地獄として知られる名所。龍巻地獄は間欠泉として知られ、約30〜40分おきに熱湯が噴き上がる自然の驚異を間近で見ることができます。
地底の大きなエネルギーが地獄となって噴き出す場所のすぐそばで、天皇が療養のために湯浴みしたという事実が、大分・別府の温泉の深さを物語っています。
別府の食の恵み 関さば・関あじと大分の海の幸

出典:大分県庁
大分を代表する食の宝といえば「関さば」「関あじ」です。
豊後水道の激流で育った極上の鮮度と歯ごたえは、全国のグルメが羨む大分の誇りです。
別府市内の食堂や魚料理の店では、地元産の新鮮な魚介を使った刺身定食や煮魚が手頃な価格で楽しめます。
柴石温泉で湯治を終えた後、別府市街に出て海の幸をゆっくり堪能するのが、この地ならではの旅の楽しみ方です。



