万葉集に登場する日本三古泉のひとつ!南紀白浜温泉の歴史とあゆみに迫る


白浜温泉の風情を今に残す南紀白浜温泉の6つの外湯

南紀白浜温泉には現在も風情を残した6つの外湯があります。

それぞれどのような特徴があるのか見ていきましょう。

崎の湯

提供:白浜町観光課

崎の湯(さきのゆ)は太平洋に面した開放感のある露天の岩風呂で、658年に斉明天皇と中大兄皇子が入湯したといわれる由緒ある湯です。また、紀州藩主時代に徳川吉宗も入湯していることでも知られ、波を間近に見ながら入れるダイナミックな温泉です。

牟婁の湯

提供:白浜町観光課

牟婁の湯(むろのゆ)は崎の湯と並んで白浜温泉の代表的な外湯で、日本書紀や万葉集にも詠われた古い源泉の湯です。

浴場には大きな2つの湯船があり、ひとつはすぐそばに湧く砿湯(まぶゆ)源泉で、もうひとつは崎の湯と同じ行幸源泉が引かれていてます。1度に2つの異なる源泉を味わうことができる浴場です。

長生の湯

提供:白浜町観光課

長生の湯(ちょうせいのゆ)は山肌に作られた温泉施設で、海を展望できる風呂や草木に囲まれた風呂など、露天を中心とした湯船が多くあります。

昭和の時代には古賀湯という名前の温泉施設でしたが、源泉の枯渇により一時閉鎖していました。しかし、数十年後に同じ場所に「長生の湯」として復活しています。

白良湯

提供:白良湯

白良湯(しららゆ)は白良浜の砂浜から出たところにある共同浴場で、夏は観光客で賑わいます。昔ながらの番台があることから銭湯を思わせる庶民的な温泉で、連日常連客で賑わっています。

お湯に浸かりながら、眩しいまでの白良浜と青い海が窓越しに眺めることができ、贅沢な時間を堪能できます。

網の湯

網の湯(あみのゆ)は、「舟を岸辺に着けても綱が必要ない」といわれる波静かな場所にあり、入江温泉街中心部から少し離れた白浜桟橋の近くに位置しています。

源泉はかなりの高温で、小さめの浴場の湯船にかけ流されています。

2005年9月に耐震性の問題で一旦閉鎖されていましたが、2008年6月にリニューアルオープンしました。

松乃湯

提供:白浜町観光課

松乃湯(まつのゆ)は、円月島(えんげつとう)に向かって進んだ瀬戸内湾沿いにあり、下町の銭湯の雰囲気が漂う温泉です。海がすぐそばにあるため、塩分濃度が高いという特徴があります。

一見公民館風の建物で、窓からは円月島を眺めることができます。

日本三古泉「南紀白浜温泉」で歴史辿るたびに出かけよう

日本三古泉のひとつとして古い歴史のある南紀白浜温泉は、現在もなお風情を残した6つの外湯を楽しむことができる貴重な温泉地です。

外湯はどれも太平洋に面し、海を眺めながら気持ちよく温泉に浸ることができます。

古くからの歴史に思いを馳せながら、同時に温泉を堪能する旅に出かけてみてはいかがでしょうか。

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