嬉野・斐乃上と並ぶ【喜連川温泉】源泉かけ流し|日本三大美肌の湯・足利氏城下町に湧く茶褐色の名湯
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湯あがり ぽか子
温泉大好き40年のベテラン。「一湯一会」を逃さないために、常に手ぬぐいを持ち歩いています。長年の経験で、お湯を触っただけで大体の泉質がわかる特技を持ちます。温泉好きが高じて、温泉ソムリエ・温泉観光アドバイザーの資格を取得。日本の宝である「温泉文化」を皆さんにお伝えできることが喜びです!
栃木県さくら市、那須連山を望む丘陵の田園地帯に、嬉野温泉(佐賀)・斐乃上温泉(島根)と並んで「日本三大美肌の湯」に選ばれた温泉があります。
喜連川温泉。昭和56年(1981年)、当時の町長が町おこしのために地下1,242メートルまでボーリングを試みて湧出させたこの湯は、硫黄・塩分・鉄分をバランスよく含む茶褐色のとろとろ湯です。
足利氏の末裔・喜連川氏が治めた江戸時代の城下町に湧くこの名湯は、歓楽的な温泉街を持たない素朴な田園温泉地として、今も地元の人々と県内外の湯治客に静かに愛されています。
目次
喜連川の城下町へ 足利氏ゆかりの歴史と田園の景色

出典:栃木県さくら市観光ナビ
喜連川温泉は、栃木県さくら市の喜連川地区、那須連山を遠望するなだらかな丘陵地帯に位置しています。
東北自動車道・矢板ICまたは上河内スマートICから車で約20分、JR宇都宮線・氏家駅からは無料の観光温泉バスが運行しており、宇都宮市内からも車で約30分とアクセスしやすい立地です。
喜連川は、足利氏の末裔にあたる喜連川氏が江戸時代を通じて治めた城下町として知られています。
わずか5,000石余りの小藩ながら徳川将軍家と同格の「御三家に準ずる家格」を与えられた喜連川藩の城跡(喜連川城跡・お丸山)は、今も町の中心に残り、頂上の喜連川スカイタワーからは那須連山・筑波山・遠くは富士山まで一望できます。
また奥州白河関に抜ける奥羽街道の宿場としても栄えた歴史を持ち、荒川・内川の清流は今も鮎釣りの名所として知られています。
歓楽的な旅館街ではなく、田園と歴史と温泉が静かに共存するのが喜連川の魅力です。
早乙女温泉と湯めぐり手形 個性の異なる2つの源泉を楽しむ

出典:亀の井ホテル喜連川
喜連川温泉には、泉質の異なる2種類の温泉が存在します。
ひとつは喜連川城跡周辺に点在する「喜連川温泉(本源泉)」。
硫黄・塩分・鉄分を含む茶褐色のナトリウム塩化物泉で、日本三大美肌の湯の評価を受けているメインの湯です。
もうひとつは氏家地区に近い「喜連川早乙女温泉」。
車を降りた瞬間から硫黄臭が漂う個性的な硫黄泉で、時間帯によって湯の色が変化するという独特の泉質です。
どちらも源泉かけ流しで、温泉好きは両方を掛け持ちする旅人も少なくありません。
市営もとゆ温泉・市営露天風呂(第2温泉浴場)・道の駅きつれがわ温泉など日帰り施設が充実しており、複数施設に入浴できる「温泉手形」を使ったお得な湯めぐりも楽しめます。
市営露天風呂は約50人が入れる大きな岩風呂で、51度以上の源泉が茶褐色のまま源泉かけ流しで注がれています。
鮎・いちご・栃木の恵み さくら市の食を味わう

さくら市は農産物の宝庫です。
荒川・内川の清流で育った鮎は夏の名物で、川沿いの簗(やな)で炭火焼きを楽しむのが地元流。
また栃木県はいちごの生産量が全国1位を誇り、「とちおとめ」「スカイベリー」など高品質品種がさくら市でも栽培されています。
道の駅きつれがわには温泉施設に加えて地元の農産物直売所があり、新鮮な野菜・果物・加工品が並びます。
湯上がりにいちごを頬張りながら那須連山を眺める。このさりげない贅沢が、喜連川温泉らしい旅のひとコマです。



