奥美濃・板取川の秘境に湧く美人湯【神明温泉】源泉かけ流し|古民家の宿「湯元すぎ嶋」と岐阜の山里料理


出典:一般社団法人 岐阜県観光連盟
2026年05月01日更新

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湯あがり ぽか子

温泉大好き40年のベテラン。「一湯一会」を逃さないために、常に手ぬぐいを持ち歩いています。長年の経験で、お湯を触っただけで大体の泉質がわかる特技を持ちます。温泉好きが高じて、温泉ソムリエ・温泉観光アドバイザーの資格を取得。日本の宝である「温泉文化」を皆さんにお伝えできることが喜びです!

岐阜県関市板取。モネの池(根道神社)で近年注目を集めるこの地に、江戸時代の豪農の古民家を移築した秘境の一軒宿があります。

「神明温泉 湯元すぎ嶋」。

地下30メートルから自噴する自家源泉のpH8.88というアルカリ性単純温泉は、とろとろつるりとした「美人の湯」として知られ、源泉かけ流しの檜風呂や貸切露天風呂など8つの湯船でゆっくりと楽しむことができます。

源泉温度37℃の「ぬる湯」をそのままかけ流しにした湯に浸かると、どこまでが自分の体でどこからがお湯なのか、境目がわからなくなるような浮遊感に包まれます。

奥美濃・板取川の清流へ モネの池と板取の秘境

出典:一般社団法人 岐阜県観光連盟

神明温泉は、岐阜県関市板取の山あい、板取川沿いの深い緑に囲まれた秘境に位置しています。

関市中心部から国道256号を北上し、板取川を遡ること約1時間。

次第に民家が減り、深い山と清流だけが広がる風景に変わっていきます。

近年、SNSで世界的に有名になった「モネの池」(根道神社のあじさい池)は、神明温泉からほど近い板取地区にあります。

透明度の高い湧水と色鮮やかな錦鯉・水草が作り出す水中風景は、まるでモネの印象派絵画そのもの。

その幻想的な美しさが国際的な評判を呼び、今や岐阜を代表する観光スポットとなっています。

板取川沿いには遊歩道も整備されており、渓流の美しさと紅葉・新緑の景色を楽しみながら散策できます。


岐阜の奥山の食の恵み 川魚・山菜・キノコと猪鍋

出典:神明温泉 湯元すぎ嶋

湯元すぎ嶋では、板取の山里が育んだ食材を中心とした郷土会席が囲炉裏端で供されます。

自家養殖の新鮮な川魚(岩魚・あまご・あゆ)の塩焼きは山里の宿ならではの一品で、清流で育った身の締まりとほのかな苦みが格別です。

春には山菜の天ぷら・おひたし、秋にはキノコの鍋・炊き込みご飯と、四季の恵みが変わりながら食卓に並びます。

冬の名物は「猪鍋(ぼたん鍋)」。

板取の山中で獲れた猪の肉を使った滋味深い鍋料理は、源泉かけ流しで温まった体を内側からさらに温めてくれます。

囲炉裏を囲んで山里の料理をいただく時間は、日常から切り離されたこの宿でしか体験できないひとときです。


江戸時代の古民家に宿る美人の湯 源泉かけ流し体験

出典:神明温泉 湯元すぎ嶋

神明温泉の歴史は古く、板取川沿いの山里に昔から湯が湧いていたことが伝えられています。

湯元すぎ嶋は江戸時代の豪農の古民家を移築した全13室の小さな宿で、どっしりとした門をくぐると、時代を遡ったような静謐な空気が迎えます。

地下30メートルから自噴する自家源泉はpH8.88のアルカリ性単純温泉。

源泉温度37℃というぬるい湯は加温なしでそのままかけ流しにした「ぬる湯」と、加温かけ流しの「あつ湯」の2種類で楽しめます。

ぬる湯は「不感温浴」と呼ばれ、体温に近い温度で長時間入浴しても負担がなく、心身がじっくりと弛緩していく独特のリラックス効果が得られます。

湯上がりの肌はしっとりすべすべ。「美人の湯」としての評判はこの泉質から来ています。

飲泉所では、薬師如来・日光菩薩・月光菩薩が見守る湯口から勢いよく流れる源泉を飲むことができます。

ミネラル分が出汁のような味わいで、口の中でピリリと炭酸味を感じる個性的な飲泉が楽しめます。


8つの湯船を楽しむ ぬる湯・あつ湯・貸切露天・飲泉

出典:神明温泉 湯元すぎ嶋

湯元すぎ嶋には、源泉かけ流しの檜風呂・内湯・貸切露天風呂など合計8つの湯船があります。

それぞれ泉質は同じですが、温度・素材・眺望が異なり、朝・夜・日中と時間帯によって表情が変わります。

露天風呂では夜空に広がる満天の星を眺めながら湯浴みができ、「星降る里」と呼ばれる板取の澄んだ空気の下、天の川が見えるほどの星空が温泉と合わさって別格の体験をもたらします。

露天風呂付き客室やメゾネット露天風呂付き客室も選べ、より上質な温泉滞在が可能です。


神明温泉の源泉かけ流し概要

出典:神明温泉 湯元すぎ嶋

泉質: アルカリ性単純温泉・pH8.88

源泉温度: 37℃(ぬる湯はそのままかけ流し・あつ湯は加温かけ流し)

源泉: 地下30メートルからの自噴自家源泉

源泉かけ流し: 8つの湯船すべて源泉かけ流し

効能: 神経痛・筋肉痛・関節痛・冷え症・疲労回復・美肌

飲泉: 可能(ミネラル・微炭酸の個性的な味わい)

アクセス: 東海北陸道関ICより板取方面へ約60分・美濃ICより約50分


旅の余韻

出典:神明温泉 湯元すぎ嶋

囲炉裏の火がぱちぱちと弾け、川魚の焼ける香りが漂う夕食を終えて、夜の露天風呂へ。

37℃の源泉がそのままかけ流しになっているぬる湯に体を沈めると、体と湯の境界が溶けていくような、あの不思議な浮遊感が戻ってきます。

頭上には満天の星。板取の澄んだ空気の下、古民家の宿で源泉の湯に浸かる夜。

モネの池の幻想的な水面の記憶とともに、この宿の静寂が、深く、長く残ります。