約400年以上の歴史を誇る!秘湯として知られる乳頭温泉郷の始まりとゆかりの地


提供:仙台市観光課
更新日:2021年3月29日

秘湯として知られる秋田県にある「乳頭温泉郷(にゅうとうおんせんきょう)」は、約400年以上の長い歴史を持つ温泉です。江戸時代には湯治場として利用され、その後も時代を超えて人々に愛されてきました。本記事では乳頭温泉郷の歴史を紐解くと共に歴史を感じられるスポットも紹介します。ぜひ旅の参考にしてください。

乳頭温泉郷は秋田にある7つの温泉の総称

提供:仙台市観光課 (黒湯温泉)

乳頭温泉郷は、秋田県仙北市の十和田八幡平(とわだはちまんたい)国立公園の中にあります。

乳頭山の山麓に点在する鶴の湯(つるのゆ)、妙乃湯(たえのゆ)、蟹場(がにば)、大釜(おおがま)、孫六(まごろく)、黒湯(くろゆ)、そして休暇村(きゅうかむら)の7つの温泉で構成されています。

7つの温泉は、それぞれ独自の源泉を持っています。

ちなみに乳頭温泉郷全体では10以上の源泉があるとされています。

乳頭温泉の始まり

乳頭温泉郷の始まりは江戸時代初期まで遡ります。

開湯に関しての詳しい情報は未だ明確になっていません。

しかし、勘助というマタギ(狩猟を行う者)が湯で傷を癒している鶴の姿を見つけたことがキッカケだとする言い伝えが残されています。

その後、湯治宿ができ、周辺に住む農民たちが疲れを癒す湯治場として訪れるようになりました。

乳頭温泉郷の中で最も古い歴史を持つ鶴の湯

提供:乳頭温泉組合

鶴の湯温泉とは

鶴の湯温泉は、乳頭温泉7つの温泉の中で最も古い歴史を持つ温泉とされています。

1638年、秋田藩主であった佐竹義隆(さたけ よしたか)が、1661年には亀田藩の岩城玄蕃(いわき げんば)が湯治場として訪れたようです。

湯治に訪れた佐竹義隆や岩城玄蕃を警護する武士が泊まった茅葺(かやぶ)き屋根の長屋の本陣は今でも鶴の湯温泉の敷地内に残っています。

一般客相手の湯宿としては、1688年頃からの記録が残っています。

茅葺き屋根の長屋、本陣は登録有形文化財へ

鶴の湯温泉の敷地内にある茅葺き屋根の長屋、本陣は、2010年に登録有形文化財に登録されました。

この屋根は数十年に一度、職人が昔ながらの方法で葺き替えの作業を行っています。

乳頭温泉郷の歴史を感じられるスポット3選

乳頭温泉郷は7つの温泉で構成されていますが、その中でも歴史を深く感じられるスポットを3つ厳選し紹介します。

温泉郷で最古の歴史を誇る「鶴の湯」

提供:乳頭温泉組合

先にご紹介した通り、乳頭温泉郷でもっとも長い歴史を誇る「鶴の湯」。マタギが見つけた鶴はこの温泉で傷を癒していました。

鶴の湯の入り口は時代劇ドラマで見るような重厚でアッと驚くような光景です。

そんな鶴の湯には、半径50m以内から白湯、黒湯、中の湯、滝の湯と呼ばれる4つの源泉が湧いており、それぞれ泉質と効能が異なります。

混浴露天風呂の白湯は、足元からお湯が湧き出してくる珍しい露天風呂です。硫黄分が多く美肌効果が期待できるとされています。

提供:乳頭温泉組合(白湯)

黒湯は、4つの源泉で唯一硫黄泉ではなくナトリウム塩化物・炭酸水素泉となっています。別名ぬぐだまりの湯、子宝の湯とも呼ばれています。

他の源泉に比べるとさらっとした肌触りが特徴です。

滝の湯は含硫黄ナトリウム塩化物・炭酸水素泉で、打たせ湯を楽しむことができます。ただし、冬の間は休業となっているため、注意が必要です。

中の湯は含重曹・食塩硫化水素泉。真っ白な色のお湯とやや少し熱めの温度が特徴の温泉となっています。

鶴の湯に湧く4つの源泉の違いを感じながら、歴史ある建物でゆっくりと思いを馳(は)せてみてはいかがでしょうか。

<施設詳細>
鶴の湯
・住所:秋田県仙北市田沢湖先達沢国有林50
・電話番号:0187-46-2139
・営業時間:10:00~15:00(立ち寄り湯)

湯治場の風情が今も残る「孫六温泉」

提供:乳頭温泉組合

乳頭温泉郷の最奥にある「孫六温泉」。

宿舎から川を下りたところに温泉があり、かつて湯治場として栄えた様子が今も残ります。

山の薬湯とも呼ばれ、泉質の異なる源泉そのままの湯を楽しむことができます。

提供:乳頭温泉組合

唐子の湯はラジウム鉱泉で、男女別の内湯があります。石の湯は単純硫黄泉で混浴の内湯、混浴の露天風呂は単純温泉です。女性専用の大きな露天風呂もあり、石の湯と同じ単純硫黄泉です。

提供:乳頭温泉組合

四季折々の風景を間近に感じながら、昔ながらの湯治をじっくりと満喫できます。

<施設詳細>
孫六温泉
・住所:秋田県仙北市田沢湖田沢字先達沢国有林3051
・電話番号:0187-46-2224
・営業時間:9:00~16:00(立ち寄り湯)

秘湯を形作るブナの原生林に囲まれた「蟹場温泉」

提供:乳頭温泉組合

ブナの原生林に囲まれた「蟹場温泉」は、自然の中で温泉が楽しめる宿泊施設です。近くの沢にたくさんの蟹が住んでいたことから名付けられました。

「蟹場温泉」は、1846年に開湯。近年の秘湯ブームによって注目された温泉の一つです。

提供:乳頭温泉組合

2つの内湯と露天風呂があり、乳頭温泉では珍しい無色透明で肌触りの良い美肌の湯が楽しめます。

秋田杉の香りがする木風呂は人気のある内湯で、岩風呂、女性専用露天風呂と共に単純硫黄泉です。混浴露天風呂は重曹炭酸水素泉です。

大自然に囲まれた秘湯で心と身体をしっかりとリフレッシュできます。

<施設詳細>
蟹場温泉
・住所:秋田県仙北市田沢湖田沢先達沢国有林
・電話番号:0187-46-2021
・営業時間:9:00~16:30

7温泉を巡るなら、湯めぐり帖がお得

提供:乳頭温泉組合

先ほどご紹介した3つの温泉の他、乳頭温泉郷の7温泉全てに浸かると万病に効くといわれています。

その7温泉をお得に巡ることができるのが、湯めぐり帖です。

湯めぐり帖は7温泉のいずれかに宿泊すると、各施設のフロントで1,800円で購入できます。

有効期限は1年間で、期間中に各温泉に1回ずつ入浴することができます。

さらに巡回バス、湯めぐり号にも乗り放題です。

湯あたりに気を付けながら7湯めぐりを楽しみましょう。